取材日:2010年10月15日
「金猿くらぶ 18周年記念パーティー」のゲストスピーカーは、川上徹也さん(湘南ストーリーブランディング研究所代表)です。「ブランディングで売り出す極意~"キャッチコピー力"と"ストーリー力"でビジネスは成功する~」というテーマで、お話しされました。
川上さんの講演が始まりました。大手広告代理店出身の川上さんは、東京コピーライターズクラブ新人賞、フジサンケイグループ広告大賞制作者賞、広告電通賞、ACC賞などを受賞されています。「仕事はストーリーで動かそう(クロスメディア・パブリッシング)」、「あの演説はなぜ人を動かしたのか (PHP研究所)」、「イメージ通りに仕事が運ぶ ビジネスマンのシナリオノート(クロスメディア・パブリッシング)」など、この2年間で7冊の書籍を出版しています。
川上さんの講演では、ストーリーの大切さを、具体例を交えながらお話しいただきました。
「ここに、3つのリンゴがあります。見た目はほとんど変わりません。『3つの中から1つを選んでください』と言われても、『どれでも同じ』と感じるかもしれません。でも、こう言われたらどうでしょうか? 1つ目は"普通のリンゴ"です。青森産のフジという種類です。2つ目は"葉とらずのリンゴ"です。葉を摘まないで育てたリンゴで、とても甘い味がします。3つ目は"奇跡のリンゴ"です。木村秋則さんが困難を乗り越えて育てたリンゴです。テレビや書籍でも取り上げられていますよね。皆さん、どのリンゴが欲しいでしょうか?」
川上さんの講演が続きます。
「ストーリーがある商品・サービスは、お客さまが口コミで広めてくれます。たとえば、あなたがもし"奇跡のリンゴ"を食べたら、人に話したくなりませんか? 『昨日、あの"奇跡のリンゴ"を友人からプレゼントしてもらってね。食べてみたら、とても美味しかったんだよ』―そう、思わず人に話したくなるでしょう。どんなに美味しいリンゴでも、ストーリーがなければ話題になりません。『昨日リンゴをもらってね。普通のリンゴで美味しかった...』―これでは、会話があまり盛り上がらないでしょう?」
ストーリーを使って説明を受けると、商品やサービスをとても魅力的に感じます。クライアントの売上UPに使えるのはもちろんのこと、中小企業診断士自身の情報発信にも活用できます。もしかしたら、この記事をお読みいただいているあなたも、ストーリーを活用することで新しいチャンスがつかめるかもしれません。
懇親会は、片岡信恒さん(片岡法律事務所所長、弁護士・中小企業診断士)による乾杯で、スタートしました。
歓談タイムをはさんだ後は、初参加者21名の自己紹介タイムです。1人1分間で、どんどんスピーチをしていきます。ひと口に中小企業診断士と言っても、たくさんのスタイルがあります。独立診断士、支援センター勤務の中小企業診断士、銀行勤務の中小企業診断士と、さまざまな中小企業診断士が挨拶していきます。
この日は、経営者・起業家も多数参加していました。「日野先生の創業塾を受講したことがきっかけで、参加しました」(ダンス教室経営者)、「8月に日野先生のセミナーを受けたことがきっかけで、今日のパーティーに出席させていただきました」(デザイナー)。ビデオ制作会社経営、WEBマーケティング会社経営、さらに司法書士、弁理士、中小企業診断士受験生など、多様なメンバーが自己紹介していきます。
(つづく)
勉強会名 | |
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主催者 | 日野 眞明 さん |
ブログ | 中小企業診断士専門、老舗の勉強会「金猿くらぶ」 |