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診断士カレイドスコープ

MPAの“ヒミツ・アソビ・ホンキ”を探る~中小企業診断士の研究会活動について

文:村上 知也(中小企業診断士)但田 真紀(中小企業診断士)松本 圭介(中小企業診断士)

【第1回】MPAの"ヒミツ"

MPAという名称の中小企業診断士集団があります。設立3年足らずで総勢50名を超える大集団となった彼らは、いったいどんな活動をしているのか。今回は、メンバーである3人の中小企業診断士に執筆を依頼し、その"ヒミツ"を探りました。

プロローグ

2009年夏合宿にて

合宿から帰宅し、疲れもたまっている晩夏の夜、「そうだ、落語に行こう」。MPAの代表者Aは、いつものように思いつきをメーリングリストに流した。翌日には、10数名の参加者が集まり、いつのまにか幹事や目的まで決まっている。「落語の前には神谷バーで、夜の宴会は○○で」と、3日後には行動計画も決まり、「落研Produced by MPA」が設立された。ちなみに、今回の目的はこうだ。

――「寄席にみんなで行って、笑いのプレゼンのプロの技を盗む......落語のサーブリック分析」

こういった"アソビ"だけではない。"ホンキ"の診断案件の場合も同様に、短期間で自主的に物事が決まっていく。

50名を超えるグループで、全員がそろうことは事実上、不可能である。しかし、参加することになったメンバーは自主的に熱意を持って行動し、全力で学び、全力で遊び、全力で仕事をする。それが、MPAというグループだ。

MPAとは

中小企業診断士は、ふだんのビジネスと並行して日々、さまざまな研究会を開催しています。純粋な研究活動から、実際のビジネスの場、そしてネットワークづくりの交流の場など、活動分野は研究会の目的・理念に応じてさまざまです。MPAは、中小企業診断協会東京支部城南支会「中小企業政策研究会」のサブ組織として、2007年春に設立されました。同研究会は200名を超える大集団のため、テーマや活動目的によって、サブ組織に分かれています。

MPAという名称は、「Mission Passion Action」の略で、「使命感を持って・情熱的に・行動する」という理念を掲げ、「よく学び・よく遊べ」という行動指針で活動しています。総勢53名の大所帯ですが、軽いフットワークで、ビジネス・遊びを問わず全力で活動し続ける研究会グループです。

MPAのメンバー

設立して3年間で、毎年15名程度の方々が入会し、ネットワークを拡大しつつ、グループに新たな刺激を与えています。入会当初だけ活発に活動するのではなく、可能な範囲で継続的に活動しているのも1つの特徴です。

メンバー構成は、独立診断士が4分の1程度で、多数が企業内診断士です。企業内診断士は、金融業界から小売業界、IT業界や公的機関といった多彩な出身母体のメンバーが混在し、企業内でその力を発揮するとともに、診断活動を行う際にはグループシナジーを発揮しています。

また、企業内診断士の多くが独立を志向していて、「いつにする?」というのが(一部では)挨拶代わりになりつつあります。とは言え、日常は企業での業務をこなし、平日の夜間や休日でMPAのタスクをこなしているメンバーが大半です。時間が不足しがちになることもありますが、楽しいから、そしてためになるからこそ、続けていけるのだと考えています。

MPAの主な活動

2008年商工会議所での発表風景

次回以降で詳細な活動を紹介させていただきますが、"アソビ"と"ホンキ"をバランスよくミックスした活動が特徴です。定例会はあえて開催せず、すべてプロジェクトベースでの活動を行っています。定例会のために集まるのではなく、毎回目的を持って活動を行うためです。

活動年表にあるとおり、"アソビ"は毎年の合宿のほか、落研、屋形船ツアーなどさまざまですが、単純に遊ぶのではなく、その中でいかにビジネスにつなげるポイントを見つけるかという"マナビ"の視点をつねに持って活動しています。

また、"ホンキ"では、各会員が持ち寄った案件をもとに、テーマを絞った診断を年に2、3件実施するほか、テーマに応じて診断につながる勉強会を随時開催しています。楽しみつつも、真剣に取り組むメンバーが集まることで、顧客に貢献しつつ、結果的に診断ポイントを取得することもできています。

MPAの活動年表(一部抜粋)

2007年
4月
MPA設立1期生15人が集まる
4~7月
千葉県の小売店診断
8月
夏合宿(長野)にて、商工会議所と企業3社の簡易診断を実施
8月
ある商工会議所にて、地域資源を利用した地域活性化事例の調査
9月
ある大学でのWeb相談窓口開設
2008年
4月
第2回募集で新たに17人が加わる
6~9月
東京近郊のある商工会議所が相談を受けているショッピングセンター支援
8月
支援先のメニュー提案を兼ねて、夏合宿(台湾)を実施
年間継続
東京駅近辺にある飲食店の診断実施
12~3月
神奈川県のある商店街の活性化支援を実施
2009年
4月
第3回募集で新たに21人が加わり、総勢53名となる
5月
実務担当者を招いて経営革新計画の勉強会を開催
5月
春合宿にて、東京近郊のショッピングセンターの調査を実施
8月
夏合宿(軽井沢)にて、ミステリーコンサルティング、ムチャブリプレゼンを実施
9月
東京都内に本社を置く中堅企業の診断を開始

(つづく)