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経営革新
■ コンピュータセキュリティシステムのオンリーワン企業をめざす
茨城県中小企業支援センター(財団法人 茨城県中小企業振興公社)

有限会社 オフィス エム アンド エム
業   種 ソフトウェア開発  弊社にとって第一の目標は、ソフトウェア、ファームウェア等案件の受託開発業、いわゆる2次外注、3次外注という下請け業から脱却し、自らのポリシーを発言できるベンチャー企業の仲間入りをすることです。
 振り返れば、茨城県・茨城県中小企業振興公社主催の『ヤングベンチャービジネスコンペいばらき』において優秀賞をいただいたことは、その目標へと近づく大きな一歩となり、ベンチャープラザの先生方や専門家の人たちのご支援を賜り、やっと、スタートを切ることができました。
 現在は、自社製品第1号として、コンピューターセキュリティに関するソフトウェアパッケージを発売するため、日々努力している毎日です。
本社所在地 茨城県日立市
資 本 金 500万円
創   業 平成10年4月
売 上 高 38百万円
(平成15年3月期)
代表取締役
従業員数 5名 白戸 幹雄


■技術と経験を活かした自社製品の開発へ

 オフィス エム アンド エムは、創業者の白戸幹雄社長が、平成10年に創業したITベンチャー企業である。大手電機メーカー関連企業でソフトウェア、ファームウェアの開発を行っていた白戸社長は、自己の技術と経験をさらに活かしたソフトウェア開発を行いたいと考え、オフィス エム アンド エムを設立した。創業当初より、大企業からのソフトウェア、ファームウェアの受託開発を行い、着実に事業を展開していた。  しかしながら国内需要のソフトウェアについても、ハードウェアと同様、中国や韓国はじめアジアの企業で開発されはじめていることから、同社としても受託開発に頼らず、自社製品を開発し、大手企業の下請けから脱却することをめざしていた。
 この自社製品開発を考えるなかで、白戸社長は、これまでのソフトウェア開発の経験や企業関係者の話から、ソフトウェアの不正コピーやコンピュータの不正使用を未然に防止する「認証セキュリティシステム」の需要が高いことを感じ、この研究開発に取り組んだ。

■独自のビジネスプランがコンペで優秀賞を受ける

 ソフトウェアの不正コピーやコンピュータの不正使用は、今日では社会問題にまでなっている。企業や家庭などでセキュリティのニーズが高まるとともに、さまざまな新しいセキュリティ機能が開発されてきた。さらに高機能化、高セキュリティ化が求められている一方で、ソフトウェア開発サイドでは負担が増大し、開発コストを圧迫している。
 同社では、これらの課題解決を図る「認証セキュリティシステムのフレームワーク」の開発に取り組み、事業化を図るためのビジネスプランを作成した。このビジネスプランは、茨城県と当公社が主催する「平成13年度ヤングベンチャービジネスプランコンペいばらき」において、優秀賞を受賞した。

■窓口相談、専門家派遣を活用しさらなるステップアップを図る

 白戸社長はビジネスプランを実現するため、当支援センターの相談窓口を利用し、資金調達、業務提携、販路開拓について専門家からアドバイスを受けながら、製品開発を進めていたが、資金調達がうまくいかず、一時的に事業展開は停滞することになった。  ソフトウェア開発の世界では、技術開発のスピードが速く、停滞は大きな痛手となる。白戸社長は、ソフトウェア開発者たちの意見やニーズを聞きながらシステムの改良を重ね、ねばり強く開発を進めていった。  当支援センターとしても、同社をさらに支援するため、白戸社長に専門家派遣制度の活用を勧め、同制度により専門家が派遣された。
 派遣専門家からは、経営戦略の再構築、市場ニーズの把握、資金調達方策、販売ターゲット、販促手段等についてアドバイスを受け、同社では、事業実施スケジュールを組み立てていった。
 また専門家からは、ビジネスプラン実現のために「創造的事業活動促進法」の認定を受けるべきであるとのアドバイスがあった。同社では、平成15年2月に同法の認定を受けた。

■資金調達を実現し研究開発型企業へと発展

 同法の認定後、同社では、「平成15年度茨城県創造的企業研究開発費補助金」を申請し、これを受けることができた。
また、茨城県の制度融資である「ベンチャー企業支援融資」を受けることで、必要な資金を調達した。この「ベンチャー企業支援融資」は、当支援センターの事業可能性評価委員会で金融機関等への事業説明会議を開催し、融資申込企業への円滑な融資実行を支援している。
 同社では、当初必要とした資金調達を達成し、また製品開発も、プロトタイプがほぼ完成して特許申請を行い、販路開拓、営業活動を開始する段階となっている。今後は、茨城県と当公社主催の「いばらきベンチャーマーケット」でのビジネスプラン発表や展示会への出展による資金調達、販路拡大を図ろうとしている。
 同社は、自社製品を開発し、下請け企業から研究開発型企業へと大きな変貌を遂げようとしている。この成果は、白戸社長の起業家精神とたゆまぬ努力によるところが大きい。
 同社への支援については、当支援センターだけではなく、同社所在地の支援機関である財団法人日立地区産業支援センターの支援もあり、各支援機関や県が連携して実施している。
 今後も各機関が連携し、支援を充実させていきたいと考えている。

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