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地域資源活用チャンネル

認定事業計画の事例

国の認定を受けた「地域産業資源活用事業計画」申請事業者の活気ある声をお届けします。

山梨県

和紙製品で障子紙生産地を活性化

企業名 大直 三類型 鉱工業品・技術 地域資源名 和紙(市川和紙)
株式会社大直・一瀬美教社長

株式会社大直・一瀬美教社長

1000年以上の歴史ある産地

 山梨県・市川三郷町は奈良時代から続く紙の産地。その和紙は武田信玄にも重用された記録が残っている。江戸幕府で御用紙としても使われ、明治以降は300軒あまりが集積していた。コウゾ、ミツマタといった原材料が周辺で容易に調達できたことが要因だ。紙の産地と言われるところはいくつかあるが、明治以降は障子紙、奉書をメーンとして成長してきたため「市川は二流のイメージが定着してしまった」と、大直の一瀬美教社長は言う。

 障子紙の印象がさらに強くなったのは60年代以降、全国に先駆けて手すき生産から機械化が進み、町全体が障子紙に特化していったため。60年代半ばには全国の障子紙シェアの50%を超えていた。生産能力増大で、家庭用のちり紙も伸びた。まだティッシュが登場してくる前のことである。

 そこに大きな打撃を与えたのがオイルショック。市川の障子紙生産量は一気に3分の1にまで落ち込んだ。さらに流通の大きな変化があった。70年代以降のホームセンターの出現だ。現在障子紙を買う場はホームセンターが当たり前となっている。

和紙の風合いを文具・小物に生かす

社内に設けた茶室は四方の壁面が和紙製

社内に設けた茶室は四方の壁面が和紙製

 しかし障子紙を売るのにホームセンターでは生産側の個性が出しにくい。いきおい価格競争となりがちだ。そこで個性を発揮し急成長したのが大直だ。一瀬社長はトップセールスの重要さを感じ、全国のホームセンターの経営者、購買責任者にアタックし、同社製品の品質を説いた。その熱意と品質の高さが、ホームセンターで扱う障子紙分野での全国シェアトップにつながった。

 しかし障子紙だけでは今後大きな伸びは望めない。「障子紙の価格は30年前より安くなっている」(一瀬社長)という状況だ。そこで90年代に入り、和紙製品の製造販売に力を入れ始めた。四季折々の季節感を盛り込んだ封筒、便せん、プリント用紙から正月飾りをはじめとする雑貨まで、多様な製品を手掛けるようになった。販売方法も同社スタッフが文具店や大型専門店に出向き、シーズンごとに陳列の工夫をこらした。さらに首都圏を中心に直営店を展開、近年はネット販売にも力を入れている。

 和のテイストを前面に押し出した商品展開で同社のブランドは全国に浸透しつつある。顧客は圧倒的に女性が多いが、今後は男性が愛好する高級感ある文具や小物などにも力を入れるという。一方、調達については個性的な風合いを出せる原材料や紙すき手法を求めて、世界各地にマーケティングのアンテナを広げている。イタリアやドイツの展示会への出展も欠かさない。

 同社社員は現在40人で7割近くが女性。企業イメージの向上とともに、全国から和紙を使ったデザインなどを志す人材が集まってきている。本社の応接室は壁面すべてが和紙で覆われ、来客と社員が茶の湯をたしなんだ上で商談に入ることも多いという。

【コメント】一瀬美教社長
新たな需要をつくってブランド力向上

 市川に紙製品の産地としての新たなブランド力を持たせたい。当社は和紙製品を扱っているが、孫の代には市川が京都に負けないような和の文化の発信地になれば、と考えている。周辺の生産者の淘汰(とうた)は、かなり進んでしまったが、生き残りをかける2代目、3代目といった若い経営者には、前向きな方たちも多い。各社が新しい需要を創出できるかが産地としての発展のカギを握っていると思う。

 もちろん産地として市川の各社が障子紙の生産を捨てることはないだろう。ただし生き残るにはホームセンターだけに頼らない新たな流通の確立も必要と思われる。

会社概要

会社名:株式会社大直
住所:山梨県西八代郡市川三郷町高田184の3
電話:055-272-0321
URL:http://www.onao.co.jp/

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