アンケートにみる診断士の実像

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第3章 年齢別にみる診断士の実態

茂木 君之・東京支部城南支会

ここでは、本アンケート調査の中から年齢にフォーカスし、診断士の実態に迫ってみた。

3.年齢別にみた年間売上

 そのほか、「問17.あなたのコンサルタント業務の年間売上はいくらですか」という質問もある。年間100日以上をコンサルタント業務にあてている診断士のみを対象にした質問項目である。100日以上をコンサルティング業務にあてることは企業内診断士には難しく、アンケートに回答した534名のうち、「独立している診断士」と「コンサルティング会社等に勤務している診断士」が495名(93%)を占めている。

 国税庁の「平成21年民間給与実態統計調査結果」によると、日本人の平均給与は406万円である。給与と年間売上を単純に比較できないのは承知のうえで、400万円を1つの基準値に設定した。また、1,000万円というキリがよく目標になりやすい金額をもう1つの基準値に設定し、年間売上400万円以内の比率と1,000万円超の比率を年齢別に比較したのが図表5である。

 まず、400万円以内の比率からみてみる。30歳代で5.5人に1人(19%)、40歳代で7.5人に1人(13%)、50歳代で20人に1人(5%)と徐々に減少しているが、それ以降は増加傾向を示し、60歳代で3人に1人(33%)、70歳代以上では2.5人に1人(38%)となる。60歳を過ぎると、同世代の友人が定年を迎え、仕事に費やす時間を少なくする診断士が増えていることが推測できる。

 次に、1,000万円超の比率をみてみる。30歳代で3.5人に1人(28%)、40歳代・50歳代では2人に1人(51%・53%)もの診断士が1,000万円以上の売上を上げている。それ以降は比率が減少し、60歳代で4.5人に1人(23%)、70歳代以上になると7.5人に1人(13%)となり、50歳代に年間売上のピークを迎えていることがわかる。

 30歳代の診断士はどう思うだろうか。400万円以内の診断士が19%という数字を少ないとみるのか、多いとみるのか。また1,000万円超の診断士が28%いることを、少ないとみるのか、多いとみるのか。はたまた40歳代、50歳代の診断士はどうだろうか。1,000万円超の売上がある診断士が半分以上もいる。400万円以内は40歳代で13%、50歳代ではわずか5%である。これをどのようにみるのだろうか。
 

4.おわりに

 読者の皆様は、これらの結果をどう受け止めるだろうか。人によってさまざまだろうが、皆様が診断士としての人生計画を考えるうえで、少しでも参考になるのであれば大変嬉しく思う。また、年齢で比較することを好まない方もいると思う。この場を借りてお詫びさせていただきたい。

プロフィール

茂木 君之(もてき きみゆき)

理工系大学院修了後、情報システム会社に勤務。ERPパッケージ導入・運用を担当する。中小企業支援機関を経て、2011年独立。
E-Mail:kimiyuki.moteki@gmail.com