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創業型
■電子文書の高機能化ビジネスをめざして創業独立
札幌市中小企業支援センター(財団法人 さっぽろ産業振興財団)

有限会社スマイルフェイス
業   種ソフトウェア開発   支援センターには創業時より、事業計画のアドバイスを含め金融的支援を受けてきました。スタートアッププロジェクトルーム(財団施設)への入居、補助金交付決定など多岐にわたる支援にたいへん感謝しております。
 なかなかすぐには結果を出せませんが、成果をあげるよう最大の努力をしたいと思っております。
本社所在地札幌市白石区
資 本 金360万円
創   業平成12年9月
売 上 高1500万円 代表取締役
従業員数2人 平岡 良朗


■印刷会社を脱サラしデジタルコンテンツの開発へ
 
 特定のプラットフォームに依存せず文書を表示できるPDF。このPDFの機能に着目し、紙文書の電子化やデジタルコンテンツの開発に取り組んでいるのがスマイルフェイスである。
 代表取締役の平岡良朗氏は1998年ごろ、札幌市内の印刷会社でWindowsによるDTPを立ち上げ、既存紙文書のデジタル化事業を手がけていた。
 当初はスキャニングしたデータをPDFファイルに変換してCD-ROMで納品することが多かったが、PDFファイルを作成するソフトウェア「Adobe Acrobat」の進化や通信インフラの整備などにより、データベースとの連動やWebサイトでの配布など応用範囲が広がっていった。
 「PDFの高機能性を活かせば、デジタルコンテンツの制作もできる」と考えた平岡氏は2000年9月、印刷会社から独立し、スマイルフェイスを設立した。

■製品の用途が広がればWebサイトが便利になる

 当社の手がけるデジタルコンテンツは、PDFのフォーム機能とJavaScriptを使い、動的に表示することに最大の特長がある。
 当社のホームページにサンプルとして掲載されている札幌市地下鉄路線図がその一例で、画面のなかにさまざまな情報を埋め込み、ユーザーが発駅をクリックすると、目的地までの時刻表や運賃などがポップアップ表示される。地図上には市内の観光スポットも落とし込んであり、観光案内やアクセス方法なども取り出せる。情報をポップアップした状態でプリントアウトすることも可能だ。
 「PDFは多国言語に対応しているので、海外からの旅行者に向けた観光ガイドに活用できると考えています」と平岡氏は話す。このサンプルは、「Acrobat 5.0」がリリースされたとき、日本企業では初めて活用事例の1つとしてCD-ROMのなかで紹介された。
 地下鉄路線図の場合は、画面にさまざまな情報を埋め込み、複数の選択肢を用意することでユーザーが自由に情報を引き出せるが、逆に、選択肢を絞り込み、必要条件をクリアしないと先へ進めないというしくみをつくることもできる。
 例えば、イベントや講習会などへの参加申し込みをWebで行う場合、通常はHTMLなどで書かれたフォームに必要事項を入力するが、これをPDFファイルで提供し、しかも1〜2項目ごとにページを分けて表示するのである。1つひとつの項目が正しく記入されなければ次のページへ進むことができず、途中からはじめたり、全部記入しないうちに送信したりできないようになっている。
 さらに、記入方法のガイダンスや間違ったときのアドバイスなどを音声で届けることができるため、お年寄りやパソコン初心者など不慣れなユーザーも正しく誘導することができる。
 最近はPDFのなかに埋め込むデータの作成やJavaScriptを書くためのツールを自社開発しており、開発期間の短縮を実現している。また最近はPDFを自動作成するためのライブラリーも出ているので、開発コストを低く抑えることも可能である。
 今後は、受託開発を手がけながら、開発ツールやパッケージソフトなどの自社開発にも取り組んでいきたいと考えている。

【JavaScriptを利用したPDFサンプル「札幌市地下鉄路線図」】


■強みと弱みを明確にし適切な支援策を展開する

 当社の創業については当初から相談をもちかけられていたが、今後のデジタルコンテンツに関する時代の流れや、電子自治体に向けての動きを背景として、「PDFの高機能によるビジネス展開」を考えた創業者の着眼点にはよいものがあった。
 しかし研究開発型企業の例にもれず、技術開発から売上計上に至るまでの道のりが長く、創業資金をはじめ、軌道に乗るまでの経営資源が乏しい。また、創業者は技術畑出身であることから、経営ノウハウについても豊富であるとはいえなかった。
 こうした背景から、同社の弱点を明らかにしたうえで、支援センターとしてできるだけの支援をするように配慮した。
 資金面では創業のための事業計画の策定と金融機関に対する制度融資斡旋や、マーケット開拓のための「中小企業等産業創出活動補助金」の適用。事業拠点については、インキュベート施設である「スタートアッププロジェクトルーム」への入居認定。企業知名度を上げるための展示会の支援や「スタートアッププロジェクトルーム合同パンフレット」の作成。経営ノウハウ蓄積のためには、専門家の指導に基づく勉強会の開催やサブマネージャーによる巡回経営相談をほぼ毎月実施。さらにインキュベート担当者による日常的なフォローなど幅広く対応している。
 

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