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診断士カレイドスコープ

平成22年中小企業経営診断シンポジウム報告

取材・文:堀切 研一(中小企業診断士)

【第3回】伝われ! 中小企業診断士の熱い思い

取材日:2010年11月17日

最終回となる今回は、第2・第3分科会の発表内容、無料経営相談会、そして表彰式の模様をレポートいたします。

第2分科会―診断協会各支部による調査・研究/地域政策提言

第2分科会の発表風景
第2分科会の発表風景

第2分科会では、診断協会各支部(支会)による発表が行われました。3支部計6名の中小企業診断協会会員から、調査・研究/地域政策提言が発表されました。各発表とも、写真やフローチャートを用いてわかりやすく伝える工夫がされています。参加者の方々もメモをとるなど、熱心に聞き入る姿が見られました。発表者の所属と発表内容は、以下のとおりです。

山崎隆由氏(東京支部)
平成21年度「調査・研究事業」"激動の時代を生き抜くものづくり中小企業"の知恵 知的資産経営調査報告書
増田泰三氏(岡山県支部)
『中小企業の「ISO22000(食品安全マネジメントシステム)」入門』
大庭富男氏(静岡県支部)
平成21年度静岡県支部調査・研究事業「浜名湖観光圏」における農商工連携による果樹園経営の一方策について
高橋美紀氏(東京支部)
ワーク・ライフ・バランス導入推進ガイドブック作成にかかる研究報告
伊藤敦氏(東京支部城北支会)
中小企業の海外取引拡大のための支援について~販路開拓からパートナーシップの構築まで~
木田裕芳氏(東京支部城西支会)
「おとなの道草」キャンペーン~途中下車客増加による商店街の活性化作戦~

第3分科会―東京支部による研究会成果発表

第3分科会の発表風景
第3分科会の発表風景

第3分科会では、東京支部の6つの研究会から、支援事例や診断ツールの成果発表が行われました。各回とも大勢の方が発表に真剣に耳を傾け、回によっては立ち見が出るほどの盛況ぶりでした。発表者の所属と発表内容は、以下のとおりです。

中村良一氏(城南支会知的資産経営研究会)
知的資産経営による企業の再生
伊豫田竜二氏(城西支会先端小売業研究会)
買い物行動分析によるマーケティング診断―中小企業診断士が経営するパン店の事例―
飯田はるみ氏(中央支会ファッションビジネス・リデザイン支援マスターコース)
総合小売チェーン店「P店舗」活性化の成功事例(街に息づく、お客様が楽しめるお店づくりの提案)
長島孝善氏(城東支会ビジネスリスク研究会)
食品スーパーに対する知的資産経営の支援
松本寿吉郎氏(城南支会ニュービジネス研究会)
農業分野でのソーシャルファームの実践
斎藤健氏(良い食品販売研究会)
実践的商品開発ツール

同時開催「知らないと損をする!!」無料経営相談会

シンポジウムでは、無料経営相談会も同時開催されました。「課題発見コーナー/見極め診断」、「創業/ビジネスプラン」、「経営革新計画支援」、「中小企業施策の活用」、「資金調達」、「上手な廃業」等、多様なメニューを用意し、中小企業経営者の方々に対して、"中小企業施策を活用して、夢をカタチに、不安を課題に変える"サポートをするための相談会です。来場者には、東京支部の会員が施策紹介や、今後の計画策定等のアドバイスを行いました。内容によっては、複数の会員が一緒になって相談に乗る、といった熱心な対応により、相談者の方々から大変喜んでいただくことができました。

表彰式~中小企業庁長官賞受賞は大石幸紀氏(東京支部)~

表彰式
表彰式

シンポジウムの締めくくりとして、各分科会の表彰式が行われました。まずは、第1分科会(中小企業診断士による経営革新支援事例論文発表)の受賞者表彰です。

第2回でお伝えしたとおり、最優秀賞である中小企業庁長官賞は、大石幸紀氏(東京支部)が受賞されました。テーマは、「生産管理手法を農業に応用し、農林水産大臣賞へと導いた経営革新支援事例」です。

日刊工業新聞社賞は、太田恵太郎氏(大阪支部)が受賞されました。テーマは、「中堅企業K社の支援提言策」―中小企業支援に効果的な「マトリクス図表」による企業診断の「見える化」手法の提言―です。

日本経営診断学会会長賞は、赤司征大氏(愛知県支部)が受賞されました。テーマは、「大規模歯科医療法人の革新支援~教育プログラムの策定を通して~」です。

審査委員長による講評
審査委員長による講評

そして中小企業診断協会会長賞は、佐藤哲也氏(長野県支部)が受賞されました。テーマは、「ミュージアム業界の経営革新事例」です。

いずれの発表も、オーソドックスな手法を使いこなしていること、また、財務・経済分野にとどまらず、社会性や環境性といった観点を加味し、視点の広がりを感じさせる発表であったことなどが、審査委員から高い評価を受けました。

※ 第1分科会で発表された4編の論文につきましては、中小企業診断協会ホームページにて、閲覧することが可能です。

続いて、第2分科会の表彰式です。

優秀賞である中小企業診断協会会長賞は、山崎隆由氏(東京支部)、増田泰三氏(岡山県支部)、大庭富男氏(静岡県支部)、高橋美紀氏(東京支部)の4名が受賞されました。また、東京支部地域政策提言に関し、伊藤敦氏(東京支部城北支会)、木田裕芳氏(東京支部城西支会)の2名が、中小企業診断協会東京支部長賞に入賞され、表彰を受けました。

そして、第3分科会の表彰式では、中小企業診断協会東京支部長賞の受賞者が発表されました。「総合小売チェーン店「P店舗」活性化の成功事例(街に息づく、お客様が楽しめるお店づくりの提案)」を発表した飯田はるみ氏(中央支会ファッションビジネス・リデザイン支援マスターコース)が受賞され、表彰を受けました。各発表とも、それぞれのテーマについて内容が具体的に示されており、中小企業診断士が中小企業支援をしていくうえでのさまざまなヒントが入っていると、審査委員から高く評価されました。

おわりに

当日は、雨混じりの天候にもかかわらず、445名もの方にお越しいただき、活気ある1日になりました。中小企業の発展のために思いを込め、さまざまな試みをされている方たちの発表を目の当たりにすることができ、スキルやモチベーション向上につながる、貴重な機会であると感じました。また、今回ご発表いただいた方々はもちろんですが、それに加え、多くの関係者の方々のご尽力が、会の成功を支えていることを再認識いたしました。参加者の皆様がここで得た新たな知識や人的ネットワークは、さらなる経営革新を促し、今後の中小企業支援における新たな原動力になっていくことでしょう。

最後に、取材にご協力いただきました関係者の皆様、ご参加いただきました皆様に、心からの感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。

(おわり)

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