建設/近畿 「マンションの改修・修繕コストの抜本的削減につながる一貫施工及び運営支援サービス」

マンション改修・修繕工事のコスト削減目指す

 マンション改修・修繕工事や一戸建て住宅のリフォームを手掛けるカンサイ建装工業(大阪府岸和田市)は、日之出塗装工業(同)、櫻井工業(同)、マドック(大阪市浪速区)と連携し、従来より低コストの、一貫施工のマンションリフォーム事業を開始した。

 マンションを改修・修繕工事する場合、管理組合が仲介会社を通じて工事を発注し、入札で施工者を決めるのが一般的だ。だがその手法では、仲介会社を経由するため施工費が高くなり、施工者とマンション管理組合が円滑なコミュニケーションを図れない問題があった。

 同社の新事業は仲介会社ではなく管理組合から直接工事を受注することで、工事にかかわるトータルコストの削減を目指している。工事だけでなく、マンション管理に関するさまざまな付帯サービスを設けているのも特徴だ。同社とアドバイザリー契約を結んだ管理組合は、建物の無料診断や、維持管理のアドバイス、マンション管理に関するセミナーなどを1年間無料で受けられる。「付帯サービスを充実させることで、リピーターを獲得する」(草刈健太郎社長)のが狙いだ。

 3月の新連携事業認定以来、4軒の管理組合から合計約8000万円分のリフォーム工事を受注している。

カンサイ建装工業(株)


会社名
役割分担
■コア企業
カンサイ建装工業(株)
事業統括、企画、販売
日の出塗装(株)塗装・防水工事
櫻井工業(株)小修繕
(株)マドックシステム開発



カンサイ建装工業(株) 草刈健太郎社長<br>「小回りをきかせられるのがウチの強み。どんな小さな案件でも手は抜かない」

カンサイ建装工業(株) 草刈健太郎社長
「小回りをきかせられるのがウチの強み。どんな小さな案件でも手は抜かない」

【経営安定目指しリフォーム事業強化】

 コア企業であるカンサイ建装工業の草刈健太郎社長は、もともとグループ会社である日之出塗装工業の社長だった。日之出塗装工業は新築物件の塗装工事などを請け負う会社で、カンサイ建装工業は中古物件のリフォーム工事を手掛ける会社。草刈社長が日之出塗装工業の社長に就任した2003年には、売り上げも日之出塗装工業の方が圧倒的に大きかった。しかし「グループ会社全体の経営安定化を」と考えた草刈社長は、06年からカンサイ建装工業の社長も兼任し、リフォーム事業に注力。その結果、08年度にはカンサイ建装工業の売り上げが日之出塗装工業を上回るまで成長した。その草刈社長が次なる成長の一手として選んだのが、管理組合へのアプローチだ。

【マンショントータルサポーターとして】

 「原理原則に従うなら、修繕工事を発注するのは管理組合。ただ、組合も工事については経験不足なので、結果的に他人任せになってしまっている」(同)のがマンションリフォームの現状だ。同社は管理組合を対象にしたトータルサポートサービスを提供するため、塗装工事を手掛ける日之出塗装工業、外溝工事などを行う櫻田工業、事業のリーフレットやウェブサイトを作成するマドックと連携。外部協力者としてNPO法人集合住宅改善センターも参加している。09年3月に経済産業省と国土交通省の共同認定を受けた。「新連携支援事業の認定を受けたことで管理組合への営業もしやすくなった。本当にありがたい」(同)。

 認定後は、ダイレクトメールでのPRなども行い、知名度の向上に努めてきた。地域密着型の営業も功を奏し、この半年で4軒の管理組合からリフォーム工事を受注。なかには2万円程度と安価な工事もあるが、「小回りをきかせられるのがウチの強み。リピーターになっていただくのが目標なので、どんな小さな案件でも手は抜かない」と草刈社長は笑う。

 現在は市場調査の段階と位置づけており、試行錯誤しながらサービスの完成形を模索している。関西圏のマンションを対象に提案を行っているが、ゆくゆくは他地域のマンション管理組合にも提案を行う考え。目標は5年後に、同事業で年間25億円の売り上げを目指すこと。カンサイ建装工業の挑戦は続く。