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地域資源活用チャンネル


成果事例 メディアでの紹介

月刊「商工会」

本格加賀丸いも焼酎「のみよし」の販路拡大への挑戦

本格加賀丸いも焼酎「のみよし」

本格加賀丸いも焼酎
「のみよし」

株式会社宮本酒造店(石川県能美市)
住所:石川県能美市宮竹町イ74番地
電話:0761-51-3333
FAX:0761-51-5355
設立:昭和28年10月16日(創業明治9年)
代表者:宮本周司
資本金:1,000万円
年商:8,300万円(平成21年度推定)
従業員:3名
■地域資源活用PG/認定事業名
本格加賀丸いも焼酎「のみよし」の製造・販売事業
■地域資源活用PG/認定日:平成21年9月11日

事業の概要

加賀丸いも

加賀丸いも

石川県で初めての芋焼酎免許を取得し、平成19年秋に2,600本製造・販売したところ、約1週間で完売するという大反響を得た。本製品は加賀丸いもの規格外品を活用した焼酎で、「上品で甘い香味」と「口の中で広がる独特のコクと優しい旨味」を特徴とするまで価値を高めたものであり、日本酒との二本柱を確立し、地域に貢献する事業である。

事業の経緯

平成の合併により能美市が誕生して1年が経過した平成18年春、宮本酒造店は能美市商工観光課から特産品である加賀丸いもを原料とした焼酎開発の相談を受け、アドバイザーとして参画した。同社は酒類総合研究所と連携し、試験商品を同年11月に開発、市内有識者約100名に試飲していただいたところ、香味に対する非常に高い評価を得た。その結果を受けて能美市、JA能美、JA根上、能美市商工会、能美市観光物産協会、辰口温泉観光協会、能美市婦人連絡協議会により「地域ブランド戦略会議」が結成された。

協議の結果、加賀丸いも焼酎を能美ブランド第1弾として開発することとし、JAが原料供給、製造は同社で行い、他関係諸団体が販売、情報発信を応援する方向で決定した。

同社は10年前から旧態依然とした杜氏制度を廃止し、少量生産によるコスト高を補うことと、他社商品との差別化を図るべく高品質の酒造りに特化し、商品平均単価、利益率の向上に専心努力してきた。日本酒の製造体制を社員制度に切り替える際に築いたネットワークにより、酒類総合研究所や国税局から集中的な指導が得られ、特産品焼酎開発事業に迅速に対応できたのである。

平成19年春から酒蔵の改修、設備導入を実施し、同年8月に石川県で初めて芋焼酎製造免許を取得、9月には生産を開始した。当初、販売は能美市内に限定されていたが、製造した2600本は1週間で完売した。平成20年から本格稼働し、1万本を製造、県外への販売も可能となった。

認定へのチャレンジ

同社は、石川県および石川県産業創出支援機構からの紹介を受け、能美市域外への販路拡大に向けて、また、強い経営を目指すため、地域資源活用促進法の事業認定に向けてチャレンジを始め、中小機構北陸も支援を開始した。

認定に向けてのブラッシュアップでは、加賀丸いも焼酎の希少性、上品な香り、上質な旨みを活かし、いかに差別化を図り、どのように販路を拡大していくのかを議論した。販路拡大に向けては、販路を当面首都圏に絞り、日本酒販売で構築してきた百貨店や地酒専門店などの付加価値商品に注力する既存取引先を利活用し、インターネットを活用した通信販売チャンネルの開拓で出荷量の拡大を目指すこととした。一方、弱点である高価格(720mlで3000円)であることについては、300ml容量商品や輸出向けのアルコール度数対応の商品開発を行い、アイテム拡充を図り、ブランド力の構築に努めていく。

本事業を同社の収益の大きな柱に成長させることを目標とし、中期目標の平成26年6月末時点で、13トン以上の加賀丸いもから1万8000本以上の商品を製造することを実現し、同社総売上を1億円以上と見込む中で、本事業により4500万円以上の売上を実現すると共に、営業利益率を6.6%に高めることを目指すものである。 事業計画の策定に当たっては、宮本社長の事業に取り組む真摯な姿勢があったからこそ、中小機構北陸や関係支援機関も含めて一丸となった支援を行うことができ、認定に繋がった。

加賀丸いも焼酎「のみよし」の評価

辰巳琢郎氏とともに

辰巳琢郎氏とともに

加賀丸いもは大正時代から能美市(旧根上町)中心で栽培されており、大きく丸い形状が特徴で、強い粘りと消化酵素のジアスターゼや肝臓の解毒作用があるルチンなどの高い栄養価を持っており、滋養強壮に効果のあるスタミナ食品としても好評を博している。天然の自然薯に次ぐ粘りを有し、日本料理をはじめ、高級和菓子や水産加工品などに広く利用されており、キロ当たり1000円以上の価値がある高級加賀野菜である。

「上品で甘い香味」と「口の中で広がる独特のコクと優しい旨味」を特徴とする加賀丸いも焼酎は、酒類に精通し、食通としても名高い俳優の辰巳琢郎氏から、「芋焼酎で幻となっている商品や、全国的に有名な商品と飲み比べてもまったく遜色なく、とても高品質で美味しい!!」と賛辞をいただいた。芋焼酎をあまり好まない女性ユーザーの「芋焼酎の概念が変わった」という声、「この芋焼酎なら差別化商品として自信を持って提案できる」という取引先酒販店オーナーの応援もあり、酒業界関係者のみならず、一般消費者や飲食店経営者、芸能人や著名人など、各界各層から広く支持されている。

商品のボトルやラベルデザインに対しても、「焼酎とは思えない洗練された高級感がある」と非常に高い評価をいただいている。中身だけでなく視覚的な訴求効果もあることは、今後全国展開していく上での強みとなる。

事業化の達成に向けて

同社の最大の課題は販路開拓である。同社の事業計画は、平成21年9月に認定されて、まだ認定から日は浅いが、中小機構北陸主催の商品評価会や、中小機構主催の地域資源セレクションに出展するなど、地域産業資源活用支援事業の支援ツールを積極的に活用している。宮本社長は、「自社単独ではアプローチできないところへの足がかりができた。今後も積極的に支援ツールを活用し、販路拡大に努めたい」と話す。

宮本社長の事業意欲、行動力、計画力は素晴らしく、新たな販路の開拓に取り組み、着実に事業計画を進めているが、フォローアップにおいては、さらに、取引先から仕入れを申し込まれるようにすること、株式会社とはいえ、家業的から企業化への変革を意識して地域に貢献するよう支援を行っている。

中小機構北陸としても、やる気あふれるこの会社を支援し、地域産業資源活用支援事業のモデルケースに育てていきたいと考えており、今後が楽しみである。

((独)中小機構北陸チーフアドバイザー 近藤 博)

掲載:2010年6月号

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