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地域資源活用チャンネル

認定事業計画の事例

国の認定を受けた「地域産業資源活用事業計画」申請事業者の活気ある声をお届けします。

大分県

大分県産のかぼす、ゆずを使った新商品の販路開拓

企業名 近藤養蜂場 三類型 農林水産物 地域資源名 かぼす、ゆず

全国生産の96%を占めるかぼす

食物本来のうま味や香りを生かす製品作りを心がけている(近藤養蜂場の山香工場)

食物本来のうま味や香りを生かす製品作りを心がけている(近藤養蜂場の山香工場)

 1909年(明42)に創業した近藤養蜂(ようほう)場は、今年100年目の節目の年を迎えた。ミカン農家を営んでいた先々代が、大分県国東半島の温暖な気候を生かしたはちみつ栽培を始めたのがきっかけだ。

 3代目となる近藤純一社長ははちみつ専業だった同社で、はちみつを使った加工食品の開発を積極的に進めた。現在では自社で採取する国産はちみつのほか、輸入はちみつ、ジュースやジャムなどを製造、販売している。販売エリアは全国に広がっており、高級食材として評価が高い。

 地域資源を使った商品開発で着目したのは、大分県が全国生産の96%を占めるかぼすだ。商品ラインアップの充実を図るため、近隣の院内町の名産品であるゆずも加えた。同社ははちみつを使ったジュース類を製造しており、新たにかぼすとゆず素材のジュース開発を目指した。

地元の商材を売りたい

 近藤社長の長男の近藤成明専務が新商品の企画を担当した。同社入社前は愛知県で働いていたが、「大分の食材は全国に知られていない。我々が地元の商材を売っていきたい」と日々感じていたという。

 商品開発には1年半をかけた。原則として自社のみで開発を進めたが、企画段階では中小企業の支援組織・大分県産業創造機構(大分市)からのアドバイスも受けた。

 香料を使わず、植物のうま味や自然の香りを出すという姿勢で商品を製造している。果汁だけでうま味や風味のよいジュースを作るには大変な手間がかかるという。また女性消費者に訴求するため、ローヤルゼリーとコラーゲン入りドリンクとした。同社にとってコラーゲン入りのドリンクは初めての挑戦だった。10年以上前からジュースを製造してきた開発陣にとっても、試行錯誤の日々が続いた。

目指すは海外市場

「かぼすの雫(しずく)」と「ゆずの雫」

「かぼすの雫(しずく)」と「ゆずの雫」

ようやく完成した商品の名称は「かぼすの雫(しずく)」、「ゆずの雫」とした。「果物のフレッシュなおいしさが瓶の中に詰め込まれているイメージ」(近藤専務)にこだわった。価格は180ミリリットル入り252円。ギフト用の詰め合わせ商品として販売をはじめ、08年から単品販売を始めた。通常のジュースに比べて高いため、素材にこだわる消費者が多く集まる有機野菜のスーパーマーケットなどで販売している。

 今年7月にはかぼすドリンクのみで月間200万円を売り上げるなど、「他のジュースに比べても好調な売れ行き」(同)を示している。

今後はプライベートブランドでの販売や、飛行機内ドリンクとしての提案も進める。「"和のかんきつ"は海外でも関心が高い。もう少し価格を抑えることができれば、アジア地域にも市場は広がる」(同)と戦略を練っているところだ。

【コメント】近藤養蜂場・近藤純一社長
より踏み込んだ商品づくりを

近藤養蜂場・近藤純一社長

近藤養蜂場・近藤純一社長

 温暖化が進む地球環境は、はちみつ生産者にとっても厳しい環境だ。はちの生育に細心の注意を払っても、気候変動によって生産量にバラつきが生じれば、販売面にも影響が出る。
 現在当社製品の売上比率ははちみつが40%、加工品が30%、飲料が10%、その他が20%となっている。はちみつは会社の背骨だが、安定供給が見込めるはちみつを使った加工品の販売や商品開発に力を入れている。
 現在、新型インフルエンザをはじめとした新しいタイプの病気が出てきている。これまでの食品は食べたり飲んだりして栄養分を吸収するものが主流だった。これからは例えばインフルエンザの予防など、より踏み込んだ機能性の食品が出てくると思う。将来は我々もこうした商品づくりに取り組みたい。

会社概要

会社名:有限会社近藤養蜂場
住所:大分県豊後高田市草地8767
電話:0977-76-2266
URL:http://www.832.co.jp/