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地域資源活用チャンネル

認定事業計画の事例

国の認定を受けた「地域産業資源活用事業計画」申請事業者の活気ある声をお届けします。

滋賀県

他社が追随できないはかりの技術を新分野に生かす

企業名 近江度量衡 三類型 鉱工業品 地域資源名 金属製品

はかりは一品料理

タイヤバランサー

タイヤバランサー

 近江度量衡は1900年の創業。“3並び”の明治33年3月3日の設立で、会社の歴史は112年になる。滋賀県下でも五指に入る有数の老舗企業だ。明治、大正、昭和、平成と一世紀以上の間、景気動向などに左右されず存在感を示し続けている。これも、圧倒的なモノづくり力を示し続けているからに他ならない。

 平野將社長は「はかりは一品料理と同じ」と話す。重さを計測するはかりは、配合具合を調整するためなどに、きめ細かな作業工程が要求される。長年の歴史は、他社が追随できない技術力を発揮し、大手メーカーなどの納品先から信頼を得ている証でもある。
 「全国でも同業他社が少ない」と平野社長は打ち明ける。はかり製作には免許取得が必要なため競争相手も少なく、価格でも優位性を保てる一因になっている。

 ガラス、ゴム、紙・パルプ、プラスチック・樹脂、肥料などは、製造工程で原料を調合するケースが大半だ。例えば瓶や板ガラスなどのガラス製品の製造工程では、原料の受け入れから貯蔵、自動調合計量、ミキシングなどが挙げられる。同社は原料を貯蔵するサイロから自動調合計量ラインに加え、調合した原料を搬送するラインまでを一体化した計量システムを提案している。
 顧客とは入念な打ち合わせをし、原料の特性や生産条件を盛り込んで、最適な“オーダーメード製品”を提案する。

タイヤ検査装置にも参入

 最近は新しい分野への挑戦も積極的だ。はかりの技術力を生かしつつ「顧客からの要望に応えた」というのが金属バネを使った非接触型のタイヤバランサーだ。タイヤを回転させ不釣り合いがあると、タイヤバランス測定台とベース台の間にある金属製のバネに微小振動が発生する。この変動具合をレーザーで検知する仕組みで、非接触のため、メンテナンスが従来の3カ月ごとから1年ごとにでき、メンテナンス費用が抑えられる。
 価格は制御部分なども含めた装置一式で4000万円。今後、新興国へのタイヤや自動車需要の増加を見越し、タイヤメーカーへの売り込みを強化したい考えだ。

 開発に関しては「今までつくっていないモノ」のために苦労した面もあったという。ただ、子会社のテクノオーミ(滋賀県草津市)が部品の切削、溶接などで連携した点も奏功した。2月には経済産業省の「地域産業資源活用事業計画」に採用され、滋賀県中小企業団体中央会も活用支援に乗り出すことで、販路も拡大していきそうだ。
 社員数は130人だが、ソフト開発など、データ分析スタッフを多く配置する。「はかりは誰がつくっても同じモノでないといけない」と平野社長。精密さこそがはかりの命だ。「次の100年」に向けての開発の手を休めず、技術力をいかしてさまざまな分野に挑戦していく。

【コメント】近江度量衡・平野將社長
顧客から太鼓判、技術力で産業界に貢献

近江度量衡・平野將社長

近江度量衡・平野將社長

 装置類にとっても「計測」の要素は多い。しかも技術の発展に伴う高精度化とシステム化へのニーズは高い。技術開発部門に人員を割くのもそのためだ。顧客も技術屋であることが多い。製品が各業界のお客さまから評価頂いているのは励みになる。「特徴ある機械を要望通りにつくる」ことは新しく開発したタイヤバランサーにも当てはまる。これからも「計量と制御の技術集団」として、モノづくりに役立つ計量装置を中心に産業界に貢献していきたい。

会社概要

会社名:近江度量衡株式会社
住所:滋賀県草津市東矢倉3の11の70
業種:工業用各種計量プラントの製作、販売など
電話:077-562-7111
URL:http://www.omiscale.co.jp/