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地元に根付いた活動報告

地産地診

【第1回】地方だからこそ、ツイッターを有効活用
(株)ドモドモコーポレーション代表取締役・遠田幹雄さんに聞く

取材日:2010年8月5日

今回から始まった新コーナー「地産地診」。ここでは、さまざまな思いを胸に、地域に根づいた活動を続けていらっしゃる中小企業診断士の皆さんをご紹介いたします。
 第1回の今回は、(株)ドモドモコーポレーション代表取締役の遠田幹雄さんに、お話を伺いました。

民対民の支援ができる中小企業診断士を志して

― 独立の経緯を教えてください。

遠田幹雄さん
遠田 幹雄 さん

遠田:2000年に独立したので、今年でちょうど10年目。2010年10月10日で10周年となります。

前職は、印刷会社の営業職でした。石川県には、中小企業診断士の勉強を目的とした受験校がないので、通信講座と独学でしたね。結局、第2次試験で合格するのに6回もかかってしまいました。

当時は、ニフティのパソコン通信に中小企業診断士勉強会の会議室があったのですが、私はそこの議長をしていました。20番会議室ですね。そこで、「石川県にうるさいヤツがいるぞ」と評判になりました(笑)。ですから、独学でしたが、受験仲間は全国中にいたんです。

勉強していたのは15年くらい前のことですが、そのときの仲間がいまや、中小企業診断士の中堅どころになっています。いまでも、毎年オフ会をやっています。大阪、札幌、東京、金沢でも開催しており、最高で40名くらい集まったこともあります。

― 独立されてからは、どのようにお仕事を拡げていかれたのでしょう。

遠田:独立したら、最初は行政機関や中小企業支援センターへの挨拶回りから始めるのが普通かもしれませんが、自分は民間中心でいこうという考えでした。ホームページやブログなど、Webを活用した販促支援やマーケティング支援を専門分野にしたんです。そして、会社を辞めるに当たって挨拶回りをしたところ、知り合いの会社を紹介してくれたり、その会社と競合しない分野で、仕事を発注してくれたりしました。

独立して以来、私が守っているルールがあります。顧問契約を結ぶお客様は、最多でも10社までということです。そしてありがたいことに、独立早々、その10社のお客様に恵まれました。

― すばらしいスタートですね。独立に当たって、不安はなかったでしょう。

遠田:いや、不安はありましたよ。でも、食うために頭を下げてまで、やりたくない仕事をしたくはないという思いは、独立当初から持っていました。

私は、独立と同時に株式会社を設立しましたが、当時はまだ会社法施行前で、1,000万円の資本金が必要でした。この金額は、私にとってとても大きな意味がありました。1,000万円という金額は、3年間は何とか食いつなげる金額だからです。言い換えれば、自分のやりたいスタイルで仕事をしても、3年はもつということです。3年やって資本金を食いつぶす結果になったら、自分のやり方が間違っていたとあきらめよう、と思っていました。

私は41歳で独立したのですが、すでに子どもが3人いました。両親も同居していたので、7人家族を背負っていかなければなりません。そんなプレッシャーの中で独立し、手持ちの現金もなかったとしたら、何をやりたいかではなく、何をすれば仕事をもらえるかに走ってしまったでしょう。

でも、縁のあった人と、その人が喜ぶ仕事をしていきたい。おかげさまで、現在もそのスタイルをとり続けることができています。独立以来、自分から営業らしい営業をしたことはほとんどありません。

― お客様とのコンサルティング契約は、どのようなスタイルなのでしょう。

遠田:独立当初は、固定型と成果報酬型の2つを選んでいただいていました。固定型は月10万円、成果報酬型は営業利益の10%。成果報酬型を選ばれる方が多かったですね。

でも、契約がスタートして数ヵ月経つと、何人かの社長から、「成果報酬型だと、成果が出るまで時間がかかる。その間、月に何度も来てもらって1円も払わないというのは、どうもこちらの具合が悪い。3~5でとってください」との声が上がったんですね。それも、1人や2人ではなく、たいていの社長さんがそうおっしゃる。では、ということで、途中から半固定制(固定3~5万円+成果報酬)という形に変えています。創業当初から入れ替わりはありますが、いまでも創業時のお客様のうち、5社に継続してご契約いただいています。

そのようなスタイルですから、売上高は年間1,500万円くらいで、わりと安定しています。また、おかげさまで、行政機関さんからご依頼をいただけることも多くなってきました。数年前には、行政など中小企業支援機関からの依頼が多く重なったこともありました。そうなると、さすがに体がキツくなり、顧問先にも影響が出ます。そこで、民間への売上高と行政関係への売上高が2:1になることを目安に、行政関係の仕事が多くなりすぎないように心がけています。ま、お断りしなければならないほど依頼が多いわけではないので、あくまで目安ですが(笑)。

ツイッターで断トツのフォロワー数

― いま話題のツイッターで、中小企業診断士でもっともフォロワー数が多いと伺いましたが。

石川県の中小企業診断士の皆さん
石川県の中小企業診断士の皆さん

遠田:世に新しいWebサービスが登場したら、真っ先に自分が使いこなし、実験台になるのが信条です。失敗経験を真っ先にすると、「遠田ならいろいろと経験しているだろうから、聞いてみよう」という評判になります。コンサルタントとして、この評判は重要です。私は、3年前にツイッターを始めましたが、本気になった2010年2月14日からは、毎朝4~6時をフォローの時間に費やし、同年8月15日現在、62,279人にフォローされています。

ツイッター人口は、1,000万人を超えたと言われています。このことには、大きな意味があります。

たとえば従来は、インターネットで何かを調べようとすると、検索サイトが使われていました。もちろん、検索エンジンで合理的な答えを得ることはできますが、それはあくまで過去にストックされた情報です。しかし、ツイッターのようなソーシャルメディアで得られる情報は、人がホスピタリティを持って答えてくれるリアルな情報なのです。「高松でおいしいうどん屋はどこ?」とつぶやけば、誰かからリアルタイムで情報が返ってくる。これからは、何か調べ物をしようと思ったら、検索サイトではなく、ソーシャルメディアを使う人が増えてくるでしょう。

だからこそ、中小企業診断士はソーシャルネットワーク上で、「あの人は信頼できるよ。あの人に聞けば解決するよ」と認められる環境をつくっておく必要があるのです。東京であっても金沢であっても、ソーシャルメディア上での条件は同じなのですから、地方の中小企業診断士こそ取り組むべきでしょう。

中小企業診断士が他の士業と違うのは、未来志向だということです。過去のことは、税理士に聞くのが一番ですが、未来のこと、これからのことを聞く相手としては、私たち中小企業診断士が一番です。ソーシャルネットワークをじょうずに活用すれば、そのことをより多くの方に知ってもらえるでしょう。

(つづく)

遠田 幹雄(とおだ みきお)
株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。昭和34年生まれ。広告会社や印刷会社に勤務し、主として販売促進ツールやマーケティング関連のビジネスに従事。平成12年独立。開業時より顧問契約を中心としたコンサルティングを行い、戦略立案やマーケティングの案件を多く扱う。最近では、Webマーケティングや農商工連携のセミナー講師などの依頼が増加している。

会社名 株式会社ドモドモコーポレーション
代表取締役 遠田 幹雄
所在地 石川県かほく市木津ロ64-1
TEL 076-285-8058
FAX 076-285-8068
URL http://www.domo-domo.com/