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創業型
■ 自社開発のCRM(顧客情報管理)ソフト等が市場で好評
中小企業・ベンチャー総合支援センター(中小企業基盤整備機構)

株式会社 エイジア
業   種 ソフトウェア開発・販売  経営資源に余裕のないベンチャー企業にとって、公的支援制度は大変ありがたい。グリーンシート市場に株式公開するには一般に準備から半年程度の期間とそれなりの費用がかかる。当社の場合、専門家継続派遣制度を活用したため、審査が思った以上にスムーズに通り3カ月かからず、かつ、かかった費用も自社独自にやった場合に比べて数分の1で済んだ。
 当社は2年間の間に5人の専門家に来てもらいアドバイスを受けたが、専門家を依頼する際に支援センターにはいろいろ注文を出し、それをもとに適切な専門家を選定してもらったことが良かった。
本社所在地東京都品川区
資 本 金8890万円
創   業1995年4月
売 上 高141,751千円 代表取締役
従業員数21名 江藤 晃


■社長はスピンアウト起業家

 エイジアは、独自開発のCRM(顧客情報管理)ソフト等が市場で好評を博し、中小企業・ベンチャー総合支援センターの専門家継続派遣制度の総合的な支援もあって最短の準備期間で今年1月にグリーンシート市場に株式公開したIT企業である。
 ※グリーンシート市場=未公開企業の株式を売買するための市場で、平成9年7月からスタートしたもの。
 創業者である江藤晃社長は、大学中退後、中堅オーディオメーカーで電子楽器の企画・海外業務に約10年従事したが、会社が経営危機に陥り、そのため1995年に退社し、資本金1000万円でエイジアを設立したいわゆるスピンアウトベンチャー起業家である。創業当初はマルチメディアを使った結婚式ビジネスを狙ったが、バブルがはじけ景気低迷に入った時期でもあり結婚式ビジネスも思うように収益があがらずに失敗した。その後、インターネット分野に進出してホームページ製作の請負から始め、2年目後半に事業として立ち上がり3期目から黒字化した。大手企業のソフト受託開発を主に行なっていたが、数年前から受託開発の中で得た経験・ノウハウをベースに営業・マーケッティング分野のソフト商品開発に注力してきた。電子商取引、顧客管理、携帯端末等のアプリケーションソフトを機能ごとのコンポーネントに分け、それらをJAVA、XML等のプログラミング言語で自由に編集出来る商品WEB CASを開発し、市場で好評を得ている。

■株式公開に向けた総合的な支援

 江藤社長は、創業当時から、株式公開を目標としてきたが、技術力強化に経営資源を優先的に投入してきたために株式公開に必要な社内体制が組めなかった。そのため、支援センターの専門家継続派遣を活用することで、その課題を打開すべく平成12年8月に支援を申込んできた。
 支援センターでは、まず、1年目に株式公開までのロードマップづくりと事業計画作成の支援で株式公開の専門家を派遣し、合わせて、少し時期をずらせて、自社開発のソフトの技術面での支援として他社出願特許調査やビジネスモデル特許取得等のために弁理士を派遣した。商品開発の目処がつき始めた2年目にはIT分野の営業・マーケッティング支援の専門家を派遣し、商品性のチェックや市場開拓の方法、営業活動の進め方など独自開発商品の販売立上げを支援し、また、販売代理店との契約等の問題解決のために弁護士も派遣した。さらに、株式公開に向けた最終支援として、社内諸管理規定の見直しのために社労士を派遣して仕上げとし、センターとしては2年間にわたり延べ5名の専門家継続派遣を行なってきた。

■短期間かつ少ない費用で株式公開を実現

 平成14年11月にグリーンシート市場に株式公開申請したが、既に支援センターの専門家派遣による支援によりしっかり準備が出来ていたため、審査を難なくパスして翌年1月には株式公開を果たした。申請からわずか3ヶ月未満で株式公開を実現し、江藤社長は「支援センターの支援のおかげで、極めて短い期間と少ない費用で株式公開が出来た。」と驚きの声をあげ、さらに「社員に約束してきた株式公開の第一歩を踏み出すことが出来、経営者として社員に対する公約を実現した。」と喜んでいる。
 当社が株式公開を短期間で実現出来たのは、社長以下社員が創業当初から株式公開を将来目標とした夢を抱き、業績低下により経営が苦しい時期があったにもかかわらず、公開の夢をあきらめずに、初志貫徹したことによる。

■経営が苦しい時期にも開発をあきらめなかったことが成長の秘訣

 同社が株式公開を果たすことが出来た最大の要因は成長のポテンシャルとして高く評価されている独自開発したコアのソフト商品があったためである。ソフト受注開発から自社開発品ビジネスに事業展開をめざすソフト会社は多いが、開発費用倒れや商品が市場ニーズにマッチせず売れないケースなど、成功する企業は必ずしも多くはない。エイジアも90年代後半ITバブルがはじけて、受注開発案件が減少、さらに受注単価の低下、納品したソフトのトラブル処理のための費用の持ち出しなどにより、経営業績が悪化し苦しい時期があった。しかし、それにもめげずに商品開発をあきらめずやり抜いて作り上げた商品が今になって成長の源として高く評価されている。独自商品によるビジネス展開が成長のためには不可欠であるとした経営判断が、適切な意思決定であったことを実証している。

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