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| 企業名 | 太鼓判 | 三類型 | 観光資源 | 地域資源名 | 吉野山 |
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桜が咲き誇る吉野山
桜の名所、奈良県吉野山。桜の花が咲き誇る春には、約30万人の観光客で賑わう。2004年に吉野山を含む「紀伊山地の霊場と参詣道」が、ユネスコの世界遺産に認定されてからは、海外からの観光客も増えた。
この吉野山の桜が、存続の危機に瀕している。環境の変化や病気などから、木の寿命が短くなっており、年間100本の桜が立ち枯れする状態にあるという。かつて10万本あった桜は、現在3万本に減少した。吉野山で宿泊施設を経営する太鼓判は、こうした危機を何とか救いたいと、桜の再生をともなった森林再生プロジェクトの計画に乗り出した。
吉野山は桜の名所として知られているが、修験道の霊場としても古くから栄えていた。また地元の工芸品や食文化も盛んで、精神文化、歴史、生活文化などさまざまな魅力を持ち併せた土地である。しかしながら、桜の時期に観光客が集中し、それ以外の季節に観光客を誘致できないという課題を抱えていた。
こうした地域の現状や、近年のエコロジー志向の高まりを踏まえ、桜の再生プロジェクトを計画。地域の人たちを巻き込みながら、訪れた人々が吉野の魅力を体験しながら、森林再生に取り組むという"エコカルチャースクール"を目指した。
桜畑で植樹体験。ネームプレートを付けて成長を見守る
桜の再生プログラムは、年間を通して桜の成長に携わることができるスケジュールになっている。地元の桜から採れた種を発芽させ、苗を育て、山に植樹し、5年間かけて若木を育てる。ほかにも下草刈りや根巻き作業、霜対策など、年間を通しての作業が組み込まれている。
こうした多種多様のプログラムのために、地域の多くの人たちが協力する。僧侶、吉野高校の教諭や学生、菓子職人、和紙職人など、地元の人たちが一体となってプログラムを支える仕組みだ。
「さまざまな魅力を備えた吉野山を体験し、参加することで吉野山の再生に貢献できるプログラムが完成した」と同社の東利明社長は、事業の有用性を強調する。
今回、支援を行った奈良県商工会連合会の吉川誓二主任は、「企業や団体が中心となって運営するプロジェクトが多いなか、吉野山の案件は、地域の人たちが一丸となって、それぞれの職業や技術を生かして地元を盛り上げようという珍しいケース」と、事業の特色を高く評価する。
今後もいろいろな立場の意見を吸い上げながら、プログラムの充実を図っていくという。
太鼓判・東利明社長
プログラムがスタートし、植林活動も始まった。山に入り桜の苗木を植え、自分の名前のネームプレートを掲げることで、自分の木であるという認識が強まる様子が見受けられる。
実際に植樹を体験した小学生や観光客も、「植樹は初めてだったけど楽しかった」、「木が育って、子供や孫に見せるのが楽しみ」など、満足度の高い意見が聞かれた。植樹した桜の木の様子はネットを通じて配信し、成長の課程を確認することができる。
今後も体験者の声を聞きながら、満足度を高め、桜の再生を進めていきたい。
会社名:太鼓判
住所:奈良県吉野郡吉野町吉野山1278番地
業種:旅館経営
電話:0746-32-3071
URL:http://taikoban-kamkam.in/