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独立直後の診断士をレポート

駆け出し診断士の奮闘記

<駆け出し診断士の奮闘記(7)>

文:大森 渚(中小企業診断士)

【第3回】「株式会社」の「代表取締役」になるということ[2]

企業の変化の瞬間に立ち会う

大森渚さん
中小企業診断士として、
商工会議所などでセミナーを行う

現在の私は、中小企業診断士と企画制作会社の経営者という二足のわらじを履いています。初めてお会いした方には、「中小企業診断士が、なぜホームページ屋さんやチラシ屋さんのようなことをしているのか」とよく聞かれます。そのたびに、「アドバイスをするだけでなく、最後までお客様のお手伝いをしたいと思ったからです」と答えるようにしています。

最近は、もう1つ答えがあることに気づきました。Webサイトであれ印刷物であれ、企業が販促物を作ったりリニューアルしたりするのは、「新しいことに挑戦したい」、「イメージを変えたい」という強い思いがあるときです。そして、販促物の企画や制作は、そのような企業の変化の瞬間に深く触れる仕事です。そうした瞬間に立ち会い、希望に満ちた経営者の方々と優秀なクリエイターをつなげていく仕事に、いまの私はやりがいを感じています。

特別な存在を支える存在へ

通信販売会社のWebディレクター、進学塾の講師、飲食店の営業、資格学校の制作スタッフ、ライター事務所のアシスタント...。思い出せば私は、正社員・アルバイトを含めてさまざまな仕事をしてきました。そして最終的に行き着いたのが、「制作会社を経営する中小企業診断士」という立ち位置でした。

いろいろと手を出しては、挫折したりあきらめたりしてきた中途半端な私だからこそ、1つの道を極める人には憧れを持っています。とは言え、これまでよそ見ばかりしてきた私のこと、いまから何かの分野で第一線に立とうとしたら、スタートラインとしては出遅れているようにも思います。しかし、私のような人間でも、第一線に立つ人たちをつなげ、活躍する場を提供することはできるはずです。

かつての「比較されるのが嫌い」だった私は、どこかで自分のことを、誰かと横並びにされない特別な存在だと思いたかったのかもしれません。いま思えば、それは自分の立ち位置を見つけられないが故の焦りや、根拠のないおごりだったのかもしれません。

いまの私は、自身が特別な存在になることに重きを置いていません。世の中には、かけがえのない技術や知恵を持った企業がたくさんあります。また、その人にしかないスキルを持ったクリエイターも数多くいます。そのような特別な存在が、さらにその魅力を世の中に発信できるよう、舞台裏でしっかりと支えていくのが私の役割だと思っています。

3回にわたり、私が中小企業診断士を目指し、会社を経営するようになるまでを書いてきました。その中で、自身が何を考えて行動してきたのかを振り返ることができました。このような機会に感謝するとともに、私の話がこれから診断士資格を取得する方や、起業しようとする方の参考になればと思います。

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(おわり)