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独立直後の診断士をレポート

駆け出し診断士の奮闘記

<駆け出し診断士の奮闘記(9)>

文:川橋 隆則(中小企業診断士)

【第2回】独立した、元SEの「パティシエ診断士」

こうして、コンサルティング経験に乏しく、顧客もまったくゼロの状態から、独立診断士としての生活が始まりました。まずは走り出してみて、先のことは走りながら考えるしかありません。

創業準備

同期の中小企業診断士から誘いを受けた当時、私は仕事にやりがいを感じていましたが、元々、「せっかく中小企業診断士になったのだから、いつかは独立しよう」という思いもありました。とは言え、会社勤めをやめることに多少の不安は伴います。ただ、退職を決めた後は、後任が育っていたこともあり、手続きのほうはスムーズに進んでいきました。


創業は2014年10月と決まっていたため、準備のために定期的に集まり、事業内容を詰めていきました。ゴールデンウィークには軽井沢で合宿を行い、日中は会議室で、夜は飲みながら、今後について語り合い、ここで会社の名前「コムラッドファームジャパン」と経営理念「やりがい・生きがい・働きがいのある社会を創造する」が決まりました。


コムラッドには「仲間」や「同志」、ファームには「会社」や「意志が固い」という意味があります。本当に信頼できる仲間が集まり、コンサルティングサービス、人材育成・教育サービス、人材採用支援サービスの提供を目指す中、第1期は、コンサルティングサービスを収益の柱として、人材育成・教育サービスに着手することになりました。

失敗も、手応えも

コンサルタントはよく「診る・書く・話す」の3つが重要と言われます。私は受験校の講師として、試験に関するアドバイスや講義、執筆などをさせていただいているので、「書く・話す」についてはある程度経験を積むことができていました。しかし、業務上で企業向けのコンサルティングを経験する機会は増え始めていたものの、圧倒的に「診る」スキルが足りていないと感じていました。


そんな状態ではありましたが、ついに創業の日を迎えました。誘ってくれた同期の中小企業診断士が社長で、私が副社長という、役員2名からのスタートです。
当初の主な仕事は、創業前からお世話になっていた受験校での2次試験に関する講義や添削でした。2次試験終了後は、コンサルタントとしての活動がメインとなり、会社として受注した再生案件や、事業計画策定に関する資料作成、飲食店の集客支援などからスタートしました。


先に独立していた社長とは違い、「診る」スキルが足りていない私は時間がかかり、失敗もたくさんありました。一方で、診断士試験の学習や、講師としての経験は、経営の視点で物事を整理することに役立っていると、少しながら手応えも感じていました。


事業所にはベランダがあり、外で作業することも
事業所にはベランダがあり、外で作業することも

SEとパティシエの経験を活かして

また、せっかく前職でケーキを作っていたので、創業時に遊びに来てくださったお客様には、期間限定で手づくりのクッキーをお出ししました。その後も、気まぐれでスイーツを作ってはお出ししています。


ちなみに、将来の目標としては、自社にケーキを作れるキッチンを持ち、従業員の誕生日にはケーキを焼けるようになりたいと考えています。そのためにも、コンサルタントとしての仕事を正確に、効率良くこなせるようにならなければいけません。

自宅のオーブンで焼いたクッキー
自宅のオーブンで焼いたクッキー

SEの経験は、設立時に社内のHPから情報インフラまでを構築するのに役立ちました。最近は、クラウド型の基幹業務システムが多く出回っていますが、弊社のような小規模事業者であっても、活用することで業務が楽になります。


たとえば、お客様や依頼された案件の管理などは、スマートフォンや社内PCで更新できますし、過去に遡ったり、情報を共有できたりもします。また、HPは情報発信や問い合わせの窓口として重要な営業ツールですし、自分たちでメンテナンスができることで、スタートアップに貢献できたと思っています。

(つづく)

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