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中小企業診断士の広場

診断士カレイドスコープ

先輩診断士が後輩診断士の独立を支援する場として

文:石田 恵介(中小企業診断士)

【第2回】「中小企業診断士 独立開業研究会」に参加して

下請け仕事を獲得するために

福島正人先生
福島 正人 先生

「独立直前に開催される『独立開業研究会』に出席すること」――これは当時、私が立てた独立プランにおける重要タスクの1つでした。「元区役所職員」で「コンサルティング経験なし」の私が、中小企業診断士資格を取得して独立したからといって、すぐに仕事を受注できるほど世の中は甘くありません。

では、どうやって仕事を獲得していけばよいのか? 出した答えが、「独立開業研究会に参加し、先輩診断士から下請け仕事をいただくこと」でした。

経験も実績もない私が、独立診断士として成功するカギは、「すでに経験と実績を積んだ独立診断士の下で、スキルと実績を積み上げることにある」と考えていたためです。これは、「うまくなりたければ、うまい選手と一緒にプレーしろ!」という競技スポーツの世界に長年身を置いてきた私のポリシーでもありました。

そこで、中小企業診断士登録日直前に開催された「独立開業研究会」に、「下請け仕事の獲得」という明確な目的を持ち、初参加したのです。

独立開業研究会に参加して

小川祐司先生
小川 祐司 先生

研究会は、第1部が先輩診断士の講演、第2部が懇親会という構成です。第1部の講演では、すでに独立診断士として第一線で活躍されている先輩方が、どのように仕事を獲得していったのかという経験談もさることながら、仕事に対するスタンスや価値観、取組み姿勢について拝聴できたことが、大変有意義でした。「仕事の『やり方』よりも、仕事に対する『あり方』が重要」と気づいたのも、この講演がきっかけです。

そして第2部の懇親会は、まさに「ビジネスの動く場」でした。研究会には、講師である先輩診断士以外にも、多くの方が出席されています。そんな方々と名刺交換をさせていただき、事務所へご挨拶に伺うことをくり返すうちに、徐々にではありますが仕事をいただけるようになりました。

及川勝永さんの講演を聴いて

及川勝永先生
及川 勝永 先生

平成22年3月24日に開催された研究会では、株式会社エクセルウィル代表取締役・及川勝永さんの講演を拝聴しました。「独立したときに気づいた考え方・生き方」と題した、中小企業診断士資格取得から独立、現在に至るまでのお話の中には、われわれ独立間もない診断士に対する温かい激励のメッセージが含まれていました。 特に、「報酬はP/L、信用・信頼はB/S」、「すべての仕事に当事者意識」、「もう1度、一緒に仕事がしたいと思われるか」という言葉が心に残っています。ちなみに「報酬はP/L、信用・信頼はB/S」とは、報酬=一時的なものであり、任された仕事に対して期待値を超える働きで返すことが信頼を生み、長期的なキャッシュフローを生み出す、というお話でした。

「当事者意識」を持ってすべての仕事に臨み、「期待値を超える成果を提供」し、発注いただいた方から「もう1度、あなたと一緒に仕事がしたい」と思っていただく――このサイクルこそ、私たち駆け出しの中小企業診断士が心がけるべきことであり、これが新たな仕事の獲得につながっていくのだ、と思いました。独立初期はどうしても、目先の金銭に関心を奪われがちですが、及川さんからいただいたメッセージを胸に、中長期的視点を持ちながら自らの仕事に対峙していこう、と誓いました。

私にとって独立開業研究会は、多くの「気づき」が得られるとともに、多くの「人」と「仕事」に出会える貴重な「ビジネスの場」です。初参加から1年半が経過しましたが、現在携わっている仕事の大半が、研究会での出会いから始まりました。そして、いただいた仕事を通じて、着実にスキルや実績が積み上がっていくのを実感しています。

独立を考えている中小企業診断士の方々には、迷わず独立開業研究会への参加をおすすめしたいと思います。

(おわり)

【参考】