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特集 消費税8%で迎える初めての決算 消費増税後の決算の留意点を紹介します

消費増税後に迎える決算のポイント

消費税が8%になった後の決算の留意点

消費税8%に増税された後の決算を迎えるにあたってのポイントを紹介。

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消費税が8%になった後の決算の留意点

27年3月期は、消費税が増税されてから初めての決算となる会社が多いことから、消費税増税に伴う決算作業の留意点について紹介したいと思います。

まず、消費税申告書の様式が、消費税増税に合わせて変更になっています。5%と8%と複数の税率の取引が課税期間中に生じている場合には、新しい様式を使う必要があります。
新しい様式の最大のポイントは、5%の取引と8%の取引を区分して集計することです。5%の課税売上と課税仕入れ、8%の課税売上と課税仕入れは税率ごとにわけて集計しましょう。

消費税の申告書作成まで会社で行っている場合には、細かなことですが、国税である消費税と地方税である地方消費税の比率が5%の時(4%が国税、1%が地方消費税)と8%の時(6.3%が国税、1.7%が地方消費税)で内訳の比率が異なっているので注意して下さい。国税の2割が地方消費税とはなっていません。

昨年度の特殊な処理を忘れずに

事務所家賃のように翌月分を前月末までに支払う取引があります。昨年の決算時に、3月の請求書で4月以降の費用のため消費税が8%で請求されていた場合で、前期に費用計上をしている場合には、次のいずれかの処理を前期末に行っていると思います。
わかりやすくするために4月分の事務所家賃108,000円が3月に請求され、前期に費用計上している場合で説明します。

図のように前期に行った処理に合わせて、今期忘れずに処理を行って下さい。

「2」の処理の場合には、課税仕入分の経費が当期の損益計算書に計上されていません。課税仕入れをソフトで一括集計している場合には、集計にもれてしまう恐れがあるので注意しましょう。

4月以降も5%の取引が発生しています

増税後の消費税には経過措置が設けられていますので、5%が適用されている取引もまだ少しだけ残っております。
例えば経過措置の適用により電気代については、26年4月の最初の検針までは消費税が5%となっています。他にも賃貸借経理を行っている26年3月以前契約のリース取引については、26年4月以降の支払リース料の消費税は引き続き5%となります。

保守契約やサーバー等の利用料で1年分のサービス料を前払していたものについては、26年4月以降は消費税が8%になるため、4月以降の消費税増税分の請求が不足していたとして、消費税の請求漏れとして後日追加請求された取引もいくつか見受けられました。これらの取引も忘れずに適正に処理をする必要があります。

消費税納税資金の管理をしましょう

最後に決算を組んで消費税の納税額を未払消費税等に計上すると、その納税額の多さにビックリするかもしれません。5%から8%は3%の負担増です。
消費者の視点からは3%の負担増ですが、納税者である会社(事業者)の視点からは5%の預かりが8%の預かりになると納税額は1.6倍になります。消費税は預り金的な性格を有するので、納税額が大きくなったからといってけっして損をしているわけではありません。それでも、納税額は大きくなるので、納税資金の管理をしっかり行いましょう。

税理士 佐藤昭一(佐藤税理士事務所)