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勤務先での資格の活かし方

がんばる企業内診断士

実務ポイント取得の「傾向と対策」

文:久保田 浩矢(中小企業診断士)

【第3回】1年間で30ポイントを取得する方法(後編)

前回は3つの課題のうち、(1)診断士活動時間の捻出について検討しましたが、最終回となる今回は、残り2つの課題である(2)効率的な案件取得と、(3)ポイント取得コストの抑制について考えたいと思います。

効率的な案件取得とポイント取得コストの抑制

この2点には関連性があり、私は「家族、親戚、知人等からの案件紹介」、「所属している研究会、各種コミュニティからの案件紹介」といった私的なルートを活用し、効率的に案件取得を行うことが、結果的にポイント取得コスト抑制にもつながってくると考えています。

このことは、ポイントについて「容易に取得できている」と回答した3割の企業内診断士にとっても私自身にとってもあてはまる共通点となっています。以下、その具体的な取組み方を考えていきます。

研究会や各種コミュニティに参加する

診断士資格を取得して1年目は、年齢やこれまでの職務経歴は関係なく、会社でたとえるならば新入社員と同じ立場であることを自覚しなければいけません。私が念頭に置いたのは、診断士活動を充実させるためには人と人のネットワークを構築し、人脈形成を行うことが最優先だということでした。

私は、診断士受験生時代からのご縁もあり、その恩師が代表を務める研究会に入会しました。その研究会は登録人数も非常に多く、人脈形成には大変向いていましたし、各研究グループに分かれて活発に活動しているため、やる気しだいで診断士活動を充実させられる環境となっています。

実務案件のプロジェクトに参加する

診断士資格には独占業務がないため、コンサルティング業務、セミナー・講師業務、執筆業務などさまざまな活動範囲がありますが、まずは中小企業診断士の本来業務であるコンサルティング業務の実務案件を通じて、自身の経験を積みたいという思いが強くありました。そのため、実際の研究会活動において新規実務案件のメンバー募集が行われた際には、迷うことなくそのプロジェクトに参加することを決めました。

私の参加した案件は、特殊な商材を海外から輸入販売する会社で、依頼内容としては国内の直販、代理店販売における課題を明らかにし、チラシやHPなどの各種販促ツール作成を含む営業戦略を提言するものでした。また検討メンバーは、案件紹介者1名と立候補した5名、計6名の企業内診断士による体制となりました。

 ここで重要なポイントとなるのは、「自ら進んでリーダーに立候補すること」です。リーダーとしての責任やプレッシャーから、なかなか進んでやりたがる人は少ないかもしれませんが、その苦労を補って余りある以下のようなメリットがあると思います。

(1)リーダーとしてのプロジェクトへの能動的な取組み

(2)自身のリーダー像を深く考える機会

(1)リーダーと他のメンバーとの決定的な違いは、プロジェクトに能動的にかかわっていくという意識の強さだと思います。リーダー個々によって大小の差はあれ、チームを率先して引っ張っていきたい、メンバーと協力して全員でプロジェクトを成功させたいという責任感を抱くのは、リーダーであるからこそだと思います。

私の場合も、自分が休むわけにはいかないという意識もあり、仕事の合間を縫って、結果的に10回以上開催された打ち合わせすべてに参加したため、メンバーからはリーダーとしての責任感を高く評価されました。最終的に、このプロジェクトへの積極的な取組みが、実務ポイントに直結したことは言うまでもありません。

また副次的な効果として、(2)のように、自身がリーダーとしてどのような適正があるのか、プロジェクトを通じて考える絶好の機会と捉えることもできます。リーダー像には絶対的なものは存在せず、強力なリーダーシップを発揮してチームを率いるケースもあれば、それぞれのメンバーが力を発揮しやすいように後方支援を行い、チームとしての力を最大限に引き出すケースもあります。重要なのは、自分に合ったリーダー像が何かを認識することだと思います。

幸いにも、私がリーダーとして参加したプロジェクトでは、終了後にメンバー全員が集まり、360度評価をする機会がありました。これは、プロジェクトの提言内容や進め方に関する自身の振り返りに加え、メンバー全員に対してチームへの貢献内容や改善点などをフィードバックするものです。この結果は非常に貴重で、普段考えている自身のリーダー像と、客観的な視点でのギャップを可視化して考え直す良い機会になりましたし、今後の診断士活動、また所属企業で有効活用していくことが可能ですので、皆様にもぜひおすすめいたします。

(おわり)

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