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地域資源活用チャンネル

認定事業計画の事例

国の認定を受けた「地域産業資源活用事業計画」申請事業者の活気ある声をお届けします。

愛媛県

杉の廃材活用した押しピン使えるホワイトボード

企業名 サカワ 三類型 農林水産物 地域資源名 すぎ

積極的に地域資源活用

ホーローケイジ板の断面

ホーローケイジ板の断面

 サカワの歴史は古い。1868年の漆塗り業に始まり、1919年に漆技術を生かした黒板の製造販売を始めた。現在は黒板やホワイトボードなどの製造販売と、木製建築材の製造や木造建築物の施工が事業の柱となっている。黒板事業では電子黒板が国内シェア25−30%を誇る。建築事業では地元の愛媛県東温市や久万高原町産の木材を使用し、地域資源の活用に積極的に取り組んでいる。

 押しピンが使えるホワイトボード「ホーローケイジ板」は、この2つの事業が融合して生まれた。坂和壽々子社長は、以前から建築現場で大量に発生する木製部材の廃材処理に頭を悩ませており、有効利用できないかと考えていた。一方黒板事業では、ホワイトボードで押しピンを使いたいとユーザーからの相談を受けていた。従来のホワイトボードは押しピンを使うと表面に穴が空くのはもちろん、木板が固くてピンを抜き差しすることが困難だった。

 そこで坂和社長は、建設現場の廃材にあった杉の木に着目。杉の木には水分や養分を吸い上げる「仮道管」と呼ばれる管があり、仮道管によって生まれる木板の「すき間」が、押しピンの抜き差しを容易にすると考えた。これが同製品開発のきっかけだ。

環境配慮にもこだわり

環境にも配慮したホーローケイジ板

環境にも配慮したホーローケイジ板

 同製品は杉の廃材を使用した新開発の木板「モスクミー」とホーロー製の表面材の二層構造。表面材には直接木板に押しピンが刺せるように一定間隔で穴を開けてある。モスクミーは杉の廃材を切り口が上面に向くように並べて圧着し、1枚の木板に加工。こうすることで仮道管はモスクミーの上下方向に通り、ピンの抜き差しが容易にできる。

 病院や学校で利用されることを想定し、環境への配慮もこだわった。表面材のホーローには銀粉末を混ぜて抗菌作用を持たせた。またモスクミーには炭を塗ることで脱臭効果と、仮道管による高通気性により空気浄化の効果もある。「自然界にあるものしか使わない」と、環境に対する思い入れは強い。

 大手事務機器メーカーや商社と代理店契約し、2011年の春から販売を始めた。坂和社長は「手応えは感じている」と受注に期待を寄せる。主な販売先として学校や病院、介護施設を見込む。これらには、長年の黒板事業で築き挙げた独自の販売ルートが強みとなっているからだ。今後は住宅への普及も視野に入れ、住宅メーカーへの売り込みを強化する方針だ。

【コメント】サカワ・坂和壽々子社長
技術力結集した「人にやさしい」製品

サカワ・坂和壽々子社長

サカワ・坂和壽々子社長

 「神様がつくった地球に存在する物質で作ることが環境製品作りの原点である」が当社の製品開発のテーマ。木や炭、鉄、ガラスなど自然素材やリサイクル可能な材料で構成される同製品は、約90年にわたり蓄積した当社の技術力が結集した「人にやさしい」製品。
 設置を想定するのは学校や病院、駅舎、空港、オフィスなど。こうした施設に直接アプローチするほか、建築・土木関連企業にも粘り強くPRしていきたい。販売目標はホワイトボードの国内市場で30%のシェアを獲得すること。今後は国や自治体の推奨品から日常品として地位を確立し、広く皆さまのお役に立てる製品として育てていきたい。

会社概要

会社名:株式会社サカワ
住所:愛媛県東温市南方2215の1
業種:黒板、集成材、特殊建材などの製造施工販売
電話:089-966-5566
URL:http://www.sakawa.net/