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| 企業名 | くろば亭 | 三類型 | 農林水産物 | 地域資源名 | 三崎のまぐろ |
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マグロ血合い肉のカルビ焼き
くろば亭はマグロを文字通り「骨の髄まで」料理することで人気店となっている。店の人気メニューである血合い肉の「カルビ焼き」を、自宅でも食べられるようにと冷凍して販売を始めた。
「マグロは刺身用に使われる部位ばかりが重宝され、マグロ1匹のおよそ35%が廃棄されている」と店主の山田芳央さんは説明する。カルビ焼きに使っている“血合い”も捨てられる部位の一つ。回遊魚によく見られる、背骨に沿った赤黒い身のことで、泳ぎ続けるために血を多く蓄える部分だ。栄養は豊富だが、血を多く含むため臭みがあり生食に向かないとされてきた。しかし「焼いて食べれば、ホンマグロの血合いは牛肉、ビンチョウマグロなら鶏肉のような食感になる」と、山田さんは自信を持って勧める。
三崎港(三浦市)の朝市で未利用部位を使ったカルビ焼きやクリームコロッケなどを売り出し、その場でアンケート調査をするなど、商品化できそうなメニューを開発し続けている。これまで捨てられていた部位なので原価は安く、加えて魚肉のヘルシーさ、三崎マグロのブランド力を生かして、地域活性化だけでなく未利用部位活用の発想そのものを発信しようとしている。
捨てられる部位には創業前から着目していた。マグロ漁師の家に育ち、幼いころから漁船のコック長に刺身用以外の部位の調理法を学んでいたのだという。漁船の上では、大事な商品となる部位に触れずにいかにマグロをおいしく食べるかが、常に研究されていた。胃袋、卵、骨髄に至るまで、そのレパートリーは200種類に及ぶ。
カルビ焼き以外の商品も多数開発
素材選び、仕入れ、加工、微生物検査、パッケージまですべて店主が自ら仕切る。店頭に飾られている絵にも見られる山田さんの独創的な画風を生かし、パッケージデザインまで自ら手掛けている。
都内や関西の百貨店で出店したこともあるが、「冷凍された状態で見せても魅力は伝わらず、なかなか売れなかった。朝市で出店している時のように、その場で実際に調理して食べてもらって初めて魅力が伝わる」(山田店主)と振り返る。インターネット販売の客の多くはリピーターで、実際に朝市や店に訪れて食べた人だ。
「商品化したいメニューのアイデアはまだまだたくさんある」(同)が、すべて実現するには地元のマグロ関連業者や加工業者の協力が不可欠だ。出店依頼など流通面の引き合いは数多あるものの、材料調達面は地元企業の協力を得たいところ。
くろば亭店主の山田芳央さん
三崎をもっと元気にしたい。「血合いなんか食べるものじゃない」といったこれまでの常識にとらわれて新しい料理に目がいかないのはもったいない。マグロには無限大の可能性があると信じている。おいしいもの、珍しいものを食べるために遠くから足を運ぶ観光客も多い。新しい魅力を三崎から発信して観光客にPRし、地域活性化に貢献したい。
廃棄分を減らせば環境負荷も軽減できるし、1匹のマグロから取れる食用部位が増えれば、大トロが安く食べられるようになることも考えられるので、いいことづくしだと思う。
会社名:有限会社くろば亭
住所:神奈川県三浦市三崎1-9-11
業種:マグロ料理と加工販売
電話:046-882-5637
URL:http://www.kurobatei.com/