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地域資源活用チャンネル


成果事例 メディアでの紹介

月刊「商工会」

ダンボール加工技術を生かした非常用トイレセットの製造販売

トイレ外観(展示会用)

トイレ外観(展示会用)

株式会社ディナトス包装(岐阜県本巣市)
住所:岐阜県本巣市軽海728
電話:058-320-5265
FAX:058-323-9386
設立:昭和41年3月
代表者:堀 和也
資本金:1,000万円
年商:4億1,000万円
従業員:24名
■地域資源活用PG/認定事業名
強化ダンボールで作った非常用トイレセットおよび関連防災商品の製造・販売事業
■地域資源活用PG/認定日:平成20年7月2日

事業の概要

同社は、電気製品販売業から業態転換しダンボール加工に取り組んできた。大手企業から安定受注を続けていたが、新製品開発や新市場開拓の必要性を感じ、業界や業界外との積極的な交流の中から、さまざまな人脈やアイデアを獲得してきた。本製品も同社の加工技術と工夫により商品化にこぎつけた。

ダンボールにこだわった商品作り

トイレ便座

トイレ便座

岐阜県は、日本を代表する河川である木曽川と長良川が流れ、美しい水資源に恵まれた紙産業の立地に適した地域である。その歴史は「美濃和紙」に代表される手漉き和紙に始まり、機械漉き和紙や洋紙、ダンボールなどの板紙製造に広がってきている。今日では紙産業全体において出荷額ベースで全国九位の位置となっており、岐阜県にとっても重要な産業となっている。
 ディナトス包装の歴史は、昭和39年創業、昭和41年に設立した家電販売を営むホリデンキ販売が母体となっている。高度成長にのり、順調に業容を拡大していったが、大手家電量販店などカテゴリーキラーの市場台頭をいち早くつかみ、平成2年にダンボール加工業に業態転換した。
 この業態転換に関しては、そのほかにも、環境負荷の面から対策が求められつつあった発泡スチロールの代替材としてダンボールが有力と考えられたことや、ダンボール加工の仕事の紹介にもつながったような人脈形成を普段から心がけていたことが大きな要因となっている。
 その後は「より良い製品を作りお客様に喜んでいただく」という経営理念をよりどころに、包装用ケース、ダンボール製パレットをはじめ、ユーザーニーズを生かしたヒット商品であるパレット一体型の梱包ケースやダンボール製の家具、キッズ向けオリジナル玩具「きなぞう」など、ダンボールにこだわった商品作りを展開している。

新商品開発への取り組み

今回、地域資源活用促進法の事業認定を受けたのは「ダンボールで作った非常用のトイレセット(認定事業名:強化ダンボールで作った非常用トイレセットおよび関連防災商品の製造・販売事業)」である。
 これは、ある防災ボランティアとの出会いがきっかけとなったもの。阪神淡路大震災の際には上下水道の復旧に91日を要し、その間は水洗トイレも使えず、共同の仮設トイレに頼らざるを得なかった現実があった。トイレの問題は、被災者にとって大変大きなストレスとなったことから、軽くて保管性に優れ、必要時には使いやすい非常用トイレが必要であるとの声を聞き、開発に着手したものである。
 開発にあたっては、同社の強みである「設計力」や「繊細な加工力」を生かし、強度(耐久性)を出し、かつ組み立てやすい商品にすることはできたが、し尿の処理方法や屋外で使われることから、必要となる防水機能付加が解決しなければならない課題として存在した。これについては、外部機関や他会社との連携を行うことにより、短期間のうちに課題をクリアすることができた。
 中小企業が新事業展開や新商品開発を行おうとする際、多くの場合は自社のシーズをもとに行うことが見受けられる。また、自社のみですべての開発を行おうとする傾向が強い。
 しかし、成功した会社のケースでは、市場にあるニーズやウォンツをとらえ、異業種や大学、研究機関などとの連携を行いつつ、短期間で効率的に製品開発を行っている。
 本事業も、ニーズをとらえつつ、外部との連携により製品開発を行った成功例といえよう。

地域資源活用促進法認定へチャレンジ

堀 和也社長

堀 和也社長

同社は、平成15年に現在の所在地に移転したことを契機に、地元の商工会(本巣市商工会真正支所)に入会し、商工会や県商工会連合会の経営指導員からのアドバイスを受け、新商品を対象にした「経営革新法」の認定や、課題であった製造現場の生産性改善への取り組み、展示会への出展などを積極的に進めていった。
 その成果は、てきめんに現れ、前述したパレット一体型の梱包ケースはかなりの売上構成比を占めるまでに成長し、また、過剰在庫の減少や工程の短縮などで生産性も飛躍的に向上した。
 そのような取り組みの中、さらなる経営力向上のため、経営指導員から紹介された地域資源活用促進法の事業認定に向けてチャレンジが始まったわけである。途中、いくつかの関門や課題にぶつかりながらも、社長の積極的な姿勢があったからこそ、担当プロジェクトマネージャーをはじめとして支援事務局も大いに張り切り、一丸となった支援を続けてこられたことが認定に結びついた要因であるといえる。

事業化成功に向けて

認定後の大きな目標は販路開拓であるが、経済産業局や岐阜県、中小企業基盤整備機構のリリースや中小企業ビジネス支援サイトで認定事業として広く紹介されたこと、マスコミに記事として取り上げられたことなどで露出機会が増え、会社や商品の周知度向上につながっている実感を得ている。
 当初想定した自治体などへの採用は、計画通りに進んでいない面もあるが、現在は、中小企業基盤整備機構の「販路ナビゲーター事業」を活用した新たな販路開拓の取り組みや、地元の事業者を通じた海外での製品紹介の機会を利用しながら、着実に事業拡大を図っているところであり、成果が見えつつある。
 昨今の厳しい経済状況の影響を受け、会社全体の出荷量も減少しているが、これまで取り組んできた多分野展開が功を奏している。
 同社の事業拡大はもちろん、同社の取り組みを参考にしていただき、他の多くの会社が経営力の向上に向けた積極的な取り組みにつなげていただきたい。
((独)中小機構中部 地域活性化支援事務局プロジェクトマネージャー 鷲見 暁)

掲載:2009年11月号

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