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独立直後の診断士をレポート

駆け出し診断士の奮闘記

<駆け出し診断士の奮闘記(6)>

文:眞本 崇之(中小企業診断士)

【第2回】「ありがとう」と言われる仕事をしたい[1]

迷った末に独立の道を選んだ私でしたが、その決意の裏には、「人から感謝されたい」という思いがありました。

感謝される喜びに気づく

私は大学卒業後にIT企業に就職し、システム開発に6年間携わってきました。その後、開発部門から経営に近い企画部門に異動したときに、何か勉強をしなければと上司に相談をしたことが、診断士資格を知り、興味を持ったきっかけでした。

診断士資格は、私を大きく変えていきました。資格の勉強をする中で、ビジネスに関する知見が広がったのはもちろんのこと、それ以上に会社外部での交友関係・活動範囲が広がり、私自身が活発になっていきました。

私が中小企業診断士になって嬉しかったのは、「ありがとう」という感謝の言葉をいただいたことです。読者の皆さんにとっては、日常茶飯事のことかもしれません。しかし、勤務していたIT企業では、大企業向けプロジェクトメンバーの1人として、数ヵ月~数年というプロジェクトに参画していました。会社対会社の取引で、互いの担当者もプロジェクトが遂行されて当たり前といった環境です。そのような環境に慣れていた私が、経営者から面と向かって「ありがとうございました」と言われ、新鮮で達成感のある気持ちになったことを、いまでも鮮明に覚えています。

そうした達成感を味わうために、私は企業に勤めながらも積極的に診断士活動に励みました。診断士受験生支援グループ「タキプロ」に所属し、診断士受験生向けの自主企画セミナーや勉強会を開催したり、自己のスキルアップに社外での勉強会や研究会、プロコン塾などへ参加したり、もちろん中小企業支援も積極的に行っていました。受験生支援にしろ、中小企業支援にしろ、人のためになっているという達成感が心地良かったのだと思います。土日のいずれか、また平日の夜も、週の半分は診断士活動でスケジュールが埋まっていましたので、企業内診断士でありながら、診断士資格の更新要件である実務ポイントは、1年半で30ポイント貯まっていました。

人から感謝されたくて、独立を決意

そんな思いもあって、人のためになる仕事をしたい、人から感謝される仕事をしたいという思いを実現するために、独立という道を選びました。また、診断士資格を取得したからには中小企業の役に立ちたいという、資格保有者の責務を感じたことも、中小企業診断士として独立を決意した要因の1つでもありました。

では、それは独立をしなければ達成できないことなのかというと、決してそのようなことはありません。企業の中にいても、やり方を変えれば、または異動や転職をすれば、達成できたと思います。「私1人でできることは少ないかもしれないけれど、感謝の言葉を直接言われる達成感や充実感を味わいたい」と思ったため、私は企業の中で働く(異動する・転職する)ことではなく、独立という手段を選んだのでした。

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