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(株)シーエスエンジニアズ 一場 駿 代表取締役 「ハットリング工法は液状化現象によるマンホールの浮上を抑制するものです。製造メーカーや販売会社と連携しながら同工法の良さを全国各地に普及していきたいと思っています」 |
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【独自開発の工法でマンホールの浮上をストップ】
一場社長が開発したのがマンホール浮上抑制工法「ハットリング工法」。マンホールの周囲を、深さ1mまで掘削。マンホールの円周にそって、射線状にツメを持つ鉄製の固定バンドを設置。その上に、こちらも同様にマンホールのサイズに合わせたリング状のコンクリートブロックを置く。最後に砕石で埋め戻し、完成する。
ツメとブロックの間は、あらかじめ一定の空間ができるように設計されている。液状化し、浮力が働いた時に、ブロックがツメをキャッチする。砕石による上からの力も働いて、マンホールが浮上するのを防ぐ。
マンホールを重くしただけでは、車が通過する際に発生する圧力で、次第に地面が沈んでしまう上、舗装などの手間もかかる。一方、同工法を使えば、マンホール自体の重さや設計を変えずに、ベルトやリングを取り付けるだけで浮上を抑制できる。工事も簡単だ。
浮力の仕組みを生かしたハットリング工法。一場社長が培ってきた設計ノウハウとアイデアが存分に詰め込まれている。
【連携は自然な流れ】
「うちは設計屋だから業界でいえば川上にいる。もともとネットワークもあったし、自分で呼びかけた」。秩父コンクリート工業が製造を、ライト工業が販売と施工を担うのに、さほど時間はかからなかった。
同じころ、同社のメーンバンクである埼玉縣信用金庫(埼信)が、産学官連携を推進する組織「コラボ産学官埼玉支部」を設立した。コラボ産学官埼玉支部の会員になった同社は、埼信を通じて、東京電機大学理工学部に実験や工法評価を依頼することになった。
こうして、これまで接点のなかった大学とのつながりを持つようになる。産学官連携はごく自然な流れで実現した。結果、コラボ産学官埼玉支部が設置されてから、初めての連携成功事例として高い評価を受けた。
新連携については「埼信から新連携制度のことを紹介されたのがきっかけ」と一場社長は振り返る。工法の実験段階に入っていた08年7月に、新連携の認定を受けた。
「自分は仕事柄、文章を書いたり、人に説明したりするのは得意な方。でもそんな経営者ばかりじゃない」と一場社長。「新連携はとてもいい仕組みだと思う。ただ、事業に専念できる環境にするためにも、申請にかかわるプロセスを、もっと簡略化してもいい」と提案する。
現在までに、千葉県松戸市で同工法が採用されるなど、全国から引き合いがきている。「安全はつくるもの、安心はそれを広めることで得られるもの」と一場社長は強調する。今後は、評価試験を続けながら、マンホール浮上の危険性や、低コストで簡単に設置できる、同工法の優位性を、全国に周知していきたいという。
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