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地域資源活用チャンネル

認定事業計画の事例

国の認定を受けた「地域産業資源活用事業計画」申請事業者の活気ある声をお届けします。

広島県

地域食材生かした「ご当地味つけのり」

企業名 丸徳海苔 三類型 鉱工業品・技術 地域資源名 海苔

手作業工程を自動化

「ザ・広島ブランド」に認定された「広島かき味のり」

「ザ・広島ブランド」に認定された「広島かき味のり」

 広島といえばカキ。今でも広島湾ではかき養殖が盛んで、生産量は群を抜いている。しかし広島が、ノリの養殖でも全国有数の存在だったことを知る人は少ないだろう。1879年(明治12年)には水揚げ量が全国1位になったこともあり、昭和30年代ごろまでは仁保の海(現在の広島市南区)などでも盛んに養殖が行われていたという。今では自家用としてごく少量、養殖しているところはあるようだが、流通はしていない。

 急速な工業化の進展につれ生産拠点は失われたが、今でも広島市内を中心に、ノリの加工業者が多数集積している。丸徳海苔は、戦後間もない1949年に創業。先頭を切って機械化を推し進め、独自の商品開発でノリの需要創造に貢献してきた。広島市では初の地域産業資源活用事業計画の認定を受け、さらに商品力に磨きをかけるとともに海外展開を本格化させようとしている。

 加工前のノリはある程度水分が残った状態になっている。それを「火入れ」という工程で乾燥させ、味つけした後に再度乾燥させる。同社は、手作業に頼っていたこの工程を自動化する装置を88年に完成した。従来は6時間から8時間もかかっていた作業がわずか10分程度で済む。ノリはデリケートな食材で機械化をきらう傾向があったが、それにしても自動化が遅れていたようで、こうした自動機器類が普及し始めたのはごく最近のことだという。

さらに開発を加速

キッチンスタジオでの調理教室

キッチンスタジオでの調理教室

 一方、ノリの市場自体はやはり先細り傾向にある。食生活の変化もあって生産量こそ横ばいながら消費量は落ちている。そこで同社は、地域独自の素材を生かし「ご当地味つけのり」を投入することで、消費を刺激してきた。「ノリは加工度が低く、限りなく原料に近い。付加価値を高めるにはこだわりが重要」(濱野真由美専務)と、国産素材にこだわった商品開発を進めている。

 例えば広島かきの煮汁をブレンドした「広島かき味のり」は、広島市が認定する「ザ・広島ブランド」に認定された。また呉市蒲刈の「海人の藻塩」をトッピングした「塩のり」、本わさびを使用した「わさび味のり」などを次々と商品化してきた。子供にもっとノリを食べて欲しいとの願いから、「できる子になあれ」といった少し甘口の商品なども開発してきた。地域産業資源活用事業計画に認定されることで、開発をさらに加速させる。

 また自ら需要を創造するため、社内に「キッチンスタジオ」を設けた。量販店などとタイアップしながら料理教室などを開いている。スタジオ内には、小型のノリ焼き設備を置き、実際に加工工程を見ることもできる。

海外への販路拡大にも本腰を入れている。まだ量的には少ないがロシアや香港、シンガポール、台湾など15カ国に輸出した実績がある。意外なのはロシアで、わさび味ノリの人気が高いという。「まだトライアルの段階」(同)と位置付けているが語学の堪能なスタッフを4人ほど採用し、本格展開に備えている。アジアだけでなく「EU圏や南米が面白いかも知れない」と、チャンスを狙う。「外食産業などの業務用はすでに大手が進出しているが、加工品はまだこれから」と見ており、今後の戦略次第で活路が見えてきそうだ。

丸徳海苔・濱野徳之社長

丸徳海苔・濱野徳之社長

【コメント】丸徳海苔・濱野徳之社長
海外展開に弾み

 消費者の方々に、オール国産にこだわった商品の良さをもっと伝えてきたいと思っています。これまで商品化してきた「広島かき味のり」、わさび味のり、塩のりなどに加え消費者の好みにあった商品展開を強化していきます。これまで当社は中四国の9県がテリトリーでしたが、広域量販にも提案を強めており、広域化にも取り組んでいきます。地域産業資源活用事業計画に認定されたことで、海外展開も弾みがつくものと期待しています。

会社概要

会社名:丸徳海苔株式会社
住所:広島市西区商工センター7の1の40
業種:味つけノリ、焼きノリなどの製造及び販売
電話:082-277-3838
URL:http://www.noriya3.com/