建設/関東 「伸縮可とう性のあるマルチファンクションジョイントを活用した配管工事の普及」

配管工事の仮設工期は半分、コストは2割低減

 本間電機工業(新潟県三条市、本間晃会長、0256-33-0222)、パイプシステム新潟、佐潟工機の3社は、老朽化した水道管やガス管を新管に交換する配管工事で仮設工期を半分、コストを2割低減できる技術を開発、新連携の認定を受けて新工法の普及に取り組んでいる。

 一般的に水道・ガス管を交換する配管工事は、本管を掘り起こして新管と交換するため、300mの配管距離で半年以上の期間がかかる。ただ、生活に必要な水道やガスは長期間止められないため、道路や土中を掘り起こして仮設管を引く仮設工事がどうしても不可欠になる。

 これに対し、本間電機工業などは仮設工事の際に支柱を建て、あたかも電線のように支柱間に張ったワイヤで仮設管(ステンレスパイプ)を空中に吊す「空中架設配管工法」(ACS)を開発。さらにこの仮設管をつなぐジョイントとして、ワイヤの揺れに追従するマルチファンクションジョイント(MFJ)も開発した。道路などを何度も掘り起こす必要がなく、工期やコストを大幅に削減できる。

 配管を簡単に接続できるMFJはステンレス製。軽量、防錆効果が高く接続部は伸縮可とう性があり振動に強い。ジョイント部内はダブルロック機構の外れない構造で、フランジ内に専用Oリング(日本水道協会認定)をセットして漏れがないようにしている。

 3社のうち、本間電機工業は配管工事の技術開発・施工と販路開拓、パイプシステム新潟(新潟市西区、関根啓太社長)は配管開発・製造、佐潟工機(同、関根繁之社長)はマルチファンクションジョイント(MFJ)の開発製造を担う。この3社で有限責任事業組合「パイプシステムジャパン」を設立し、新たな配管工事の普及を推進している。

本間電機工業(株)


会社名
役割分担
■コア企業
本間電機工業(株)
MFJ配管工事の施工技術開発・施工、販路開拓
(株)パイプシステム新潟MFJ配管開発・製造、MFJ配管工事(ガス)の販路開拓、橋梁添架配管の販路開拓
(株)佐潟工機MFJの開発製造、各種金属加工技術



本間電機工業(株) 本間 晃取締役会長 「空中架設工法は、伸縮可とう性のあるMFJを使ってガスや水道の仮設配管を空中に敷設します。地中配管に比べて工期が1/2、作業騒音や産業廃棄物の激減につながります」

本間電機工業(株) 本間 晃取締役会長 「空中架設工法は、伸縮可とう性のあるMFJを使ってガスや水道の仮設配管を空中に敷設します。地中配管に比べて工期が1/2、作業騒音や産業廃棄物の激減につながります」

【配管工事の仮設工期は半分、コストは2割低減】

 本間電機工業(新潟県三条市、本間晃会長、0256-33-0222)、パイプシステム新潟、佐潟工機の3社は、老朽化した水道管やガス管を新管に交換する配管工事で仮設工期を半分、コストを2割低減できる技術を開発、新連携の認定を受けて新工法の普及に取り組んでいる。
 
 一般的に水道・ガス管を交換する配管工事は、本管を掘り起こして新管と交換するため、300mの配管距離で半年以上の期間がかかる。ただ、生活に必要な水道やガスは長期間止められないため、道路や土中を掘り起こして仮設管を引く仮設工事がどうしても不可欠になる。

 これに対し、本間電機工業などは仮設工事の際に支柱を建て、あたかも電線のように支柱間に張ったワイヤで仮設管(ステンレスパイプ)を空中に吊す「空中架設配管工法」(ACS)を開発。さらにこの仮設管をつなぐジョイントとして、ワイヤの揺れに追従するマルチファンクションジョイント(MFJ)も開発した。道路などを何度も掘り起こす必要がなく、工期やコストを大幅に削減できる。

 配管を簡単に接続できるMFJはステンレス製。軽量、防錆効果が高く接続部は伸縮可とう性があり振動に強い。ジョイント部内はダブルロック機構の外れない構造で、フランジ内に専用Oリング(日本水道協会認定)をセットして漏れがないようにしている。

 3社のうち、本間電機工業は配管工事の技術開発・施工と販路開拓、パイプシステム新潟(新潟市西区、関根啓太社長)は配管開発・製造、佐潟工機(同、関根繁之社長)はマルチファンクションジョイント(MFJ)の開発製造を担う。この3社で有限責任事業組合「パイプシステムジャパン」を設立し、新たな配管工事の普及を推進している。


【自治体採用の営業展開を進める」

 コア企業の本間電機工業の本間晃会長は、「新潟市の水道局に対して、採用の営業展開を進めている。これが採用になれば、県内をはじめ全国展開の足がかりになると期待している」と言うように、新工法で特許取得済みのACSとMFJのメリットを提案してきた。

 現在、古い水道・ガス管などはネズミ管鋳鉄で老朽化しているため、頑丈で長寿命なダクタイル管鋳鉄に交換が進んでいる。全国の直径300mm未満の水道・ガス管は合計で延べ80億kmあり、交換が必要な工事はまだ約2割あるという。ここにターゲットを当てて配管工事を全国に提案している。

 同工事は、掘削作業や側溝のフタを取る手間と時間が削減できるとともに、MFJの利用により配管の切断や溶接作業なしで工事施工できる。加えて発生残土が大幅に減るため、アスファルトや残土などの産業廃棄物が低減できる。掘削重機や残土の運搬に伴うダンプトラックの騒音減少も実現した。

 このため、交通量の多い商店街や地下埋設工事の難しい場所に適している。また地震など、災害発生時におけるライフラインの仮復旧工事を早く完了させることも可能にした。


【講師を派遣して1年半を勉強会に】

 新事業開拓に向け、08年4月までの1年半にわたり、中小企業基盤整備機構から講師を毎月2回派遣してもらい勉強会を開いてきた。その成果として多くの様々な需要分野を想定した。

 第一はガス、水道、下水道管の空中架設配管工事について、仮設配管を「レンタル」する方式。二つ目は河川などの水管橋やガス管橋に、直接固定する橋梁添加配管を提案する。三つ目は災害時のライフラインの仮復旧に対応するため、MFJ仮設配管の資材備蓄。そして四つ目はプラントや船舶向け、さらには水道本管へのMFJ採用だ。

 実際に新潟県柏崎の地震復旧では、ガス用に5km分をレンタルで施工を実施。本間会長は、この制度の活用で「補助金に加えて低利融資が受けられ、試作が自前でできた」と事業活動が行いやすいメリットをあげる。今後も需要を喚起していくことに力を注ぐ。