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地域資源活用チャンネル

認定事業計画の事例

国の認定を受けた「地域産業資源活用事業計画」申請事業者の活気ある声をお届けします。

石川

烏骨鶏の有効成分で健康食品づくり

企業名 烏骨鶏 三類型 農林水産物 地域資源名 烏骨鶏
烏骨鶏・河内隆徳社長

烏骨鶏・河内隆徳社長

 烏骨鶏(うこっけい)は中国を中心とする東アジアでは古くから薬用として珍重されてきた鶏で、滋養強壮などに効果が高いとされてきた。近年では韓国宮廷料理の「サムゲタン」に使う鶏として紹介されていて、知名度も高くなってきた。その名を社名にした烏骨鶏は、烏骨鶏の卵などを活用した洋菓子やサプリメント類を製造・販売している。2008年1月には期待の新商品「烏骨鶏発芽玄米がゆ」を発売した。

海洋深層水利用の玄米で再々チャレンジ

 同社の河内隆徳社長は烏骨鶏のもつ有効成分を活かし、生活習慣病の予防などに役立つ健康食品や滋養豊富な食品作りに積極的に取り組んできた。「烏骨鶏の有効成分はスープが原点。新製品の烏骨鶏発芽玄米がゆには、エキスが凝縮されている良い食品」と力が入る。

 というのも15年前には大手食品会社と烏骨鶏スープを使った食品の開発に取り組んだ。しかし当時は、今ほど烏骨鶏が一般に知られていなかったため断念した。3年前には烏骨鶏のスープを使った白がゆのレトルト食品を商品化したものの、販売が不調で生産中止という苦い経験があった。それだけに「何としても烏骨鶏のスープをベースにした商品を成功させたい」(同)との思いは強い。そんな折、地域産業資源活用事業を知り、再々チャレンジすることを決意した。

 注目したのは石川県能登地区の海洋深層水で発芽させた玄米。この玄米は、通常の井戸水などで発芽させたものに比べ、ストレスをやわらげるとされるギャバ(GABA、γ−アミノ酪酸)が3倍、ナトリウムが5倍も多く含まれるという。

 これに自社の農場で飼育した烏骨鶏から取ったスープと卵を合わせて烏骨鶏発芽玄米がゆを完成した。烏骨鶏の卵にはビタミンAのほか、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)が豊富に含まれている。

 1食250gのレトルト食品で価格は714円。発売1カ月で3,000食を販売した。「食の安全や健康志向が強まっているうえ、烏骨鶏の知名度が上がっている」(同)と出足の好調さを分析する。さらに「思った以上においしく仕上がった」と自信を深めている。

期待の新商品「烏骨鶏発芽玄米がゆ」

期待の新商品「烏骨鶏発芽玄米がゆ」

大都市圏の百貨店などでの販売も計画

 金沢市内に4店ある直営店の「金澤烏鶏庵」で販売するほか、自社ホームページ上でネット販売している。今後は東京など大都市圏の百貨店や高級スーパーなどでの店頭販売を計画。また08夏の中元用ギフトとしても提案している。烏骨鶏や玄米などの有効成分を、健康に関心の高い客層にアピールして、全国で販売を伸ばしたい考え。

 食べる人の健康を考えた商品だけに、飼育する餌や環境にもこだわっている。同社が使う烏骨鶏は金沢市内とその郊外の自社農園で自然に近い状態で飼育している。餌は毎日、河内社長自らが作る。「市販の配合飼料などは一切使用しない」(同)とし、酒米の胚芽と白糠をベースに、トウモロコシや小麦、竹炭を加え、さらに契約農家で栽培した小松菜なども混ぜ合わせて与えている。

 「薬鳥とも言われる烏骨鶏の効果は、餌に原点がある」(同)との考えがあるためで、ストレスがなく健康に育った烏骨鶏だけを使った商品づくりに徹している。

【コメント】河内隆徳社長
国内烏骨鶏の20%を占める

 1969年、23才時に養鶏業の技術指導員として中国を訪れた。そこで出会ったのが烏骨鶏で、薬として用いられていることを知り驚いた。養鶏業者として、ちょうどブロイラーの飼育に疑問をもっていた時期だったので、鶏について振り出しに戻ろうと、烏骨鶏の飼育を決心するきっかけになった。

 当時の日本では烏骨鶏の数は少なく、大学の教授ですら見たこともない人がほとんどだった。しかし今では当社の農園は2万6,000羽を飼育するまでになった。国内飼育数の20%を占めている。これは金沢の地域資源であり、これを大事に育てていきたい。

会社概要

会社名:株式会社烏骨鶏
住所:石川県金沢市西念4-21-18
業種:食品製造・販売
電話:076-232-4255
URL:http://www.ukokkei.co.jp/