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| 企業名 | やまさ海運 | 三類型 | 観光資源 | 地域資源名 | 軍艦島(端島) |
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全国から注目を集めている軍艦島
長崎市中心部から約20キロメートル沖合に位置する無人島「端島(はしま)」。戦艦・武蔵に外観が似ていることから通称「軍艦島」と呼ばれてきた。海底炭坑の島として栄え、最盛期には5000人が暮らしたが、1974年に炭坑が閉山。やがて無人島となったが、朽ち果てた高層住居群はいまなお残る。09年4月、この島への一般市民の上陸が解禁となった。「廃虚ブーム」や産業観光への関心の高まりもあり、全国から注目を集めている。
長崎市などは07年度から、総額1億9000万円をかけて着岸時の桟橋や見学通路など施設整備を進めた。上陸解禁にあわせて島へのクルーズ船が運航されることとなり、5社が営業を始めた。今年5月末までに約7万人が島への上陸を果たした。シンクタンクのながさき地域経済研究所(長崎市)は上陸解禁による経済効果を17億8000万円と試算した。
旅客船や内航海運船を運航するやまさ海運も軍艦島へのクルーズを行っている事業者の一社。上陸解禁にあわせて改装した遊覧船「マルベージャ」を運航し、1年間で約5万2000人の輸送実績を残した。
軍艦島に上陸した観光客
上陸解禁に先立つ08年、同社は経済産業省の地域産業資源活用事業の認定を受けた。翌09年には「近代化遺産・軍艦島再生プロジェクト」事業の一環で、軍艦島の見学ガイド養成講座を開催。一般観光客向けに30人のガイドを養成した。また海運業者の代表として長崎市や地元漁協などとの交渉も行い、安全基準条例の策定など体制整備にも取り組んだ。
さらに旅行者のためのホームページリニューアルや、パソコンや携帯電話を通じた予約システムの開発に着手。ストラップや絵はがき、お菓子などの軍艦島グッズを商品化したのに加え、同社独自の取り組みとして軍艦島上陸証明書も配布した。
これらの取り組みを通じて「より付加価値の高い軍艦島観光の提供」(伊達社長)を目指している。今後は修学旅行生らを対象とした教育旅行専門ガイドの養成のほか、軍艦島ガイドブックの製作、オリジナルグッズ製作にも乗り出す考えだ。伊達社長は「5社によるクルーズ事業が行われる中で、今後ますます競争が激しくなると想定される。当社は安全第一に、一歩一歩事業拡大に向けて進めていきたい」と表情を引き締める。
「観光事業者にとって最大の売り物は人」と強調する伊達社長。営業担当者の採用も検討しており、「微力ではあるが地域の雇用拡大にも貢献したい」と意欲を見せる。“もう一度あのガイドさんの船に乗りたい”と思わせるような人作りに力を注ぐつもりだ。
やまさ海運・伊達昌宏社長
魅力ある観光商品の開発は大変難しい課題です。そんな中で市町村の歴史や文化、地理、風俗など「地域の宝」を再調査し、専門家も活用しながら、その宝をマーケットにあった観光資源として磨きをかけなければならないと考えています。多くの地域資源の中から選択と集中によって売れる商品を作り、マーケティングすることで具体的な取り組みを継続することが重要です。
弊社の軍艦島クルーズ事業についても当初の需要は皆無に等しく、「無から有をつくり出せ」の精神で何とか事業を継続してきました。やがて県や市からの組織的なPRなどの助成を受け、徐々に発展してきた経緯があります。
それでも当社は「すみ分け」「痛み分け」「助け合い」という3つの精神の下、この事業のオピニオンリーダーとして引き続き新たな商品開発に努力していくつもりです。
会社名:やまさ海運株式会社
住所:長崎県長崎市古町1番地
業種:海運業
電話:095-822-5002
URL:http://www.gunkan-jima.net/