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地域資源活用チャンネル

認定事業計画の事例

国の認定を受けた「地域産業資源活用事業計画」申請事業者の活気ある声をお届けします。

宮城県

家庭で美味しく焼ける牛タン製品の開発

企業名 陣中 三類型 鉱工業品 地域資源名 牛タン

お土産の牛タンがうまく焼けない

あぶるだけの新しい牛タン加工品「冠舌(かんたん)」

あぶるだけの新しい牛タン加工品「冠舌(かんたん)」

 仙台市内で牛タン加工品の製造、販売を行う陣中。スライスした生の牛タンから、味付け牛タン、牛タンシチューなど約20種類の加工品を製造している。新しく開発した牛タン加工品は、表面をあぶるだけで簡単に調理することができ、誰でも失敗がなく美味しく焼けるという製品で、「冠舌(かんたん)」と名付けた。
 「仙台で食べた牛タンは美味しかったが、土産で買って自宅で調理しても、なかなかうまく焼けない」といった声が多いことから、同社は家庭でも美味しく焼ける製品の開発に乗り出した。

 「従来の土産用牛タン加工品の場合、保存中に熟成が進み、牛タン本来の歯ごたえが損なわれたり、焼きすぎて固くなってしまったり、上手く調理できない人が意外に多いことを知り、せっかくの土産を美味しく食べてもらいたいと考えたのが開発のきっかけ」と話すのは同社の三浦良仁社長。

 保存の仕方や調理法で、味や食感にばらつきが出ないように加工し、さらに牛タンの輸入先が数カ国に及ぶため、品質のばらつきを調整し、安定させるのも課題だった。

割烹職人の技を生かした製品

工場の加工風景。手作業が中心だ

工場の加工風景。手作業が中心だ

 同社の三浦社長は、かつて和食割烹の職人だった。
 「開発は、加工品の製造というより、調理の作業に近いものだった」(三浦社長)という。
 牛タンの中でも上質とされる付け根の部分を使用し、加熱と味付けを数回繰り返すことによって、牛タン独特の臭みを消し、旨みを引き出すことに成功。味付けは試行錯誤の末、下味、中味、調味それぞれの調理法を完成させた。素材の品質を見極めながら、調整も行う。

 新製品の加工には、時間と労力がかかる。
 「ほとんどの工程が手作業で、作業工程も多い。通常の工場では、こうした効率の悪い作業は行わないだろう」と三浦社長。料理人の技術が生んだ、独特の加工法だ。

 仙台空港やJR仙台駅で販売を開始して約1年半。その間も改良を続け、品質の向上に努めている。リピーターも多く売り上は好調だ。今年度の売り上げ目標は前年比120%。
 「常にユーザー目線を忘れず、製品の改善を継続し、牛タンを美味しく食べてもらえるよう尽力していく」(三浦社長)。

株式会社陣中・三浦良仁社長

株式会社陣中・三浦良仁社長

【コメント】株式会社陣中・三浦良仁社長
地元食材を使った新製品を

 簡単にあぶるだけで調理ができる「冠舌」は、誰でも牛タンを美味しく焼くことのできる製品。加熱や味付けなど製品開発には苦労したが、家庭でも美味しい牛タンが楽しめるようになったと思う。手間暇かけて、普通、工場では行わない加工を施すことによって、従来の加工品とは異なる製品が完成した。販売から1年半。ファンも増え、「美味しかったから、またもらっていく」というリピーターも多い。
 現在、地元の農産物を使った新しい製品の開発に力を入れている。先頃、販売を始めた、麦飯や味噌を使ったおにぎりも好評だ。今後、さらに地元の食材を使った新製品の開発に取り組んでいきたい。

会社概要

会社名:株式会社陣中
住所:宮城県仙台市宮城野区福室字御蔵前二番57-1
業種:牛タン加工食品の製造・販売
電話:022-259-4129
URL:http://www.jinchu.jp/