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地元に根付いた活動報告

地産地診

【第1回】地域振興に貢献する組織づくり

取材日:2015年9月2日

地域に根づいて活動する中小企業診断士の方々をご紹介する「地産地診」。今回は、神奈川県の皆様をご紹介します。
(一社)神奈川県中小企業診断協会は、任意団体から一般社団法人化された2012年4月より組織体制を一新し、県内の中小企業支援機関や金融機関との連携による事業再生支援や地域商店街の活性化支援などを強化しています。
第1回は、「なぜなぜ分析」の第一人者として、独立経営コンサルタントとしても活躍される小倉仁志会長にお話を伺いました。

協会運営を通じたコンサルタントとしての進化

小倉 仁志会長

小倉 仁志会長

―理事として10年目を迎えられているとのことですが、協会活動へのモチベーションの源泉をお聞かせください。

私は外資系化学メーカーを経て、30歳で工場や事業所の体質改善にかかわるコンサルティング団体に転職し、43歳のときに経営コンサルタントとして独立しました。サラリーマン時代も含め、管理職は経験してこなかったのですが、協会活動を通じて理事、部長、会長などの職務を経験しました。

県協会は一般企業とは異なり、行政の運営のような互恵的な側面の強い組織です。地域の発展に貢献していくと同時に、会費を払って参加している会員の満足度向上も図っていく必要があります。さまざまな方々からの叱咤激励を受けながら、協会運営の経験を積み重ねることで、組織を運営・管理する能力が磨かれてきたことを実感していますし、中小企業の行動を促す経営コンサルタントとして、実務にも確実に役立っています。若手の方々にもぜひ、地元の中小企業診断協会の運営を経験していただきたいと思います。

―神奈川県協会は、「経営支援部」、「地域活性化支援部」など、部の組織名称に特徴がありますね。

公益法人改革の一環で、2012年4月から一般社団法人として再スタートしました。その際に、まずは地域貢献を前面に押し出した組織体制にしようということで、その特徴を表現した名称の組織を創り、地域の外部支援機関や金融機関との連携を強化してきました。

「経営支援部」は、信用保証協会や金融機関との連携を通じた中小企業の経営全般への対応、「地域活性化支援部」は、自治体や商工会議所との連携で、街づくり支援や6次産業化支援などに精力的に取り組んでいます。

―各部で「プロジェクト制」を敷かれているのが他県からも評判と伺いました。

きっかけは、「テクニカルショウヨコハマ(通称:テクヨコ)」への出展です。2015年2月に36回目の開催となった神奈川県下最大級の工業技術・製品総合見本市に、神奈川県協会としては9回連続でエントリーしています。当初は理事と登録グループ(注:研究会に類する組織)のメンバー中心の出展でしたが、2009年からは会員全体に公募を始めました。各部のプロジェクトに数十名単位で参加いただき、会員同志の連携および外部機関との連携を推進しています。

専門家集団としてのブラッシュアップ

事務所で県協会業務に取り組む小倉会長

事務所で県協会業務に取り組む小倉会長

―テクヨコは毎年2月開催ですが、前年の8月頃から準備をされているそうですね。

テクヨコへの出展は「会員支援部」が担当していますが、企業内診断士の方がブースで経営相談員を担うことで、診断士の登録更新に必要な実務従事ポイントを得られます。相談員の育成のためのロールプレイングを実施するなど、出展に向けた入念な準備に取り組んでいます。

―会員向けの取組みとしては、理論政策更新研修の評判も高いですね。

「総務部」が担当する理論政策更新研修では、経営者の方を中心に招聘しています。「そこでしか聴けない」具体的な事例を中心にテーマとするため、毎回盛況で、他県協会から参加される方も多く、昨年度は東京、大阪に次ぐ第3位の参加者数となりました。

―これまでの成果や今後の展望をお聞かせください。

一般社団法人化以後、外部との連携を強化する組織づくりと取組み内容の充実化を図ったことが認知され、平成27年度は会員が前年より50名増加し、350名の体制となりました。神奈川県協会は、年次によらず、フラットな組織でありながら、未経験の方でも取り組みやすいように、経験豊富なメンバーとペアで事業を推進しています。研鑽と実践で専門家集団としてのスキルを底上げし、地域の社会・経済への貢献を高めていきたいと考えています。

(つづく)

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小倉 仁志(おぐら ひとし)
1985年東京工業大学工学部化学工学科を卒業後、デュポン・ジャパン(現デュポン)に入社。その後、日本プラントメンテナンス協会に転職。同時期より「なぜなぜ分析」のルール化、体系化に取り組む。2005年に独立し、有限会社マネジメント・ダイナミクスを設立。「なぜなぜ分析」を中心に、問題解決、課題解決、体質改善を目的とした改善指導を展開中。指導分野は、製造、開発・設計、営業、IT、お客様相談室、事務業務、物流と多岐に渡る。
会社名:有限会社マネジメント・ダイナミクス、代表取締役 小倉 仁志
所在地:神奈川県横浜市金沢区六浦東3-25-22
TEL:045-788-4725
FAX:045-349-0015
ホームページ:http://www.management-dynamics.co.jp/