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地域資源活用チャンネル


成果事例 メディアでの紹介

月刊「商工会」

東松山の地域資源「やきとり」の新しい食の提案で活性化

「みそだれ」

「みそだれ」

市川商事株式会社(埼玉県東松山市)
住所:埼玉県東松山市神明町2-1-9
電話:0493-53-4087
FAX:0493-22-0841
設立:昭和51年4月
代表者:市川弘道
資本金:1,000万円
年商:6,000万円
従業員:8名
■地域資源活用PG/認定事業名
オリジナルやきとり丼セットの開発及び販売
■地域資源活用PG/認定日:平成21年3月19日

事業の概要

埼玉県東松山市の地域資源である「やきとり」の新たな食の提案として、豚のかしら肉とネギを特製味噌だれに漬け込んだやきとり丼の具と、胡瓜、人参、大根などの野菜スティックを組み合わせて冷凍した「オリジナルやきとり丼セット」の開発・販売を行っている。また、特製みそだれを、外国人向けに味付けした「侍(SAMURAI)ソース」も開発し、海外向けに販売している。

消費減少を食い止めたい

「侍ソース」

「侍ソース」

東松山市では、戦後の1950年頃から、新鮮で安価な豚肉が当時市内にあった食肉センターで入手でき、豚のかしら肉とネギを串に刺して焼いたものに辛みそをつけて食べる料理を「やきとり」と呼んで、酒の肴やおやつとして市民に愛されてきた。

その後、日本で初めて東松山焼鳥店組合が設置されるなど、一時は約100軒の「やきとり店」が市内に点在していた。しかし、近年、生活スタイルなどの変化により消費が落ち込み、「やきとり店」の減少が目立ってきた。

市川商事株式会社は設立以来、当地域で調味料の製造及び販売を主たる業務として展開してきた。特にオリジナル商品であり、業務用・一般家庭用の双方で販売している「みそだれ」は、「やきとり」に使用する調味料として人気がある。

本事業に取り組むきっかけは、取引のある卸売業者から、鳥インフルエンザの影響で販売が終了した「冷凍焼き鳥丼」の具に代わる商品として、東松山市の「やきとり」を使用した新たな商品が開発できないかという相談があったことである。

市川商事も、調味料であるみそだれの販売だけでは一定規模以上の販売には限界があるため、みそだれを使用した新商品の開発・販売を考えていた。さっそく社内で検討し、当社のみそだれを使用したオリジナルの「やきとり丼」を考案し、その試作を行って試食会に供したところ、高い評価を得ることができた。

この新商品は東松山地域のみでなく、域外の消費者にも受け入れられる美味しさであるとの意見が多く、そこでこの「やきとり丼」を核として地域活性化につなげる事業に取り組み、2010年3月に関東経済産業局から地域資源活用事業計画の認定を受けた。

「やきとり」の新しい食を提案する

消費者の「やきとり」に対する意識の変化が出てきている。これまで「やきとり」は、串に刺した豚のかしら肉とネギを焼き、たれをつけて食べるものであり、飲食店で焼きたてを食べることが一般的であった。

しかし、生活スタイルなどの変化、たとえば自宅で飲酒する人が増えたり、就労時間が不規則になったりなどの理由から、飲食店などから自宅へ持ち帰ってレンジなどで温めて食べる人が多くなっている。このように、従来のような飲食店で「やきとり」を提供するスタイルではなく、新しい提供方法が求められていた。

そこで、手軽においしく「やきとり」が食べられるように、串を使用せず「やきとり丼」の具として、豚のかしら肉とネギを特製のみそだれに漬け込んで、胡瓜、人参、大根などの野菜スティックとを組み合わせ、消費者が食べやすいように加工した「オリジナルやきとり丼セット」を開発した。

事業で活用する地域資源の「やきとり」は、豚のかしら肉、ネギ、みそだれが大きな要素となっている。豚のかしら肉やネギは地元である埼玉県産を使用し、各方面において高い評価を得ているみそだれを活用すること、動物性タンパク質とネギの食物繊維の触感を失わずに冷凍させる方法を開発したことで、本物の材料を使用した安心・安全で美味しい商品の提供が可能になっている。

地域へ貢献する

市川弘道 代表取締役

市川弘道 代表取締役

本事業の目的の一つに「やきとり」を核にした地域活性化がある。本事業は、豚肉流通業者やネギ生産者など、地元の各事業者と連携・協力体制のもとで進めている。また、埼玉県産品としてのパッケージングデザインを採用する。なお、この商品は、冷凍として流通させるので贈答用としても対応でき、広域での消費の拡大を狙うことができる。

市川商事オリジナル商品であり、業務用・一般家庭用の双方で販売している「みそだれ」は、埼玉県「彩の国ブランド」にも認定されており、消費拡大は地域の認知度向上に一役買っている。なお、消費拡大策は国内にとどまらず、中国、香港、アメリカでの展示即売会を実施し、日本の味として受け入れられつつある。

このように魅力ある「オリジナルやきとり丼セット」と「みそだれ」を、埼玉県産品として国内外に対して訴求し、売上高増加・雇用創出といった地域経済の活性化につなげている。

世界へ発信する

「みそだれ」は、これまで5年間にわたりモンドセレクション(世界食品品評会)に出品し、連続して金賞を受賞している。さらに、上級の評価である国際優秀品質賞も受賞した。

海外でも人気の高いみそだれを、外国人向けに味付けした「侍(SAMURAI)ソース」を合わせて開発し、海外向けに販売を始めた。

商品開発に加えてPR及び販路開拓も重要となるため、中小機構関東では各種展示会への出展機会の提供、販路の紹介、認定事業者の個別紹介や交流会の実施などで、事業のマッチングの機会提供を行ってきた。

また、海外展開としては、JETROの支援を受けて、中国香港での「HOFEX2009」、中国寧波での「中国食品博覧会」、アメリカ・ロサンゼルスでの「ナチュラルプロダクツエキスポ2010」へ出展している。

これらの機会の積極的な活用により、いずれも好評を得て販売に十分な手応えを感じており、海外でも成約につながっている。

このように世界へ発信することで、東松山の「やきとり」が食のブランドの一つとして確立することを目指している。

((独)中小機構関東 チーフアドバイザー 三宅幹雄)

掲載:2011年3月号

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