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書籍出版とその後の変化 ―「アサヒビールグループ診断士の会」執筆者座談会

司会・文:渡辺まどか(中小企業診断士)

【第2回】書籍が会にもたらした変化

取材日:2011年1月13日

ヒット書籍『職業、企業内診断士』の執筆メンバー9名が集まった座談会の2回目。今回は、書籍出版後に起きた変化について、お話をうかがいました。

さらに広がったネットワーク

司会:個人的に、一番皆さんにうかがいたいのが実はこれなんですが、書籍を出版したことによって、出版前と比べてどんな変化がありましたか。

山本憲一さん
山本 憲一 さん

山本:一番の変化は、社内外の勉強会での講演依頼が増えたことです。また、この書籍自体が、コミュニケーションツールとして機能しています。たとえば、連絡が途絶えていた知り合いと再び交流するようになったり、取引先様から感想をいただくこともあったりと、会話が弾むきっかけにもなっています。中小企業診断士仲間の知人で、この本から刺激を受けてMBAにチャレンジしたという方もいました。

私には中学生の娘がいるのですが、日頃はないがしろにされがちなんです(笑)。ところが、その娘がこの書籍を読んで、「パパ、すごいじゃない!」と言ってくれまして...。若干、家庭内でのポジションが上がったということもありました(笑)。

司会:なるほど。それは、すごく大きな変化ですよね。

山本:はい。私個人としては、とてもよかったと思います。おかげ様で、週末などの中小企業診断士活動についても、家庭の理解が得られるようになりました。

司会:それは素晴らしいですね。

皆さんから、復活したものも含めてのネットワークの拡大というお話が、たくさんあがりました。その点について、何かエピソードのようなものはありますか。

齋藤(宏):私は、ある受験校とつながりがあったので、書籍を送ったんです。すると先方から、「ぜひ、講演をやってほしい」というお話をいただき、昨年12月に講演をしてきたのですが、そのときいただいた感想に、「汗をかく」、「足でかせぐ」といった私たちがモットーとするところに感動したというものがありました。私たちの会が企業診断を行う際のモットーである、「汗をかく」と「足でかせぐ」。これは、なかなかできないケースも多いようです。

ちなみに、受験校からの講演依頼は、成塚さんと大西さんにもきましたよね。

成塚:中小企業診断士受験生に対して、リアルな情報発信ができたのはよかったですね。講演終了後、何人かの方々とお話をさせていただきましたが、実にさまざまな方がいらっしゃいました。いま現在、すでに中小企業診断士という方もいらっしゃれば、受験生や、受験校には通っていないけれど勉強会には参加しているという方も。彼らからは、もっと話を聞いてみたいとか、これからも交流してみたい、勉強会にきてほしい、何か一緒にやりたいといった要望をいただいたので、その場限りで終わらず、個人的なお付き合いにまで発展しています。書籍の出版は、1つの情報発信とも言えるので、そこから新たな関係が発展していくこともあるのかなと思います。

そのほか、パーソナルスタイリストの久野梨沙さんの出版記念パーティーを企画・運営したことも、新しいチャレンジでしたね。

松浦:あのパーティーでは、芸能関係者や著名人など、中小企業診断士の枠におさまらない異業種の方にお会いできましたし、いまでもメールのやりとりなどのお付き合いが続いています。

齋藤宏樹さん
齋藤 宏樹 さん

齋藤(宏):私は、久野さんの著書『ビジネス服薬術』(同友館)に、パーソナルスタイリングのモデルとして登場させていただきました。そのことで、また多くの方から感想をいただきました。このように、資格取得の目的の1つでもある人とのつながりが、飛躍的に広がっていきました。

司会:異業種・異分野の方々との出会いは、大きなメリットですよね。自然と活躍の場が広がります。

大西:書籍の出版によって、人脈拡大のスピードが格段に早まり、幅も広がりましたね。

齋藤(宏):実は、私たちメンバーは全員、中小企業診断士資格を取るのに苦労しているんですよね。ですから、その分だけ熱くなると言うか...。

司会:たしかに皆さん、2~5年、もしくはそれ以上の受験期間を経て、資格を取得された方ばかりですよね。苦労している分、中小企業診断士という資格に思い入れがあるというのも、とても理解できます。

ちなみに、ご自身の中での変化、つまり内面の変化のようなものはありましたか。

山本:文字になったものを読むことで、自分自身を客観視できました。それがさらに、書籍という形で公になったものですから、「早く成長したい」とか、「もっと先に行きたい」といった思いを、いままで以上に強く抱くようになりました。

司会:素晴らしいです。たしかに、ここまで有名になってしまうと、油断はできないですよね(笑)。

書籍が仕事上の名刺代わりに

渡辺まどかさん
渡辺 まどか さん

司会:これも個人的にうかがいたかったのですが、「アサヒビールグループ診断士の会」にとって、この書籍はどのような位置づけなのでしょうか。また、このご経験を今後、どのように活かしていきたいと考えていますか。

斎藤(憲):私は、名刺に「中小企業診断士」と入れているのですが、他の資格と比べて「何をやっているのかよくわからない」と言われてしまうことが多くありました。しかし、今回の出版にあたり、それを活字にして伝えることができました。「中小企業診断士とは、こういうものだ」という、資格の名刺代わりの位置づけになったのかなと思っています。

山本:私は、この書籍は「アサヒビールグループ診断士の会」にとって、歴史的な1ページになったと思っています。

一同:かっこいいー(笑)。

山本:さらには、ここまでオープンにしてしまったので、いまさら引くに引けない―そんな不退転の決意でいます。芸能人の方などでありがちな"一発屋"で終わらないように、会としての活動を活発にしていきたいですね。と同時に、外部への情報発信ツールや外部アライアンスのきっかけ、ネットワーク拡大の際の名刺代わりにもなるかなと考えています。

司会:「アサヒビールグループ診断士の会」は、非常に魅力的なメンバーの集まりなのですが、残念なことに女性がまだいらっしゃらないんですよね。私自身、受験校の講師をしているのですが、最近は女性も増えてきています。御社にもたくさんの女性社員がいらっしゃいますが、そういった方や新入社員に向けた啓蒙活動のようなことはなさっていますか。

成塚:弊社の研修センターにはこの書籍が常備してあって、社員が自宅に持って帰れるんです。ですから、中小企業診断士資格や私たちの活動についても、知ってもらえる環境にはなっています。そういった意味では、「しっかりしなくては」という自分へのコミットメントにもなりますよね。

松浦:女性診断士が増えると、もれなく男性もついてくるんですよね。講演会や勉強会などに、女性の外部講師をお招きすると、ふだんは参加しないメンバーも出席しますし(笑)。そういう意味でも、女性診断士が増えることの意味は大きいですよね。

大西隆宏さん
大西 隆宏 さん

司会:なるほど。女性診断士が増えることで、男性診断士のモチベーションアップにもつながるということですよね。動機は違いますが(笑)、女性診断士を増やしたいという思いは私も同じです。ぜひ、御社内にも女性診断士を誕生させてほしいですね。

大西:今日のように、女性の外部講師を招いて弊社の女性社員向けに行うセミナーの狙いは、まさにそこなのです(執筆者注:座談会当日、私が講師を務めさせていただき、アサヒビールグループ女性社員向けの講演会を開催しました)。

それから、実はこの書籍は、新入社員のみならず、就職内定者にも配ったんですよ。この書籍を読んだ就職内定者いわく、入社後の具体的な仕事のイメージができて、大きなモチベーションアップにつながったと聞いています。

司会:そういった意味では、まさに社内に対するマーケティングツールにもなっているわけですね。

(つづく)

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