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地元に根付いた活動報告

地産地診

(7)埼玉県編

取材・文:鈴木 佳文(中小企業診断士)

【第3回】中小企業診断士としての活動に悩む人へのアドバイス

取材日:2012年9月1日

活動領域を増やすチャンスを逃さずに一丸となって地域での活動を強化している埼玉県協会。今回は、インタビューに応じてくれた4名に、中小企業診断士としての活動に悩む人へのアドバイスを伺いました

県協会として仕事の領域を広げていくために

― 「組織として仕事を取ってくる」ために心掛けていること、受注するためのポイントはありますか。

埼玉県協会

高澤:埼玉が、なぜ仕事を取れるかと言えば、それなりの人材がいるからです。自分の受注ばかりに目が行く人はどんどん抜けていっています。地域の組織の重鎮が理事に入ってくれていることも大きい。そのため、地域で中小企業診断士の認知度や信頼度が高いのです。後進の育成に意識の高い人もいますし、診断士の底上げで動いてくれる人がたくさんいることが強みですね。だから、仕事の取り合いもありません。

松本:自分だけのことを考えてしまうような人は、自然に淘汰されていますね。

高澤:だからといって、そういう人たちを否定するわけでもないし、うまく共存できていると思います。

近藤:私も街づくりの研究会に所属していますが、若いから先輩だからなどの差もなく、対等な立場で関わっています

高澤:年齢の高い方を低く評価なさる人もいますが、経験を積んだ人は実力のある人ですので、活躍できる場は多いですよ。それぞれの立場、経験を尊重することが大切ですね。「友好士業の会」という11士業の集まりがありますが、ここで年1回の相談会を開いています。他士業との交流を通じた、診断協会の位置づけアップも狙いです。

― なるほど、一部の人が仕事を独占しようとせず会員に間口を広げて、会員の育成で組織全体の力を底上げしていることが大きなポイントのようですね。受託するごとに、その内容に関連した研究会を立ち上げて育成しているという認識でよろしいですか。

高澤:研究会と受託事業は、必ずしも一致しているわけではありません。研究会だからといってそこに仕事が行くわけではないし、研究会が受注したからといって研究会でその仕事を独占することもしないようお願いしています。

近藤:その辺の取り回しが上手くいっているから良いのかも知れませんね。

高澤:信頼できる人に仕事を依頼したいので、日頃から熱心に活動をしている人に声が掛かりやすいかも知れませんが、あらゆる意味で特権階級を作らないことを意識して、オープンに、フラットに、を心掛けています。

― やはり、特権階級を作らないことが、組織を活性化させる原動力になるのですね。それでは、協会で活動しようと思う人にアドバイスをお願いします。

人との繋がりを広げていくことが仕事を生む

― 診断士は食えないという人もいますが、その主張に対してどう感じますか。

近藤:私もそう思っていた時期がありますが、動いてみるとそんなことはないんですね。

松本:決めつけをしている人が多いですね。

高澤:最初に出会う診断士であるのが、受験指導の講師ということもあるのかも知れませんが、中小企業診断士の活動領域は非常に広いことを知って欲しいです。

松本:中小企業診断士として稼ぐというよりも、中小企業を支援する仕事として広く捉えて欲しいと思います。協会と関わることで視野が広がりますし、埼玉はオープンなので良いですよ(笑)。

近藤:埼玉県協会の場合には、支援機関の紹介や担当者と会える機会が多いですね。埼玉に根差しているということでハードルが下がりますし、支援機関に所属している会員の方も多いです。

高澤:行政、民間、支援機関の3つの立場が全部学べる環境にあるといえます。

― やはり、協会に所属して人の繋がりを広げていくのが、仕事に繋がる早道ということですね。

高澤:やる気のある人なら、どんどん埼玉にいらっしゃってください。重複会員の制度もありますので(笑)

公私のけじめをつければ企業内でも活動の場が広がる

― 金澤さんは勤務しながら県協会の理事として活動されていますが、いま会費だけ払っている状態になっている企業内診断士にアドバイスがあればお願いします。

金澤:会費を払っている方はやる気がある方だと思いますので、動きたいけれどどうやって動けば良いか分からない状態だと思います。中小企業診断士は横のネットワークが広いので、実務補習で一緒だった人などに連絡を取って、その人の参加している研究会などに参加しても良いと思います。私も最初は不安でしたし、仕事の都合で参加できなければどうしようという気持ちもありましたが、入ってしまえば診断士としてのコミュニケーションを取ってくださる方が非常に多いので、そこから1人でも人との縁を作って行くことが大事だと思います。そうすると意外に広がって行きます。少しずつ活動を広げていっていただいて、ぜひ埼玉にも来てください(笑)。

― なるほど、まずは自分から動くということですね。企業内ということで、診断士の活動に躊躇する人も多いと思いますが、支援や執筆に関わって来た立場からアドバイスがあればお願いします。

金澤:本業に影響が出てしまうようなことはもっての外ですが、休日や年休をうまく利用して活動すれば充分に両立できます。企業内診断士なので、金銭を受け取ることはできないことを事前にお伝えするようにしています。やはり、動いてみることが大事ですね。

中小企業診断士は食える資格

― 最後に、頑張っている診断士受験生、独立診断士、企業内診断士にアドバイスがあればお願いします。

高澤:他の士業は手続き代行とか確実な資格ですが、診断士はこれからなにをするか考える未来志向でとても良い資格です。これからますます重要性が増して行きますし求められるものです。受験生の方はぜひ資格を取って欲しいですし、すでに資格を有している方は、埼玉で一緒に仕事をしましょう。

松本:診断士として仕事をすると考えると「食えない」と思う人がいるかも知れませんが、中小企業を支援する仕事としてはこれからも広がりが出てくると思います。その時に、診断士という資格を持っているのは大きいですし、とてもやりがいがあることだと思います。まずは協会に入って人脈を広げるところからスタートしてはいかがでしょうか。その時には、埼玉県協会が一番お勧めです(笑)。

金澤:いま、診断士の勉強をされている方は、若い方や会社員の方が増えてきています。資格を取ったあとにどのような活動をしたらよいのか悩んでいる方もいらっしゃると思いますが、別にコンサルの仕事でなければいけないということではないと思うんですね。診断士の活動をすると会社の就業規則に触れたり、本業がおろそかになったりすることを心配する方もいると思いますが、規則に触れずに活動をして、会社の仕事に活かせます。私も、本業優先で活動しています。

近藤:まず動いてみることですね。試験組は最初から食べられるかというより、まずは人脈を作って行くところからですね。単に研究会に参加するということではなく、人脈を作るために研究会に出るといった割り切ることも大事です。研究会が役に立たないということではなく、人との出会いや繋がりを深めていくこと。私は、そこから仕事に繋がっていくことが本当に多かったと言えます。人との出会いがなければ今はありませんから、本当に感謝しています。活動の中で少しずつ積み重ねていくのが大事で、やはりそれが出来るのは埼玉かなぁと思います(笑)。

取材を終えて

皆さん、和気あいあいとした雰囲気で、楽しそうに語る姿が印象的でした。埼玉県協会が気に入っているのが良く伝わってきて、ついつい自分も仲間になりたいと思ってしまうような取材でした。若手がこれだけ活き活きしているのも、情報をオープンにしフラットな関係を築いてきたからこそと思います。自らが主役になって、組織の力で仕事を取って行く埼玉県協会の姿勢に、勇気をもらいました。

(おわり)

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