創業から事業承継まで、施策の活用メリットを具体的に紹介します。 創業から事業承継まで、施策の活用メリットを具体的に紹介します。
税制メリット
2019.3.18

中小企業経営強化税制、中小企業投資促進税制、商業・サービス業・農林水産業活性化税制

中小企業者等(個人事業主を含む、以下同じ)が設備投資を行った場合、国は生産性を高めるような設備等の取得を支援する観点から、設備投資の場合の税制優遇措置を設けています。設備投資を検討する際には、税制上のメリットも併せて導入効果を判断してみてはいかがでしょうか。

中小企業が設備投資をする場合の税制上の優遇措置

中小企業者等が設備投資を行った場合、分割払いでなければお金が会社の外に一気に出ていきます。一方、会社経理上も税務上も、設備については減価償却という考え方で処理する必要があるため、設備について支払ったお金の一部ずつしか経費になりません。
 そこで、国は生産性を高めるような中小企業者等の設備取得を支援する観点から、設備投資を行った場合の税制優遇措置を設けています。これにより企業は、設備投資の費用の全額を経費にしたり(即時償却)、設備投資額の何割かの税負担を安くしたり(税額控除)することが可能となります。
 中小企業者等が設備投資を行う場合の税制上の優遇措置には、主に次の3つがあります。

  1. 中小企業経営強化税制
  2. 中小企業投資促進税制
  3. 商業・サービス業・農林水産業活性化税制

以下、この3つの税制優遇措置の概要をご説明します。実際に適用を検討される際には、税理士等の専門家に詳細をご確認ください。

これらの税制の適用期限はすべて平成31年3月31日までとされていましたが、平成31年度税制改正により、平成33年3月31日まで2年間延長されます。

中小企業経営強化税制

(1)制度の概要

本制度は、中小企業等経営強化法の認定を受けた「経営力向上計画」に基づき、一定の設備の取得等をした場合に、即時償却または取得価額の10%が税額控除(資本金3,000万円超1億円以下の法人は7%※)できる制度です。所有権移転外ファイナンス・リース取引により導入した設備は、税額控除のみ適用可能です(以下同じ)。

※税額控除は、中小企業投資促進税制、商業・サービス業・農林水産業活性化税制の税額控除との合計で、その事業年度の法人税額20%が限度です。なお、限度額を超える金額については、翌事業年度に繰り越せます。

(2)対象者

青色申告書を提出する資本金または出資金が1億円以下の法人または常時使用する従業員数が1,000人以下の中小企業者等で、中小企業等経営強化法の認定を受けた方が対象です。

(3)対象設備

次の表の設備で、指定事業の用に供するものが対象です。
 なお、平成31年度税制改正では、働き方改革に資する設備(休憩室に設置される冷暖房設備や作業場に設置されるテレワーク用PC等)も本税制措置の適用対象であることが明確化されます。

なお、設備は国内への設備投資で、事業の用に直接供される必要があります。また、中古資産や貸付資産は適用対象外です。指定事業その他の詳細は、次のリンクよりご確認ください。

(4)手続き

適用を受けるためには、確定申告書等に明細書と経営力向上計画書の写し、経営力向上計画に係る認定書の写しを添付して申告する必要があります。

中小企業投資促進税制

(1)制度の概要

本制度は、中小企業者等が機械装置等導入の際に、取得価額の30%の特別償却または7%の税額控除(資本金3,000万円超1億円以下の法人については税額控除の適用なし)を選択適用できる制度です。こちらは、中小企業等経営強化法の認定がなくても活用できる税制です。また、中小企業投資促進税制と商業・サービス業・農林水産業活性化税制は対象設備が異なるため、会社の業種や設備の種類でどちらかを適用することになります。

(2)対象者

青色申告書を提出する資本金または出資金が1億円以下の法人または常時使用する従業員数が1,000人以下の個人事業主等が対象です。

(3)対象設備

次の表の設備で、指定事業の用に供するものが対象です。

平成29年度の税制改正で対象資産から「器具備品」が除外されました。指定事業その他の詳細は、次のリンクよりご確認ください。

(4)手続き

確定申告書に必要事項を記載し、最寄りの税務署に申告することで適用できます。

商業・サービス業・農林水産業活性化税制

(1)制度の概要

本制度は、商業・サービス業や農林水産業を営む中小企業等が「経営改善設備」を取得した場合に、取得価額の30%の特別償却または7%の税額控除(資本金3,000万円超1億円以下の法人については税額控除の用なし)を認めるものです。

(2)対象者

都道府県中小企業団体中央会、商工会議所、商工会、その他認定経営革新等支援機関などのアドバイス機関による経営の改善に関する指導および助言を受けた青色申告書を提出する中小企業者等が対象です。

(3)対象設備

次の表の設備で、指定事業の用に供する経営改善設備が対象です。

指定事業その他の詳細は、次のリンクよりご確認ください。

(4)手続き

適用を受けるためには、確定申告書等に明細書と経営改善指導助言書類の写しを添付して申告する必要があります。

まとめ

  1. 中小企業が設備投資をする場合の主な税制優遇措置には、1)中小企業経営強化税制、2)中小企業投資促進税制、3)商業・サービス業・農林水産業活性化税制の3つがある
  2. 平成31年度税制改正により、適用時期はすべて平成33年3月31日まで延長
  3. 中小企業経営強化税制は、中小企業者等が認定を受けた経営力向上計画に基づき一定の設備を新規取得した場合に、即時償却または10%(資本金3千万円超1億円以下の場合7%)の税額控除ができる制度
  4. 中小企業投資促進税制は、中小企業者等が機械設備等の導入時に、取得価額の30%の特別償却または7%の税額控除ができる制度
  5. 商業・サービス業・農林水産業活性化税制は、商業・サービス業を営む中小企業者等が経営改善に資する器具備品等を取得する際に、取得価額の30%の特別償却または7%の税額控除ができる制度
登録無料

J-Net21新着情報メールマガジン

毎週火曜日、元気に活躍する企業の情報や経営に関するQ&Aなど、中小企業ビジネス支援サイト「J-Net21」で更新されたお役立ち情報をお届けします。登録は無料です。

ご登録はこちら