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地域資源活用チャンネル

認定事業計画の事例

国の認定を受けた「地域産業資源活用事業計画」申請事業者の活気ある声をお届けします。

新潟県

軽くて使いやすいIH用鍋で市場開拓

企業名 フジノス 三類型 鉱工業品 地域資源名 金属ハウスウェア

利用者の声に応える

人にやさしい鍋「ソフィット」

人にやさしい鍋「ソフィット」

 フジノスが本社を構える新潟県燕市は、言わずと知れた金属洋食器の一大産地。このほか、金属ハウスウェアや、各種機械部品などの金属加工が地域の主力産業の一つとなっている。フジノスもスプーンやフォークの製造から始まり、近年ではIHクッキングヒーター(調理器)対応の鍋や、フライパンなどの調理器具を主力としている。

 同社のIH調理器用の鍋はステンレス製だ。ただ、ステンレスの鍋はIH調理器非対応のアルミ製の鍋よりも重いため、ガス調理器でアルミ鍋を日頃からよく使っていた人からは、「IH用の鍋は重い」などの声が同社に寄せられていた。また、IH調理器は火が出ない安心感などから高齢者向けの調理器具としてニーズがあるが、高齢者にとって重い鍋はなおさら使いにくい。

 これらの声に応えようとフジノスでは以前から、軽く、使いやすいIH用鍋の開発を考えていた。ただ、開発には多額の費用が必要になる。そんな時に知ったのが地域資源活用支援事業だった。「開発や販売に関して3分の2の補助を受けられるのは非常に助かった」と金子秀司専務は語る。

使いやすさを追求

フジノスの金属ハウスウェア

フジノスの金属ハウスウェア

 開発に当たっては、まず軽量化を狙い従来より薄い板材で鍋本体を作ることにチャレンジした。「長年ステンレスの加工を手がけており、ノウハウがあったので、うまくいった」と金子専務。ただ、薄さを追求して軽量化を図っていくのには限界がある。そこで、重要課題に掲げて取り組んだのが、ユーザーが鍋を使用した時に軽く感じてもらえるような形状に作り込むことだった。言い換えれば、使いやすさの追求ということでもある。

 まずは取っ手部分。持った時の柔らかさを確保するため、メラミン樹脂にシリコーンをはめ込んだ。使用しているうちに脱落しないように、接着材は使わず長いネジでシリコーンをメラミン樹脂に固定した。加えて、高齢者や女性でも持ちやすくするように、取っ手の反対側には短い補助取っ手も付けた。また、通常、鍋のフタには中央に短い持ち手があるが、今回の鍋はハンドル形状にしている。「高齢者の中には、フタをつまんで持つという行為をしにくい人がいる」(金子専務)という配慮からだ。

 製造面では、金属加工の街という地の利を生かして、以前から付き合いのある協力工場に金型や金属部品、研磨などを依頼。販売に当たっては東京の展示会に出展するなどして周知に努めた。

 2009年に、商品名を「ソフィット」として販売をスタートさせた。ただ、リーマン・ショックの影響もあり「徐々に売れ始めている段階」(同)。今後の展開に期待を寄せる。現在、販売拡大のため、既存の販売ルート以外にも提案している。また、商品レパートリーの拡充も検討中だ。

【コメント】フジノス・丸山健社長
粘り強く販路開拓進める

フジノス・丸山健社長

フジノス・丸山健社長

 「ソフィット」の販売開始時期が景気低迷期と重なってしまい、タイミングが悪かったという面があるが、面白い商品を開発できたと自負しています。今後の販売策としては、国内の拡大はもちろん、中国やロシアなど海外にも提供していく考えです。新潟県燕地域は金属加工の優れた技術を持った中小企業が多く集まり、また、それらの企業は粘り強く事業を続けています。当社も企業努力をしながら、粘り強く販路開拓を進めていきたいと思います。

会社概要

会社名:株式会社フジノス
住所:新潟県燕市吉田下中野1583番地1
業種:洋食器、家庭金物などの製造、販売
電話:0256-93-3211
URL:http://www.fujinos.co.jp/