経営コンサルタントの国家資格”中小企業診断士”の情報が満載です。 中小企業診断士の広場

中小企業診断士の広場

独立直後の診断士をレポート

駆け出し診断士の奮闘記

<駆け出し診断士の奮闘記(13)>

文:安藤 準(中小企業診断士)

【第2回】独立は飽くなき挑戦の連続~走り続けた先に見えてきたもの~

2017年2月7日更新

私は、約1年半の準備の末に中小企業診断士として独立しましたが、今日に至るまで必死に奔走し続けてきました。最終回となる今回は、独立準備とその後の奮闘ぶりを振り返ります。

独立準備に奔走

独立を決心した私は、さっそく行動を開始しました。

最初に設定した目標は、「3つ以上の人間関係を深め、3つ以上の仕事をする」ことです。中小企業診断士の業界では、お互いに仕事を紹介し合って活動するケースが多いことがわかったため、まずはさまざまな人と深い仕事の信頼を築くことを意識しました。

とはいえ、飲み会や名刺交換だけでは当然、仕事の信頼は得られません。そこで、協会や研究会、プロコン、先輩の仕事の手伝いなど、小さくてもできるだけ仕事で深い付き合いになるよう心がけたのです。そして、土日や夜を使って積極的に活動した結果、多くの方と人間関係を築くことができました。

また、会社に対する準備も始めました。当時の私は中核の管理職で、これからが会社へ恩返しをするべき時期にあたります。申し訳ない気持ちと恩義がありましたので、少しでも迷惑をかけないように、担当プロジェクトの区切りまでは在籍することにし、退職の旨は6ヵ月前に申し出ました。

上司や同僚に打ち明ける際は、非常に緊張したのを覚えています。結果、最初は驚いていた上司にも、理解を持って応援してもらえました。退職の日に「行ってこい!」と送り出してくれた上司の暖かい言葉、そして帰りの電車で涙目に背筋を伸ばしたことを、いまでも鮮明に覚えています。こうして、合格から1年半を経て、私は独立を果たしました。

独立準備期間にプロコン塾で勉強して発表
独立準備期間にプロコン塾で勉強して発表

独立後の1年間は何でもやると決めていた

独立後は幸運にも恵まれ、先輩診断士から多くの仕事を紹介してもらい、実績と経験を積み重ねることができました。商店街や地域の仕事、人事評価、セミナーの講師などその種類はさまざまです。

私の専門性はITであると思っていますが、当初はIT関係の仕事はほとんどありませんでした。しかし、どのような可能性や仕事があるかがわからないうちから領域を絞るのは良くないと思い、私は幅を広げることに専念しました。つまり、「専門を決めない」ことを決めていたのです。結果、公的機関の専門員、紹介による民間のコンサルティングなど少しずつ仕事が増え、幅も広がりました。また希望どおり、研修講師の仕事も徐々に増えていきました。

1年が経過して見えてきたもの

独立後の仕事は、すべて初めてのものばかりです。初めての業界、会社、社長。初めての受講生、知識。まだまだ自信もないため、毎回プレッシャーを感じます。会社員時代と比べると、プレッシャーは倍増といったところでしょう。

そんな緊張感の中で、私は毎回、試行錯誤をくり返していますが、独立して1年以上が経過して見えてきたことがあります。さまざまな仕事をするうちに、改めて自身の目指す方向がぼんやりと見えてきたのです。

第1回で述べたように、「人と違うビジネス」、「人の役に立つ」、「人前で話す」、「IT」、「中小企業ベンチャー精神」といった「中小企業診断士になりたい」想いの原点が浮かび上がり、「IT」と「講師」が自身の軸になると感じるようになりました。現在は、幅広くチャレンジをしつつも、この2つを極めたいと思うようになっています。

地域活性化の仕事で奮闘
地域活性化の仕事で奮闘

現在、そしてこれから

人生において、自分が天職と思った仕事をできるのは大変幸せなことだと思います。私の場合は、昔からの想いを中小企業診断士という形で実現することができました。そのため、プレッシャーはありつつも、やりがいを持って挑戦できています。

と同時に、課題も多く見つかっています。中小企業診断士としての知識や経験が不足し、まだまだ半人前であることを痛感する日々ですので、今後はもっと知識や経験、品格や教養を身につけ、本当に「人の役に立つ」中小企業診断士になっていきたいと思います。

中小企業診断士として独立を考えている人へ

独立への意見はさまざまですので、迷うこともあると思います。ただ、私の場合は、昔からやりたかった仕事への想いと重なったことで迷いはありませんでしたし、いまもその想いが挑戦意欲の源泉になっています。

中小企業診断士の仕事は経営にかかわることすべてが対象で、あらゆる仕事の可能性を持っています。だからこそ、想いが描ければ迷いは減り、素晴らしくやりがいのある仕事になると私は思っています。

皆さんもまずは、自分の想いを描いてみてはいかがでしょうか。世の中の中小企業を元気にできるよう、一緒に切磋琢磨できる仲間ができると、とても嬉しく思います。

(おわり)

【お役立ち情報】

【関連情報】