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地域資源活用チャンネル

認定事業計画の事例

国の認定を受けた「地域産業資源活用事業計画」申請事業者の活気ある声をお届けします。

大分県

長湯の温泉水を飲料水に

企業名 ラムネ温泉倶楽部 三類型 鉱工業品・技術 地域資源名 温泉水・温泉泥

 日本屈指の炭酸泉の湧出地として開湯300年の歴史がある大分県竹田市の長湯温泉。同温泉地では古くから温泉水を飲料水として飲む飲泉文化が栄えた。この温泉水を地域興しの柱として商品化を計画したのが、入浴施設「ラムネ温泉館」を運営するラムネ温泉倶楽部(竹田市)。2007年に同事業が国の「地域産業資源活用事業計画」に認定され、全国販売に乗り出した。

カルシウム取り除きマイルドな飲み口に

源泉かけ流しの炭酸泉が湧出するラムネ温泉館外観(大分県竹田市)

源泉かけ流しの炭酸泉が湧出するラムネ温泉館外観(大分県竹田市)

 販売する商品名は温泉水「マグナ1800」「マグナ300」の2アイテム。温泉の原水1リットル当たりに含まれるマグネシウムやナトリウムといった総硬度が、1800ミリグラムという超硬水を精製して飲料水として商品化した。
 商品計画は昭和初期からあったが、温泉水に成分が多く含まれる一方で成分の結晶化や衛生、輸送面で商品化が実現できなかった経緯があった。特に原水のままではカルシウムが多すぎて水が白濁してしまうという問題があった。

 そこで大分県産業科学技術センター(大分市)などの技術支援を得て、カルシウム量を精製過程で10分の1程度まで取り除き、白濁を防ぐことに成功。これにより飲み口をまろやかにすることができた。
 また商品化に向けてマグナ1800は1リットル当たりのマグネシウムなどの量を900ミリグラムに抑えたほか、マグナ300はさらに飲みやすさを追求。日本名水100選に選ばれた竹田湧水をブレンドして、硬水の苦手な愛飲家でも飲用できるよう、マグネシウムなどの量を300ミリグラムにしてマイルドな飲み口にした。

 現在商品の製造販売は同事業推進会社として08年に設立した長湯温泉マグナ(竹田市)が担当。生産体制はボトリング工程を九州乳業(大分市)に委託、2リットル換算のペットボトルで1カ月に約3000本をボトリングしている。

商品の知名度向上に注力

温泉水「マグナ1800」と「マグナ300」

温泉水「マグナ1800」と「マグナ300」

 販促活動は長湯温泉マグナホームページや全国の販売代理店などから販売し、12年4月期売上高は約2500万円。主に口コミによる販路拡大がメーンで、全国に約1万人の愛飲家がいるという。

 ただ「日本人にとって硬水は飲み慣れないだけに販路拡大は難しい」(志賀祐喜長湯温泉マグナ社長)と苦笑いする。発売当初は海外からミネラルウオーターの輸入量が拡大しており、ミネラルウオーターブームに乗って硬水市場の拡大を期待した。「国内商品だけに海外製と比べて流通コストが抑えられる価格優位性がある」(同)とも見込んでいた。
 だが実際はなかなか販路が拡大できずに苦戦が続いた。最近になってようやく、消費者の健康志向の高まりに支えられ、硬水の良さが認識され始めた。
 志賀社長は「今後、関東圏などの都市部で商品知名度を高める。5年後は愛飲家約2万人、売り上げも12年4月期比2倍の約5000万円を目指す」と意気込む、豊富に湧き出る温泉のように商品と温泉地の活性化にみなぎる意欲と決意は固い。

長湯温泉マグナ・志賀祐喜社長

長湯温泉マグナ・志賀祐喜社長

【コメント】長湯温泉マグナ・志賀祐喜社長
予防医学としての温泉療養の魅力を発信

 商品知名度をさらに高め、長湯温泉の活性化に貢献していきたい。同温泉を訪れる観光客は2011年で約72万人。観光客数が大きく減少しているわけではないが、大分県竹田市挙げて予防医学としての温泉療養に取り組む同温泉の魅力をもっと全国に発信し、観光客に足を運んでもらいたいと願っている。その呼び水となるのが、温泉水「マグナ1800」と「マグナ300」だ。商品は競合する市販飲用水に負けない自信を持っている。ぜひ一度試してもらいたい。

会社概要

会社名:株式会社長湯温泉マグナ
住所:大分県竹田市直入町長湯7649-1
業種:ミネラルウオーター製造販売
電話:0974-75-3611
URL:http://mgna.jp/