サポーターインタビュー 地域を盛り上げる応援団!

鹿児島県

指宿ロイヤルホテル 会長

有村佳子(ありむら・よしこ)

食、温泉、健康を融合し観光産業化

観光産業もモノづくりと同じ


−有村さんにとっての地域資源とは。

 「自然、産業、人など地域に存在するすべてが資源。それをいかに融合化するか、組み立てるか。観光産業はモノづくりにも例えられる。さまざまな観光資源は一つひとつの部品。自動車は部品を組み立てると乗用車になりバスになるが、観光産業も一つひとつの資源を融合化して商品が作られる。私はどうしたらいいか、いつも考えている。そうすると、タイミング良くすてきな人や出来事に出会い、解決法が見つかる」

−地域資源を活用した事業に取り組む発端は。

 「鹿児島県工業倶楽部の川崎義暢会長に倶楽部入会を誘われた。工業は畑違いと断ったが、食と温泉と健康をテーマにした研究をやってほしいと、川崎会長から説得されて入会した。入会すると、みなさんの新製品や新技術を開発しようとする懸命な姿に感動した。私もできることを頑張ってやろうと考えた」

−現在に至るまでの経緯は。

 「倶楽部で食、温泉、運動をテーマにした研究会が設けられ私が会長になった。最終的な目標はこのテーマをどうやって地域産業に結びつけるか。ところが研究会には専門的知識を持っている会員がいない。そこで鹿児島大学医学部、鹿屋体育大の協力を得た。さらに伊藤祐一郎鹿児島県知事の強力な支援を得て県の保健福祉部さらに医師会、栄養士会を巻き込み、地域産学官の研究体制を整えた。このメンバーで1年間、勉強会を開いてきた。次は健康な人を男女5人ずつ募集し、4泊5日のモニタリングを行った。栄養士が黒豚など地元産品で作る料理を食べ、ウオーキングして砂蒸し温泉に入る。モニタリングの前に比べ後の検診結果は素晴らしかった。健康な人がより健康になった。またモニターの評判も良く、将来の商品づくりに自信を得た」

メディポリス指宿と連動


−商品づくりへの取り組みは。

 「研究会の名称を『スパドゥ』にして商標登録した。指宿市の政府観光登録ホテル・旅館9社がJTBなどと組んで、研究成果を踏まえて商品づくりを進めている。2泊3日、4泊5日など、いろいろ考えている。また私が会長の『いぶすき町づくり協議会』とも連動する。協議会では地域の砂浜再生などを核に構想を練った。狙いは美しい自然と街並みによる健康で長生きできるコミュニティー。構想は私たち自らの手作りだ」

−事業のポイントは。

 「新日本科学の永田良一社長が開設された『メディポリス指宿』と連動できることが大きい。100万坪の敷地に先端的な予防・治療の各種医療施設や心のケアセンターなどが整備される。ここに優秀な研究者やデータが集まり学術的な裏付けができる。それが私たちの商品にもプラス効果を与える。メディポリスに引かれバイオ企業が進出し、研究者たちが指宿に移住するかもしれない。地域にとって波及効果は大きい。人間は必ず死ぬ。けれど長く健康でいたいという願望は未来永劫続く。それを産業化すると、これほど確かな産業はない。国や地方自治体が長期滞在型リゾートを模索してきたが、なかなか成功しない。みなさんとこの事業をきちっと具現化することによって、指宿に世界からお客さまを迎えたい」

【ポイント】

(1)自然、産業、人などの存在すべてが地域の資源
(2)地域産学官の研究体制で勉強と実践
(3)研究会を「スパドゥ」と命名し商標登録
(4)指宿を世界の長期滞在型リゾートに

【サポーターの経歴】

氏名=有村佳子(ありむら・よしこ)
所属=指宿ロイヤルホテル
役職=会長(公職=鹿児島県産業教育審議委員長、鹿児島県観光審議委員、鹿児島県観光連盟理事)

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