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中小企業診断士の広場

勤務先での資格の活かし方

がんばる企業内診断士

企業内診断士の異業種交流会を実施

平野 恵(中小企業診断士)

【第1回】企業内診断士で集まろう!

取材日:2010年8月26日

今回から始まった新連載・「頑張る企業内診断士」。独立して日々、ご活躍の独立診断士の方がいらっしゃる一方で、企業に所属しながら、さまざまなシーンでご活動されている企業内診断士の皆さんにスポットを当てるコーナーです。
その第1回目は、平成22年8月に開催された企業内診断士の異業種交流会の模様を、幹事の平野恵さん(NECソフト(株))にレポートしていただきました。

はじめまして。中小企業診断士の平野恵です。

今回は、平成22年8月に実施された企業内診断士の異業種交流会のいきさつから、当日の様子、今後の展望までをお伝えしたいと思います。

初めての「企業内診断士異業種交流会」

平成22年8月26日に開催された、「企業内診断士の会」6社による交流会。当日は、約80名の企業内診断士が集結しました。

まず簡単に、ナビゲーターである私・平野恵の自己紹介をさせていただきます。

  • <勤務先>NECソフト株式会社
  • <中小企業診断士登録年度>2010年度
  • <所属支部・支会>(社)中小企業診断協会東京支部城南支会
  • <キャッチネーム>20代のママ診断士

育児休暇中、ただ漫然とテレビを眺める毎日に不安を抱き、中小企業診断士の勉強を始めたのが2年前。約1年3ヵ月後、私は運よくストレート合格を果たし、あっという間に中小企業診断士の世界にのめり込みます。

今回は、そんな私が、発起のタイミングから幹事としてかかわった「企業内診断士異業種交流会」のいきさつから、当日の様子、今後の展望までをお伝えいたします。

企業内診断士の皆さんには、「おもしろいな。一緒にやってみたい!」と感じていただければ幸いです。企業内診断士の皆さんの活動がさらに楽しく、活発になることを祈って。そしてそれが、中小企業診断士全体の活性化や、ひいては中小企業への貢献につながることを祈って...。

開催の経緯

時期事由
平成22年3月 丹田さんとの出会い
4月 丹田さんの紹介で、3社会談が実現 → 異業種交流会開催決定
6月 各社からなる異業種交流会幹事のメーリングリストを立ち上げ
6月25日(金) 第1回幹事会
8月4日(水) 第2回幹事会
メールベースで、事前アンケートを実施
8月26日(木) 開催当日

4月のある日、私は同じNECグループに勤め、自社内診断士の会を立ち上げたばかりの馬場さんとともに、渋谷で行われる研究会に向かっていました。目的は、アサヒビールグループ診断士の会のリーダー・大西さんに会うためです。

「今度、当社(NEC)に診断士の会ができるんですよ」

「だったら、アサヒビールの診断士の会が参考になるよ。今度、紹介するよ」

たまたま3月に訪れた研究会でお会いしたパナソニック電工創研の丹田さんが、仲人を買ってでてくれたのでした。

そして、迎えた当日。明るく前向きな大西さんと、芯からの熱血マン・馬場さんの話がヒートアップするのに、そう時間はかかりませんでした。

そこに、1年前に行われた3社(アサヒビールグループ、パナソニック電工創研、富士通グループ)の企業内診断士の会による異業種交流会の話が出たのですから、馬場さんが食いつかないわけがありません。

「当社(NEC)グループも含め、他企業にも声をかけて、拡大異業種交流会をぜひやりましょう!」

その場であっという間に、規模を拡大して開催することが決定したのでした。開催の目的としては、(1)異業種の診断士グループが、お互いの取組み事例を披露し合うことにより、自グループの活動のヒントとする、(2)企業を超えた勉強会など、コラボレーションの方向を探る、(3)ネットワークを広げる、ことを掲げました。

企業内診断士のニーズを満たす会って、何だろう

その後、メールでの打診により、すぐに6社グループの参加が決定しました。アサヒビール(株)、キヤノン(株)、清水建設(株)、パナソニック電工(株)、富士通(株)、日本電気(株)(敬称略・幹事社以外はアイウエオ順)です。なかには、この異業種交流会を機に、企業内診断士の会を発足させたところもありました。

実は、この異業種交流会プロジェクト、立ち上げ当初から、皆さんの参加への意向が高かったのが印象的です。後に紹介する事前アンケート調査からは、1ヵ月の診断士活動時間について、0時間と答えた方が2割に上るという結果も出ていましたが、そんな企業内診断士の人たちも、積極的に参加の意向を表明してくださいました。この異業種交流会が、ほとんど診断士活動をしていなかった人たちをも参加しようという気持ちにさせたのは、なぜでしょうか。

私自身の話をさせていただくと、ママさん企業内診断士であり、正直、本業とママ業、診断士業のバランスに苦しむこともしばしばです。中小企業診断士の活動は楽しいけれど、残業している同僚を置いて会社を出るのは、本当につらいものがありました。また、同じように平日、仕事をしている夫に週末の家事を任せ、私が診断士活動に出かけることに罪悪感もありました。そんな生活をくり返すなか、まだ2歳の娘も気づけば、母親になじまない子どもになっていたのです。

それだけのリスクを負いながら、本業で資格を活かせているかというと、そうでもありません。SEという仕事柄や、またまだ6年目(うち2年近くが育児休業)という立場上、中小企業診断士の資格は、まったくといっていいほど、業務に役立っていないのです。

つい先日も、会社の先輩にこういわれました。「すごい資格を持っているけど、仕事に活かせていないよね」。

私の周りには、同じように、仕事と家庭、診断士活動のバランスをうまくとりきれず、また、業務にも資格をうまく活かしきれず、「来年以降は、もう診断士活動から離れようかな...」といっている企業内診断士が少なからずいます。そして私自身、その気持ちがイヤというほどわかります。

このように、せっかく数年かけて得た資格であっても、仕事や家庭とのバランスのとり方がわからなかったり、業務への活かし方がわからなかったりで、診断士活動から離れてしまう企業内診断士は少なくないでしょう。それでも、私を含め、彼らにとって、診断士資格を取得したという事実は、人生における大きな栄光の1つなのです。「何とか、資格を活かしたい」と思うのは、当然のことです。

だからこそ、この異業種交流会で、同じ悩みを持つ企業内診断士同士が語り合い、お互いがどうやって生活のバランスを保ちつつ、資格を活用しているのか、ヒントを得たいと思ったのではないでしょうか。

ワイガヤ立食
ワイガヤ立食

6社の企業内診断士の会とともに、立ち上がったこのプロジェクト。私たちは、こうした企業内診断士のニーズを探りながら、企画を練っていきました。とはいえ、コンテンツを考えるのは、非常に苦労しました。診断士活動をバリバリにやっている人もいれば、ちょっと距離を置いている人もいます。同じ悩みを持つ企業内診断士といっても、その活動スタイルはさまざまなのです。そのさまざまなニーズを満たすイベントは何だろうと、私たちは議論を重ねました。

「名刺交換の時間だけでよいだろうか」、「いや、各社の会の活動紹介時間はほしい」、「やっぱり、ビンゴのようなイベントをはさむべきではないか」―私たちは、持ち回りで各社の会議室をお邪魔し、手探りで会をつくり上げていきました。 そして、気づけば8月26日、その日を迎えていたのです。

(つづく)