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地域資源活用チャンネル

認定事業計画の事例

国の認定を受けた「地域産業資源活用事業計画」申請事業者の活気ある声をお届けします。

三重県

特産ひじきと大豆を融合したおみやげ用のふりかけ

企業名 寿総合食品 三類型 農林水産物 地域資源名 大豆

大豆の需要拡大の依頼

大豆加工の経験と海産物加工のノウハウで完成した「かつおひじき」

大豆加工の経験と海産物加工のノウハウで完成した「かつおひじき」

 三重県産の大豆「ふくゆたか」と地元海産物「伊勢ひじき」を使ったふりかけ「かつおひじき」を開発したのは三重県松阪市の寿総合食品。1985年創業の農産物、海産物を主とした食品加工会社だ。

 開発のきっかけとなったのは、以前からJA松阪と連携して蒸し大豆を作っていたのが始まり。これまで県内産の大豆は味噌や醤油に使われるぐらいだったので、JA松阪は豆の需要拡大のため、ほかの用途がないかと同社に相談を持ちかけた。そこで同社は数ある大豆の中でも県内産の「ふくゆたか」に着目。地元では有名な大豆だが、豆が堅いという特性から豆腐や油揚げにしか使われない。その、ふくゆたかを水煮ではなく蒸し上げた大豆にして商品化にこぎつけていた。

 そうした中、2009年に同社と取引のあった松阪農業公園ベルファームから「観光客向けに伊勢ひじきを使ったおみやげ物を作ってほしい」との依頼が舞い込んだ。しかし、伊勢ひじきの価格は通常のひじきの倍もする、おみやげ物で単価が高ければ売れない。ひじきに何か混ぜあわせるものを考えといけない。そこで、これまでJAと連携してきたふくゆたかに行き着く。ふくゆたかを混ぜることで価格を抑えられることを可能に。さらに個性的な土産物にするために、ふりかけにすることにした。

3ヶ月のスピード開発

工場の作業風景

工場の作業風景

 今回、工夫したのは、ふくゆたかをつぶすのではなく、堅いという大豆の特徴を生かし、直径3−5ミリメートルにランダムにカットし適度な歯触りを残したこと。1パック80グラムのうち約60グラムを大豆が占める。食品添加物は一切使わずに大豆とひじきを煮て、豆は乾燥すると堅くなるため乾燥させない「ウエットタイプ」で仕上げた。ウエットタイプとはいえ、高温で処理しているため開封までの賞味期限は半年はもつ。こうして商品化するまでに要した期間は3ヶ月。短時間ですんだのは主力としてきた、のりの佃煮など海産物の加工ノウハウとJAと連携し蓄積してきた大豆の知識が大きく寄与しているといえる。

 ふりかけの用途はごはんにのせるだけではない「おにぎりの混ぜご飯に使ったり、ハンバーグに入れたり、調理素材として使ってもおいいしい」と瀧本社長は胸を張る。「かつおひじき」の価格は80グラム525円に設定し、松阪ベルファームをはじめ伊勢志摩などの観光地の土産物として約2年間試験販売を行ってきた。消費者の反応もよく、将来的には全国展開するスーパーなど量販店への販売を目指していくという。さらにパッケージにもこだわっていきたい考え。

 このほかにもふくゆたかを使った新商品のふりかけも完成させた。三重県では鯛の養殖が盛んなことから鯛の中骨を使ったふりかけや、じゃこを使ったもの、さらには伊勢エビなど「地元食材にこだわり商品を開発、販売していく」と意気込む。

【コメント】寿総合食品・瀧本実三社長
食育と郷土愛を

寿総合食品・瀧本実三社長

寿総合食品・瀧本実三社長

 地元のスポーツ少年団でソフトボールの監督を約20年間引き受けてやっている。しかし最近の子供たちを見ていてよく思うのは、筋力の粘りと、集中力が落ちたこと。実は今回開発した商品は、そうした子供たちのためにという思いもある。大豆の植物性タンパク質と海産物のミネラルは成長期の子供に必要なものだ。加えて地元の素材を使ったことで郷土愛にもつながる。
 当社のモットーは「旬にこだわり自然にもこだわり、文化・歴史に学ぶ『食』創り」。子供だけでなく、すべての人のために「食の革命」を提案できる商品を開発していきます。

会社概要

会社名:有限会社寿総合食品
住所:三重県松阪市松崎浦町315-16
業種:食品加工
電話:0598-51-7188
URL:http://www.kotobuki-fr.com