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独立直後の診断士をレポート

駆け出し診断士の奮闘記

<駆け出し診断士の奮闘記(8)>

文:川窪 俊哉(中小企業診断士)

【第2回】商工会議所での活動 [1]

最終回となる今回は、私が実際に商工会議所で行っている活動と今後について考えていることをお伝えしたいと思います。

地域の小規模事業者への経営指導

大雪の被害に遭った地域への出張経営相談に出向く
大雪の被害に遭った地域への
出張経営相談に出向く

昨年夏頃から、契約職員ではありますが、多摩西部にある商工会議所の経営指導員に従事することになりました。経営指導員の仕事は、小規模事業者に対して金融・税務・経理・経営・労働・取引などの相談指導を行う経営改善普及事業の1つです。相談指導には、巡回指導と窓口指導の2種類があります。

巡回指導では、多摩西部にある小規模事業者を1軒ずつ訪問します。そのほとんどが飛び込みによるもので、経営者の方との会話の中から経営課題を探り、改善策の提案・アドバイスを行います。

巡回中に受けた相談の具体例を挙げると、集客が伸び悩んでいる事業所に対しては、定期的に顧客アンケートを実施するなど、顧客が望むサービスや欲しいと思っている商品の情報を集め、今後の新サービスや新商品の展開につなげてみてはどうか、と助言しました。また、既存顧客の他社への流出に悩んでいる事業所に対しては、価格・商品量以外で対抗する方法として、顧客1人ひとりのニーズや希望に合った提案型の販売スタイルで、顧客に信用や安心感を与えてみてはどうか、とアドバイスを行いました。

一方、窓口指導では、商工会議所に来所した経営者の方への経営相談を行います。特に、創業や融資に関する相談が多く、創業相談においては、法人と個人事業主のメリット・デメリット、開業手続きの説明などを、またビジネスプランについては、独自の商品、他社にはないサービス、経験を活かした開業動機など、具体的なプランの書き方をアドバイスしました。

そのほか、創業支援として、地元で開業したばかりの事業所に対して、創業補助金の申請支援を行ったり、融資相談では、運転資金や設備投資資金を希望する事業所に対して、公的な制度融資を勧めたりなど、それぞれのニーズに応じた提案を行っています。

公的な制度融資のなかに、経営指導員の指導が要件となっている融資制度で「小規模事業者経営改善資金融資制度(マル経融資)」があります。この制度は、経営指導員の指導を受けた事業所が申し込むことができ、その事業所を商工会議所が推薦し、日本政策金融公庫が審査・融資を行うものです。経営指導員の仕事は、融資を申し込まれた事業所の推薦書を書くことです。

私も推薦書を書くため、数回経営者の方と面接を行いました。その際は、経営者の人柄をしっかりと把握したうえで、今後の売上の見通しや目標売上を達成するための具体的な取組み、返済計画などをヒアリングし、推薦書に落とし込みました。結果的に、私が支援した事業所には融資が実行され、事後指導(マル経融資実行後、3ヵ月に1度、事業所を訪問し、順調に経営が行われているかを確認し、問題があるようであれば経営指導を行う)で訪問するたびに、経営者の方から感謝の言葉をいただいています。

中小企業診断士として経営指導員の仕事に従事する毎日は、私にとって大切な日々となっています。

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