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地域資源活用チャンネル

認定事業計画の事例

国の認定を受けた「地域産業資源活用事業計画」申請事業者の活気ある声をお届けします。

香川県

消防士からワールドカップまで、手袋のエキスパート

企業名 ダイコープロダクト 三類型 鉱工業品 地域資源名 プラスチック製品

救助活動を支える技術

消防用手袋「ブルレスキュー」

消防用手袋「ブルレスキュー」

 ダイコープロダクト(香川県さぬき市、川北元弘社長)は、スポーツからファッション、消防用まで幅広い用途で使われる手袋製造を手がける。防水性を高めた消防用手袋を商品化した。2011年2月に「地域産業活用事業計画」に認定されたのは、「プラスチック製品の特性と加工技術を活用した消防用機能性手袋の開発・製造・販売」だ。

 消防用の手袋は、救出に一分一秒を争う消防士の救助活動を支える重要な用具。ただ、以前は革製が大半を占めるケースが多かった。が、革製だと、当然水を含んで重くなり、通常の縫製だと、放水する際に外側の耐熱生地から浸水して内側にある防水層とのすき間に水がたまってしまうケースが多かった。こうなると、乾きにくくホースもつかみにくくなる。

 新製品は構造的にも消防士が使いやすいように腐心した。外側の耐熱素材を縫ってから防水加工する。防水透湿フィルムをはり合わせて層をつくり、ラミネート加工で手袋本体に全面圧着させる。水がたまらない構造で、手に負担がかかりにくい。手を入れる内部には水が染みこまないように内側にポリウレタンフィルムにのりをつけ、合成繊維と密着させる形で縫い込んでいる。

 今回の認定は、同じ香川県さぬき市内の縫製会社への下請けの協力および、香川県商工会連合会の支援を受けている。川北元弘社長は「既存販路を中心に消防や防衛産業向けへの売り込みを強化したい」と話す。

日本代表ゴールキーパーが採用

 ダイコープロダクトの消防関連への納入は、78年から始めた郵政省(現総務省)向けの郵便配達者用手袋納品が契機となっている。80年から東京消防庁へ納入を始めた。

 同社の手袋に対する信用は、思わぬところでスポットライトが当たることもある。南アフリカ共和国で開かれ、日本代表の決勝トーナメント進出に日本中が沸いた2010年のサッカー・ワールドカップ(W杯)大会。この大会で日本代表チームを支えたベテランゴールキーパー(GK)が愛用するグローブとして世界が注目した。プロのGKにとって、強烈なシュートを防ぐキーパーグローブは自身を支える生命線の道具だ。川北社長は「びっくりしたが、うれしかった」と当時を思い起こして振り返る。

 キーパーグローブは、ボールに触れる手のひらの部分がラテックスという天然ゴム素材でできている。グリップ感とフィット感にこだわるというトップ選手が使うプロ仕様のグローブは、ラテックスを2枚重ねた間にウレタンを挟んだ3枚構造が特徴で、立体感を出す縫製には熟練の技術が必要となる。同社でも手袋縫製歴20年以上の職人が気持ちを込めてひとつずつ丁寧に縫い込む。キーパー用は素材が特殊なため、扱う手袋メーカーも少ないのが特徴だ。

ダイコープロダクト・川北元弘社長

ダイコープロダクト・川北元弘社長

【コメント】ダイコープロダクト・川北元弘社長
じっくり商品の魅力伝える

 香川県は東かがわ市を中心に手袋産業の集積地だが、消防用を手がけるのは3社ほどだ。わが社は、消防用に特化したグローブのオリジナルブランド「ブルレスキュー」を展開している。この独自商品はロゴを入れたワッペンをつけている。70%を占めるスポーツ、ファッション用がメーンだが、消防用手袋も30%にまで成長した。

 消防製品の市場規模は年間18億円程度でまだまだ裾野は広い。消防用は緩やかながらも今後の需要増が期待できる。消防士は一人当たり年間約3双の手袋を使う。これからは交換需要の掘り起こしに力を入れる。得意先は官公庁が多い。じっくりと製品の魅力を伝えて販促に取り組みたい。

会社概要

会社名:株式会社ダイコープロダクト
住所:香川県さぬき市大川町田面17-4
業種:手袋の企画・製造・販売など
電話:0879-43-3566
URL:http://www.daiko-product.com/