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地域資源活用チャンネル

認定事業計画の事例

国の認定を受けた「地域産業資源活用事業計画」申請事業者の活気ある声をお届けします。

兵庫県

ケミカルシューズの生産地域を活用しシームレス・ニットブーツ開発

企業名 KEiKAコーポレーション 三類型 鉱工業品 地域資源名 ケミカルシューズ

自社製品の開発で地元に活気

神戸をモチーフにしたジャガード編みニットブーツ

神戸をモチーフにしたジャガード編みニットブーツ

 神戸市の長田区などの周辺はケミカルシューズで全国に有名な地域だが、1995年1月の阪神・淡路大震災で大きな被害を受けた。その長田で震災直後の5月から靴の加工と開発に取り組んでいるのが、KEiKAコーポレーション。新製品を完成し、世界を目指す今、地域資源活用支援事業に寄せる期待はますます高まっている。

 長田に生まれ育った山本景化社長は「地元の役に立ちたい」と震災直後に個人商店を起業し、靴のかかとを加工する傍ら自社製品作りを始めた。試行錯誤を繰り返しながらシームレス(縫い目のない)のニットを使った靴を思いつき、編み機メーカーやニッター(編む人)の協力を得て05年に「シームレス・ニットブーツ」を完成させた。縫い目のないニット部と靴底を一体化し、ブーツ特有のムレやにおいがなく素材によっては夏でも履ける製品に仕上げた。ブランド名は「KEiKA」。マークもボタンや紙袋などどこにも使える丸形でいずれも海外を意識した。同年、ブーツを手がける有限会社を設立し、06年に組織と名前を現社名に改めてPRした。しかし、信用や価格がネックで年間30足程度しか売れなかった。そこで地域企業と自治体の連携組織である新産業創造研究機構(NIRO)に相談したところ、初めて地域資源活用支援事業を知った。すぐに申請して09年7月に認定された。その後の支援を受けた展示会で大手通販サイトに出会い、テレビ通販で一気に販路が開けた。

“メードイン神戸”を世界ブランドに

現在開発中のベビー用ニットブーツ

現在開発中のベビー用ニットブーツ

 靴加工の個人商店とブーツ製造販売のKEiKAを合わせた現在の売上高は9000万円(11年12月期)。その比率は6対4でブーツの販売は大手通販サイトが9割を占める。靴型、編み地、糸により20種類に拡大し、年間約5000足が売れている。10年1月の香港の展示会では海外展開への手応えをつかんだ。山本景化社長は今後の目標を「企画・製作から直営ショップでの販売まで靴の全般を取り扱いたい。靴とセーターなどを組み合わせたトータルコーディネートも検討中で、有名ブランドとの連携も探りたい。そのためにもまずは海外展開が重要」と語る。12年3月にはイタリアで開かれる世界最大規模の靴の展示会ミカム(MICAM)に出展した。「円高で厳しいが、メードインジャパンの品質とブランドでチャレンジし地元を活性化していきたい」と夢は大きく広がっている。

【コメント】KEiKAコーポレーション・山本景化社長
地元の長田に少しでも恩返しを

KEiKAコーポレーション・山本景化社長

KEiKAコーポレーション・山本景化社長

 子供のころから身近にあったケミカルシューズ産業が阪神・淡路大震災で大きな被害を受け、17年たった現在でも地震以前の3分の1程度の規模にある。この地場産業のお役に立ちたいと、靴のかかとを作る機械を購入して新しい靴の開発に取り組んだ。編み機メーカー、靴の資材屋やニッターの協力なしにはシームレス・ニットブーツは完成しなかったが、地域資源活用支援事業による展示会などへの出展費用の支援もなければ、このように販路も広がらなかった。支援事業のおかげで金融機関での信用が増し、助成金の存在が新たな挑戦を後押ししてくれて大きな安心感となっている。この支援をぜひ生かして海外に“メードイン神戸”の製品を広げ、地元長田に少しでも恩返しをしていきたい。

会社概要

会社名:株式会社KEiKAコーポレーション
住所:兵庫県神戸市須磨区常盤町2-2-5
業種:シームレス・ニットブーツの製造・販売
電話:078-731-0140
URL:http://www.keika.ne.jp/