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地域資源活用チャンネル

認定事業計画の事例

国の認定を受けた「地域産業資源活用事業計画」申請事業者の活気ある声をお届けします。

岐阜県

紙100%で大型ディスプレー、新業界開拓に助成活用

企業名 日本セキソー 三類型 鉱工業品 地域資源名 岐阜県の加工紙
段ボール製大型ディスプレー材料「白パネル」

段ボール製大型ディスプレー材料「白パネル」

 岐阜県中津川市には王子製紙グループの特殊紙工場があり、段ボール工場も集積する。日本セキソー(岐阜県中津川市)はその段ボール紙を積み重ねて作る緩衝材の専業メーカー。独自の設計ノウハウを持ち、自動車や電機の関連メーカーを主な顧客としている。顧客が海外生産を増やす中、新たな顧客開拓として取り組んだのが、段ボール製大型ディスプレー材料「白パネル」の開発だ。

 白パネルは、全て紙でできたディスプレー材料。ウレタンや発泡スチロールを使うタイプと異なり、そのまま回収してリサイクルできる。小型のものはこれまでも存在したが、厚さ16ミリメートルで最大長さ3000ミリ×幅1600ミリメートルが供給できるのが特徴だ。表面は白色で自由に印刷が可能。防炎タイプも用意した。

「小さすぎる」に闘争心

 「最初は簡単だと考えていた」と安藤知廣社長は開発スタート時を振り返る。積層段ボールではプロ中のプロで、経験も豊富。業界が違っても何とかなると思った。早速、800ミリ×1000ミリメートルのタイプを試作して展示会に出展。しかし多くの来場者からは「小さすぎる」と不満の声。「もっと大きくできないのか。3メートルタイプがほしい」と言われた。

 ここで安藤社長の闘争心に火がつき、すぐに大型タイプの開発に取りかかった。しかし、小型では目立たない反りが大型化すると一目でわかるほど顕著に出る。材料が吸湿して伸びるためだ。適した耐水性原紙が市販されていないため、王子製紙グループと提携し、専用原紙の開発から取り組んだ。

 原紙と並んで障害となったのが生産設備だ。海のモノとも山のモノともわからない開発品のために設備を遊ばせてくれる段ボールメーカーはない。緩衝材事業では企画開発に特化して工場レスを貫いてきた同社だが、専用工場を2010年12月に完成し、新開発の専用設備を導入した。その後も印刷工程の加熱で反りが出るという予期せぬ課題の解決に1年。2011年暮れにようやく量産技術を確立した。

展示会で販路開拓

「白パネル」の展示会場でのディスプレー例

「白パネル」の展示会場でのディスプレー例

 開発の次の課題は売り方。「業界が違うだけにどこから手をつけて良いかすらわからなかった」と安藤社長は回想する。中津川商工会の紹介で中小企業基盤整備機構のアドバイザーに相談に行き、今回の地域資源活用に対する助成制度を知った。「白パネル」の売り込み策の柱を関連業界向けの展示会への出展と定め、助成金申請と平行して展示会の情報を集め、出展先を絞り込んだ。

 最終的に選んだ出展先は3月に東京ビッグサイトで開催された店舗関連の総合見本市だ。約700万円の予算をかけて6小間を確保。社長を含め社員6人が出向く力の入れようだった。会場では、白パネルの強度を示す狙いで高さ5メートルの白いキリンを展示。来場者の目を引いた。

 今後は、展示会の装飾業者や広告代理店を対象にした展示会に毎年出展する方針。広告宣伝も検討中だ。さらに白パネルを加工する設備と技術を持つ段ボールメーカーに原紙を販売することも考えている。「仲間を増やして新たな市場を作っていきたい」と安藤社長は狙いを説明する。

日本セキソー・安藤知廣社長

日本セキソー・安藤知廣社長

【コメント】日本セキソー・安藤知廣社長
地域活性化のお手伝いも

 地域資源活用という視点からも、白パネルを段ボール産業の地、中津川市が生んだユニークな製品としてPRしていきたい。地域活性化に一役買っているB級グルメなどとのコラボレーションも考えている。

会社概要

会社名:日本セキソー株式会社
住所:岐阜県中津川市蛭川5328番地の1
電話:0573-46-0211
URL:http://www.nihonsekiso.com/