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地域資源活用チャンネル

認定事業計画の事例

国の認定を受けた「地域産業資源活用事業計画」申請事業者の活気ある声をお届けします。

岐阜県

切れ味にアイデア付加し刃物の新ジャンル確立へ

企業名 長谷川刃物 三類型 鉱工業品・技術 地域資源名 関の刃物
長谷川刃物株式会社・長谷川勝彦社長

長谷川刃物株式会社・長谷川勝彦社長

ペットボトルのリングとラベルを外す「切りマウス」、ワニのような形のハンディシュレッダー「ガブ」、パソコンのマウスのように動かして紙を切ることができる「紙キリムシ」・・・。刃物の町と言われる岐阜県関市で、1933年(昭和8年)から刃物業に携わってきた長谷川刃物が生み出す商品は、デザインや用途のユニークさが目を引く。

リサイクルに取り組み販路拓く

 鎌倉時代に戦乱を逃れた刀匠が移り住んだのをきっかけに、関地域では日本刀や農具などの刃物が生産されてきた。「折れず、曲がらず、よく切れる」と実用性への評価は高い。長谷川刃物はその伝統を受け継ぐと同時に、遊び心があり使いやすい商品を生産し、刃物の新しいイメージを作り出している。

カスタネットはさみ。机に置いたままでも使える

カスタネットはさみ。机に置いたままでも使える

 環境問題やリサイクルに対する取り組みにも熱心だ。ガラス瓶のプラスチックキャップやペットボトルのリングを外す道具を開発。ゴミ分別への意識の高まりを追い風に全国の自治体へ売り込み、ゴミ回収ステーションに設置されるなどの成果を得た。 環境負荷の少ない製品の購入を推進する「グリーン購入法」にも対応。ペットボトルを粉砕して持ち手に成形したハサミなどを製造した。

切れ味と安全性、楽しさを追求

家庭ゴミを分別しリサイクルするための刃物も数多く発売

家庭ゴミを分別しリサイクルするための刃物も数多く発売

 ニーズを敏感につかみ次々に新機軸を打ち出す背景には、中国産などの安いハサミが出回る中、既存の刃物販売ルートのみでは先細りするとの危機感がある。特に長谷川勝彦社長が活路を見出したのがデザインだ。89年発売の、5種類の切り口を作ることができるハサミはシリーズ累計500万個以上を売り上げた。

 2004年には機能性を重視した「CANARY」ブランドに加え、「HARAC」ブランドを発表。インテリア雑貨としての刃物のジャンル開拓を進める。ユニバーサルデザインを研究する中で着目したのが、ハサミを使う際は切る動作よりも開く動作に力が必要ということだった。この点を商品開発に活かしたのが「カスタネットはさみ」。バネの力で開いた持ち手を軽く押さえるだけで切ることができるため、握力の弱い人でも使いやすい。歯の部分にはプラスチックカバーが付けられ、子どもも安心して使える。切る度カスタネットのように音が鳴る楽しさも持ち味だ。
 「20年くらい前からデザインに力をいれてきたが、ようやく最近注目されるようになった」と長谷川社長。今後も首都圏のインテリアショップなどへの販路拡大を狙う。

【コメント】長谷川刃物・長谷川勝彦社長
地域の結びつき強める

岐阜県関刃物産業連合会は刃物回収箱を全国に設置

岐阜県関刃物産業連合会は刃物回収箱を全国に設置

 当社製品は説明が必要なのが特徴。大量生産のハサミと比べると価格が高いと思われがちだが、アイデアで勝負している。障害をもつ人が『こういうハサミが欲しかった』と喜んでくれるのを見ると嬉しい。

関では刀鍛冶が盛んな時代から分業の流れがあり、結びつきは強い。岐阜県関刃物産業連合会では、全国から不要になった刃物を回収しリサイクル・リユースに取り組んできた。ギフトショーなどのイベントでも合同出展している。こうした活動を関刃物のイメージアップにつなげたい。

会社概要

会社名:長谷川刃物株式会社
住所:岐阜県関市肥田瀬3664-2
業種:各種ハサミの企画・製造・販売
電話:0575-22-1511
URL:http://www.canary.jp/