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独立直後の診断士をレポート

駆け出し診断士の奮闘記

<駆け出し診断士の奮闘記(11)>-梅津勝明さん-

取材・文:村田 朗(中小企業診断士)小泉 岳利(中小企業診断士)

【第1回】中途半端な理系は文系に行け!?

2016年6月7日更新(取材日:2016年4月5日)

梅津勝明さんは、大学を卒業後に電機メーカーに就職しましたが、早くに退職。その後はフリーの放送作家として、ラジオ番組の企画・構成などを手がけています。2015年に中小企業診断士に登録した後は、主に起業・創業の支援や組織・人事の改善に従事していました。2016年2月には、茨城県取手市、まち・ひと・しごと創生本部(内閣府)、あきない総合研究所が企画した「起業家タウン構想」において、インキュベーションの中核施設となるレンタルオフィス「Match-hako(マッチ箱)」の副センター長に就任しています。
 本連載の第1回は、フリーの放送作家になった経緯や、中小企業診断士を目指したきっかけなどを中心に、お話を伺いました。

顧客の声が聞こえる仕事がしたい

―中小企業診断士になったときには、すでにフリーの放送作家として独立されていたそうですね。

大阪の大学で物理を学び、卒業後に長野県の電機メーカーに就職して社内設備の設計やメンテナンスを行う部署に配属されましたが、2年9ヵ月で辞めてしまいました。就職のときは深く考えず、理系だったため、周囲に流されて何となく理系の企業に就職しました。でも、実際に仕事をしてみると、自分の仕事が世の中にどう活かされるのかが見えないことや、お客さんの声が聞こえないことなどに次第に不満を感じるようになりました。一方、ラジオのライターであればリスナーのリアクションがありますので、やりがいがあって面白いのではないかと思ったのです。中小企業診断士になってから独立したわけではありませんので、「駆け出し診断士」としては、少し変わった経歴かもしれません。

「Match-hako(マッチ箱)」の中を案内する梅津さん
「Match-hako(マッチ箱)」の中を案内する梅津さん

―随分と思い切った転身ですね!

そのときは、全然違うことがしてみたいと思ったのです。私は昔から算数は得意でしたが国語が苦手でしたので、大学に合格するためには理系で、と思っていました。でも、あまり理系には向いていないと感じていたときに、予備校の先生が「中途半端に数学ができるやつは文系に行ったほうがいい」と言っていたことを思い出したのです。そこで、放送作家になって、私のように国語が苦手な人にもわかりやすいものを書いて伝えたいと考えました。当然、両親は大反対でしたが、会社を辞めて東京で仕事を始めました。

いまになって振り返ると、面白いと思ったことにはどんどんチャレンジしてきたように思います。その点で、組織などに縛られてしまうサラリーマンには、もともと向いていなかったのかもしれません。

この場所にいるのが不思議なほどの大きな変化

―中小企業診断士の資格を取ろうと考えたのはなぜですか。

放送作家になってそろそろ10年が経ちますが、このままでは生き残るのがだんだん厳しくなるため、いままでとは違う武器を手に入れようと考えたのです。中小企業診断士は受験科目を見ると、いままで個人事業主としてやってきたこと全般を網羅的に勉強できると思いました。また、弁護士など専門的に深く掘り下げていくのとは違い、広く浅く学ぶ形ですので、「少し手を伸ばしたら届くかな」と思ったこともきっかけです。実際には合格まで4年半もかかりましたが、これも「面白いことへのチャレンジ」だと思っていましたので、それほど苦ではありませんでしたね。

―中小企業診断士になってから、何か変わったことはありますか。

中小企業診断士になった1年目のうちに何かを始めたいと思い、積極的に活動してきました。研究会などに参加してプレゼンの機会をいただいたり、取材や執筆の機会をいただいたり、診断士受験生を支援しているグループのブログに週次で記事を書いたりしていました。その結果、人脈が本当に大きく広がりましたね。その人脈からのご縁で、今年から「Match-hako(マッチ箱)」の副センター長をやらせていただくことになりましたが、この場所にいるのがいまでも不思議に感じるほど大きな変化でした。

―インキュベーション施設の運営・管理のご経験があったのですか。

いえ、まったくありません。昨年12月に決まり、今年2月のオープンに向けていろいろと準備を進めてきたのですが、自分の力不足を痛感しました。たとえば、いままでは自分のお金の計算しかしたことがないのに、いきなり何百万円という単位のお金の計算をしたりしていましたので、関係各所にご迷惑をおかけした部分もあったと思いますが、自分が得られたものも大きかったと思います。

(つづく)

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