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経営革新
■ 「おからこんにゃく」の製造販売(マッチング事例)
青森県中小企業支援センター(財団法人 21あおもり産業総合支援センター)

有限会社 かね久越後屋商店
業   種 蒟蒻製造業
代表取締役
工藤 雅則

 財団法人21あおもり産業総合支援センターに相談したことで、この「おからこんにゃく」と出会い、新規事業を立ち上げることができました。当社にとってはたいへん大きな転機となっています。 まだ立ち上げたばかりで、たくさんの課題がありますので、これからも継続的な支援をお願いしたいと考えています。
 今回の一連の支援で、数々の助言・アドバイスをいただきましたが、当初の計画どおりにすべてを行うことができませんでした。これはやはり、資金的な面や人的面が問題となっております。今後は、これらの点についての支援を望んでいます。
本社所在地 青森県南津軽郡
尾上町
資 本 金 500万円
創   業 慶應3年
売 上 高 約1億円
従業員数 14名


■相談者同士をマッチング効果的な出会いから支援する

 かね久越後屋商店は、慶應年間から蒟蒻製造業を営んでいる老舗であり、これまで蒟蒻一筋に製造・販売を手がけてきた。
 しかし蒟蒻業界を取り巻く環境は、原材料のめまぐるしい変動にもかかわらず、販売価格は据え置かれ、また、食生活の変化による消費需要の低迷等により売上高は減少傾向にある。このまま既存商品の製造だけに頼っていては将来的に立ちゆかなくなる、という思いが工藤雅則社長にはあった。新たな商品を開発して活路を見出そうという試行錯誤をつづけるなかで、当センターへ相談に訪れた。
 また、「おからこんにゃく」の発案者である岡田哲子氏は、「おからこんにゃく」の特許を取得するため、青森県知的所有権センターを訪れ、その指導の下、特許を出願した。併せて、この「おからこんにゃく」を普及させたいとの思いから、どうしたらよいかと思い悩んで、当センターへ相談にこられた。
 そこで、相談を受けたプロジェクトマネージャーは、即座にその両者をマッチングさせた。その結果、工藤社長は「おからこんにゃく」に惚れ込み、両者は業務提携して、当センターも支援していくこととなった。

■支援前の課題となった5つのポイント

 「おからこんにゃく」は食感が肉に似ており、カルビ風、ハンバーグ風、鳥の唐揚げ風といった料理となる。また、納豆の10分の1のカロリーで、ゴボウ並みの高繊維をもっており、肉食を控えている生活習慣病の患者や健康志向の人々に注目されはじめていた。岡田氏は製品を全国的に広めたくてもノウハウがなく、この事業を進めてくれる企業を探していたところだった。
 この事業を推進するにあたって、以下の点が支援前の課題として挙げられた。
(1)「おからこんにゃく」の特許取得による権利を確実にすること。
(2)そのうえで、越後屋商店と岡田氏の業務提携を円滑に進めること。
(3)量産化のための技術を確立すること。
(4)販売方法及び経路を検討し、販売計画等を策定すること。
(5)包装デザイン等の開発をすること。


■事業提携の円滑化を図り量産化や販促活動も支援

 最初に、今後どのように事業を進めていくか、同社及び岡田氏とヒアリングを行いながら検討に入った。発案者である岡田氏としては、この商品を全国に広めたいと考えており、その方策についても検討を行った。 まず同社が、岡田氏との事業提携を円滑に進めるため、岡田氏から通常実施権を取得し、平成13年10月から試作をはじめ、製品化をめざすことになった。
 このことは、青森県特許流通支援事業の第1号となった。
 同社は、量産化に向けて試行錯誤を繰り返したのち、平成14年3月に製造機械を購入し、平成14年4月から販売を開始した。
 商品の包装等のデザインについては、県の工業試験場(当時)の専門家の指導を受けるなどして、「越後雪花」という品名で販売を開始した(現在は、「津軽雪花」という品名に変更し、包装も一新)。
 しかし、スーパーマーケット等で実演販売するとお客様の反応はよかったが、「家に帰って実際に調理すると思うとおりにいかない」という声もあった。また、「商品名からはどんな商品なのかがわからない」などといった消費者からの意見もあった。それ以前に、まだ一部の地域でしか販売されていないため、商品そのものが知られていない。今後、この商品をどのように販売拡大していくかが大きな課題となってきた。
 そこで、県版の経営革新計画の申請支援を行い、平成14年12月に承認を受け、「青森県指導経営革新支援事業費補助金」の補助を得て、正確な調理法を提示するためのビデオ制作など、PR活動をはじめとする販路開拓事業を進めていった。
 また、平成15年2月に東京都で、県内企業と都内の企業とのマッチングを図るために開催した「あおもりビジネスマッチング」に出展させ、プレゼンテーションの機会を提供した。

■商品は徐々に市場へ浸透継続的支援で今後に期待する

今回のケースは当センターが仲介役となり、同社と岡田氏とのマッチングが図られ、事業化まで進んだものである。当センターとしても、その時々において、両者に対する継続的支援を実施してきた。
 現在も実演販売等をつづけられ、商品は徐々に市場へ浸透している。県内はもとより、岡田氏の料理講習会がきっかけで、東京の生協ともつながりができた。しかし、まだまだこれからの商品だといえる。
 この「おからこんにゃく」を使った加工食品(レトルト食品)の開発については、他の企業との業務提携がなされており、これについても、当センターが支援を行っている。
 今後とも当センターとしては、さらなる普及をめざして、継続的に支援していきたいと考えている。

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