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勤務先での資格の活かし方

がんばる企業内診断士

脱力系資格活用術 中里 樹さん

取材・文:勝亦 健雄(中小企業診断士)永澤 謙太郎(中小企業診断士)

【第1回】現在の仕事と診断士資格

取材日:2015年9月13日

支援機関勤務を経て、現在は美容関係の雑誌編集の仕事に携わるという変わった経歴をお持ちの中里樹(なかざと たつき)さん。そんな中里さんに、企業内診断士としての活動について伺いました。
今回は、資格取得の経緯と現在の仕事内容、そして診断士資格の活かし方を語っていただきました。

診断士が寄稿した記事を見て取得を目指した診断士資格


―まずは簡単にプロフィールを教えてください。

大学を卒業してから小売業や支援機関勤務などを経て、4年ほど前から美容業界に関する雑誌を手掛ける会社に所属し、現在に至ります。

―美容業界には、もともとご関心があったのですか?

いえ、正直ありませんでしたね。むしろ、自分とは対極にある業界だと思っていましたので(笑)。ただ、業界団体で働くということはその業界を深く理解できるチャンスと捉え、入社しました。

また、「自分の強みって何だろう」と考えたときに、特定の業界を多面的な視点から深く知ることは今後の自分の視野を広げてくれるのではないかと思ったことも理由の1つですね。

―そもそも、診断士資格を取得したきっかけは?

大学を卒業して小売業界にいたことがあったのですが、その業界誌に並木雄二先生が寄稿されていました。並木先生の記事を拝見するといろいろと気づきが多くて。よくよく調べてみると中小企業診断士ということでしたので、そこから興味がわき、勉強を始めました。

学んだことにこそ意義がある

―美容業界で働いた印象をお聞かせください。

業界に入る前までは美容業界というと、派手な広告、ショーやパフォーマンスといった華やかな世界をイメージしていました。しかし、いまの会社に入社してそのイメージは覆りましたね。

また、ヘアスタイルは突き詰めても正解や終わりがなく、可能性は無限大です。そういった視点ではとても奥が深いと日々感じています。

―主にどのようなお仕事をされていますか。

現在の仕事は雑誌の企画・編集のほかに、会社のホームページの維持管理、広報活動などです。

―雑誌を作るうえで、どのようなことに苦労されていますか。

雑誌などを作る業界の方はよくご存じだと思いますが、自分が肌で感じる季節感と実際に進行している企画の季節感に違いが出てくるため、企画のイメージなどを構成するのに苦労したりします。

雑誌を作るにあたり、スタジオなどで撮影も行うのですが、隣のスタジオでは真夏に毛皮のコートを着て撮影していたり、Tシャツと半ズボンで真冬に夏用の撮影をしていたりなどはよく聞く話ですね。

―誌面づくりで気をつけていることは何でしょうか。

出版にはこの会社に入って初めて携わりました。その中でもっとも気をつけているのは、業界の動向や情報を読者にわかりやすく伝えることですね。また、雑誌の中では、美容師さんにお願いしている作品撮りをしてそれを掲載するのですが、その美容師さんとのやりとりでは、できるだけ相手に合わせることを意識しています。たとえば、雑誌の撮影や原稿の執筆などに慣れている人とそうでない人とでアプローチの方法を変えたりしています。

慣れている人には、創作する作品についてこちらから最低限の要望だけを出し、それ以上の制約を与えることは基本的にしません。美容師さんという職業は、手に職を持った技術者ですし、作品撮りをするたびに感じることは、自分で創った作品をすごく好きな方が多いのです。

だから、好きなことをやってくださいと伝えるとすごく良いものができ上がってくる。逆に慣れていない人には、アイデアを引き出せるよう、「こういったことはどうですか?」などと提案をする場合もありますね。

―中小企業診断士としての資格や技能を、いまのお仕事にどのように活かしていますか。

資格そのものというより、学んだことが活きているという感じです。いまの仕事は、業界の動向などを文字でわかりやすく伝えることはもちろんですが、作品を掲載する場合には、文字では表現できない「かわいい」、「かっこいい」といった作者の意図を忠実に読者に伝えるということもあります。

こうした仕事では、活かされていることも直接は目に見えないことも多いですね。また、たとえば雑誌であれば、著作権や知財のことがたまに話題になるのですが、それらをはっきりとは覚えていなくても、どこを調べればよいかといったビジネスの勘所がわかるようになったのは、診断士資格の勉強をしたおかげだと思います。

(つづく)

【お役立ち情報】

【関連情報】

中里 樹(なかざと たつき)
大学卒業後、小売業者に就職。中小企業診断士が寄稿した雑誌記事に感銘を受けて資格取得を決意。2008年に中小企業診断士試験に合格し、2009年診断士登録。支援機関職員を経て美容関連の現在の会社に移り、雑誌の編集などに携わる。社会保険労務士試験合格者。