HOME > 事業を広げる > 地域資源活用チャンネル

地域資源活用チャンネル

認定事業計画の事例

国の認定を受けた「地域産業資源活用事業計画」申請事業者の活気ある声をお届けします。

新潟県

生産全国1位の新潟米を活用した米粉麺を開発

企業名 小国製麺 三類型 農林水産物 地域資源名 新潟米
米粉入りの三吉屋のラーメンとイタリアン焼きそば

米粉入りの三吉屋のラーメンとイタリアン焼きそば

小国製麺・斎藤与志雄社長

 小国製麺(新潟県胎内市)は中華麺、うどん、そば、パスタなど麺全般の製造販売を手がける。麺に米粉を入れて研究するきっかけは、4年前に帝国ホテルの総料理長から米粉麺の相談を受けたことだ。すぐに米粉100%の麺づくりに挑戦するが団子状態になり失敗の連続だった。茹でるため麺を手に持つとぼろぼろに形が崩れ、やっと崩れないように成形して茹でると麺が溶けて柔らかすぎて箸でつかめなかった。

 そのため「米粉100%にこだわらず、米粉の割合を減らしおいしいブレンド麺の研究に方向転換した」と、柔軟な発想の斎藤社長。社員6人の開発プロジェクトで試作を重ねるが、食味・食感が今ひとつで小麦粉と米粉の質の違いに失敗の連続だった。

小麦価格高騰に危機感

米粉入りの中華めんとパスタ

米粉入りの中華めんとパスタ

 時を同じくして世界各地で干ばつや燃料需要の作物転換により、小麦価格が高騰する。日本は小麦の9割を輸入に頼っていることから、小麦がなければ麺が作れない危機感を経営幹部は覚えた。

 そこで生産量で全国1位の新潟産米に着目。新潟県の米の生産量は61万7800トン(農水省統計平成22年)で産出額は1509億円。2位の北海道が1071億円、3位の秋田県が1019億円で大きく引き離している(金額は同平成21年)。広大な越後平野と豊富な水量の信濃川と阿賀野川がめぐり農家の高い栽培技術により、おいしい米を供給してきた。

 試行錯誤の末、小麦粉と米粉の粒子サイズ、練りミキシングやくっつき加減、熟成の研究が花開いた。モチモチ食感、味覚で満足のいく中華麺やパスタが完成して発売にこぎつく。同社の11年6月期売上高に米粉麺が占める割合は約7%、300万食まで成長した。斎藤社長は「日本人の味覚にあう米粉麺はもっと需要が伸びる」と自信を見せる。12年秋には米粉麺専用の新工場稼働。新規雇用30人で2年目には1000万食を生産する見込み。米粉の割合は中華麺10%、パスタ30%の黄金バランスという。

 一方、日本人の米の粒食消費量は50年前の約半分に低下、食料自給率も4割弱とされる。農業の核となる米を新潟の農地で作り続け、粒食はもちろん粉食加工で消費を増加させることは、生産者、加工業、流通販売、消費者が第6次産業として活性化され地産地消の推進も期待できる。

 社名の由来は山形県小国町において1974年に、生麺と茹で麺の手作りうどんで創業したことから斎藤社長がつけた。79年に同社を設立。翌年には現本社がある、新潟県北部に位置する胎内市に新工場を建てた。従来の生麺、茹で麺ラインを増設し、蒸し麺ラインも完成稼働した。

 斎藤社長は「この頃からジャスコ(現イオン)に出荷していたラーメン、焼きそば等が売れに売れた」と、メン食文化の急成長を振り返る。80年代にはコンビニやスーパーにも商品を出荷するようになり、手間いらずで即食べられる調理麺も始めた。

 米粉で食料自給率アップする米粉倶楽部にも参加し、新潟県の「にいがた発R10プロジェクト」事業では、メンやパン、菓子など小麦が使用される食品の内10%を、新潟産米粉を使う消費量拡大キャンペーンに協賛している。また新潟の人気ラーメン店の三吉屋と孔明、パスタのみかづきと提携して商品を共同開発。伊勢丹新宿店等で試食販売を行うなど、関東地区への販路拡大を進めている。

小国製麺・斎藤与志雄社長

小国製麺・斎藤与志雄社長

【コメント】小国製麺・斎藤与志雄社長
メン食文化で食料自給率を高める

 現在は新潟県内のスーパーすべてと取引がある。新潟の財産である米粉の消費を提携して取り組みたい。関東地区の販売も強化し、食料自給率を40%から50%に高めることで食文化を変えていきたい。

会社概要

会社名:株式会社小国製麺
住所:新潟県胎内市近江新115
業種:麺類および米飯、惣菜などの製造販売
電話:0254-47-2121
URL:http://oguniseimen.com/