製造/近畿 「木質門型ラーメン工法『EZ‐Gate構法』及び構造設計、構造資材等の販売事業」

門型ラーメン工法を普及へ

 ホーム・ズーを核とする企業グループは門型ラーメン工法による独自構法「EZ‐Gate構法」の普及を図る。06年末で開発が完了し、07年7月に新連携事業に認定された。VC(ボランタリーチェーン)方式による独自の販売体制も構築しつつあり、本格展開しようとしている。

 ラーメン工法とは建造物を柱と梁(はり)で荷重を支える構造で、設計の自由度が高い。なかでも門型ラーメン工法によるEZ‐Gate構法は、在来工法並みのコストでありながら構造強度が2倍という高い性能を実現した。

 木造建築は在来工法とツーバイフォー、パネル工法に大別される。ラーメン工法は従来、鉄骨やコンクリートでしか造れなかったが、木造でもさまざまな金物で接合する工法が生まれている。多数の筋交い壁が不要なので、開口部を広くとれるなどのメリットがある。

 「1階を駐車場や店舗にした3階建て住宅を狭小地に建築する際や、眺望のいい場所で開口部を広くとりたいケースなどさまざまなバリエーションが考えられる」(木村俊彦社長)と、施主のニーズに柔軟に対応できるのがセールスポイントだ。

 国土交通省は3世代にわたって居住できる「100年住宅」の具体策として「SI(スケルトン・インフィル)住宅」の開発に取り組んでいる。建物の構造躯体(くたい)は耐久性を、そして内装や設備は可変性を重視することでプランニングを自由に変化させようという考え方だ。同構法はSI住宅を具体化するものとしても注目されそうだ。

(株)ホーム・ズー


会社名
役割分担
■コア企業
(株)ホーム・ズー
技術開発、EZ‐Gate構法提供、建築技術・関連ノウハウの開発
アルタークス(株)入会営業、会員経営指導、ビジネスモデル検証、ボランタリーチェーン化業務



(株)ホーム・ズー 木村俊彦社長<br>「EZ-Gate構法は耐力壁が不要なため広い開口部が確保できます。また連携体で基本部材を作り込むため、施工時間も大幅に短縮できます」

(株)ホーム・ズー 木村俊彦社長
「EZ-Gate構法は耐力壁が不要なため広い開口部が確保できます。また連携体で基本部材を作り込むため、施工時間も大幅に短縮できます」

【オリジナル商品を】

 ホーム・ズーは商社で建築材料・住宅部門に長くかかわっていた木村社長が定年退職後、02年1月に立ち上げた新しい企業。当初は外断熱パネル工法からスタートし、次第に住宅設計や構造計算・施工管理に比重を移していった。

 売り上げは順調に拡大したが、デベロッパー(開発業者)の一次下請け的な部分が強く、木村社長の胸には「オリジナル商品の開発で収益構造を変えたい」との思いがつのっていった。

 開発のヒントは狭小地での3階建て住宅の施工物件の増加だ。03年に前身にあたる構法の特許を申請。これをベースに2年がかりで磨き上げ、強度と価格に特徴を持つ「門型ラーメン」の完成にこぎつけた。

 「門型ラーメン」は、柱や梁(はり)に集成材の加工材をL字型の2種類の金具で固定する仕組みだ。金具には22カ所の穴が開いておりドリフトピンで固定する。性能確認実験は近畿大学理工学部建築学科に依頼し実験を重ねた。

 また基本部材は今回の新連携事業にも参画しているトリスミ集成材(奈良県五条市)で可能な限り作り込む。このため施工時間も短縮でき「現場では30分程度で完成する」という。さらにホーム・ズーの得意分野である構造計算のデータも付加するのがミソだ。


【VC方式を採用】

 今回の事業で特徴的なのは技術面だけではなく、販売方式にもひと工夫を凝らしたこと。当初は比較的低コストで短期間で事業拡大が可能なフランチャイズチェーン(FC)方式を検討していた。

 しかしFCは品質の維持が難しくトラブルが発生しがち。そこで加盟事業者の独自性を損なわず負担の少ないボランタリーチェーン(VC)方式で販売体制を整備することにした。

 販売提携先であるエル・シー・エーリコンストラクション(LCAR、東京都台東区)が本部となり、ホーム・ズーが部材を販売、そこから加盟店に流す仕組みだ。

 中小工務店などを対象にVCのネットワークを構築し、実質初年度の07年度は30社内外を確保したい考えだ。当面、大阪を中心に展開し順次ネットワークを全国化、5年後は1000棟の採用を目標にする。